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【絆を深めるチームビルディング】btraxはなぜハワイでリトリートを行ったのか
これまでも幾度となくFreshtraxでトピックとして取り上げているコーポレートカルチャー。
組織の長期的な成長を考えると、なんとなく重要そうに聞こえるけれど、「何から始めていいのか正直わからない」「組織改革って大変そう」「自分は興味を持っているが、どうやって周りの社員を巻き込めば良いのだろう?」と、悩んでおられるマネジメントや人事担当の方も少なくないのではないでしょうか?
筆者は現在btraxでUXリサーチャーをメインの仕事として勤務しておりますが、過去、大手外資系企業で人事を担当したり、社内公募で選ばれるカルチャーコミッティーに選出されるなど、コーポレートカルチャーの醸成にいろいろな形で携わってきました。
そんな自身の経験をベースに、「自分の組織を良くしたい!」という志を持った皆様にとって、少しでも参考になればとの思いから、今回は2023年の秋頃にハワイで行われたbtraxの社員リトリートでの事例をご紹介します。
チームビルディングのための企画を作る際の基盤となる考え方をまとめた入門編と、実際のハワイでの事例をご紹介する実践編の二部構成となっており、本記事は前半の入門編となります。後編もお見逃しなく!
カンパニーの語源とは?
まず本題の企業文化やチームビルディングの話に入る前に、みなさま英語で会社を意味する”カンパニー(Company)”という単語の語源をご存知ですか?
Companyは、ラテン語の「com(共に)」と「panis(パンを食べる)」に仲間を表す「-y」がついた言葉で、もともとは「一緒にパンを食べる仲間」という意味だったそうです。
日本語でも「同じ釜の飯を喰う」という言葉があるように、食事を共に分かち合うことで、お互いを理解し合い、同体としての帰属意識を持つという活動は、東西を問わず人類が共有している文化であると思います。
実際、食事をしながら他愛もない話をする中で、日頃業務を共にしているだけでは見えない同僚の一面が見えたり、ちょっとした悩みを共有したり、共通の趣味を発見したり。そうやって経験を共有する中で、有機的な関係性が育まれることは決して少なくないと思います。
「一緒にご飯を食べるなんて仕事と何の関係があるの?」
「いつも食堂で社員の人たちと並んでご飯を食べているけど?」
と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、ただ同じ空間で食べるだけではなく、”同じ食べ物をみんなで分かち合う”、”ただお腹を満たすだけではなく、交流の機会として食事の時間を共にする”、これだけでもチームビルディングの大事な最初の一歩となると思います。重要なことは、消費することではなく、経験を分かち合うことです。
ここからは、そんな英語の”会社”という言葉の由来を念頭に、弊社メンバーがハワイで共に過ごした3日間についてお伝えさせてください。
チームみんなでハワイ旅行!?その企画の裏にある思いとは?
2023年の秋ごろに弊社では、前年の会社全体での営業目標を達成したリワードとして、二泊三日のハワイリトリートを実施いたしました。
リトリートという言葉自体、日本ではあまり馴染みのない方もいらっしゃるかもしれません。リトリート(Retreat)とは、英語で「退避」「隠れる」「静養」などの意味を持つ単語です。
アメリカでは日々の忙しない生活や仕事から離れた非日常的な場所へ一定期間身を置き、自分または同じ集団に所属する人同士でと内省的な時間を過ごすためのアクティビティとして一般的に認知されている言葉です。
ビジネスの文脈では、チームビルディングや企業文化の醸成のための宿泊行事としても理解されています。シリコンバレーでは、福利厚生として禅や瞑想・ヨガなどリトリート的なプログラムを取り入れているIT企業も多くあります。
”ハワイで社員旅行”ときくと、なんだか浮ついているようなイメージに聞こえるかもしれませんし、「お金の無駄使いなのでは?」、「それと仕事と何の関係があるの?」と思われるかもしれません。
しかし、今回のリトリートを企画した私を含むプロジェクトメンバーは、下記のような目的意識を持って本イベントを計画していました。
- 結束を強める
普段離れ離れで働いている日米チームが、お互いのことをより理解し、より有機的で人間的な繋がりを築ける場とする - 士気を高める
日々、チャレンジングな環境で奮闘し、昨年の目標を見事達成したチームメンバーに達成感を感じてもらい、今後も日々の業務に熱意を感じてもらえるためのモチベーションを養う場とする - 文化を感じ育む
目の前のタスクに追われる日頃の業務の中でつい意識から薄れてしまう会社のカルチャーを感じてもらい、組織の一員であることをハッピーに感じてもらえる機会とする
サンフランシスコと東京、それぞれの都市に拠点を構える弊社では、アメリカチームと日本チーム間のコミュニケーションは基本的にオンラインで行われています。
そんな二つの国で日々物理的にも時差的にも、時には言語的にも一定の隔たりがある両チームが、一同に会することができる稀有な場として今回のリトリートは企画されました。
ポジティブな感情は創造性や生産性へ繋がる!”やらされている”感をなくし、夢中になってもらうには?
今回のリトリートで実施したそれぞれの施策を考える際、あえて企画チーム内で言語化していたわけではないですが、振り返ると全てに共通していたのは、参加する社員が「心から楽しめること」を優先して企画が進んでいったことではないかと思います。
会社にやれと言われているからやるのではなく、それぞれのメンバーが純粋にこのみんなで過ごす時間を楽しんで過ごせるためには何が良いのか?を考えていった結果、充実した3日間の旅程が出来上がったように思います。
「会社として社員にどうなって欲しいか」と「社員は何を求めているのか」は、二者択一ではなく、両立が可能な検討事項であると思います。会社の長期的な成長のために達成したいゴール(今回の場合は前述の3点)を、社員が自ら達成したくなってしまうような状態はどうやったら生み出せるのか?これを真剣に考えることは、デザイン思考を通してユーザーのためのサービスを考えるプロセスと非常に近いです。
後半の実践編の記事では、リトリートで実施したアクティビティや、メンバーに楽しんでもらうために用意した仕掛けについて一つずつ実例を紹介していきます!
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