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アメリカ型プレゼンで重要なポイント5つ
数年に渡ってスタートアップのプレゼン系イベントに関わっている事もあり以前より何かとアメリカでのプレゼンのコツを聞かれる事が多くセミナーイベントで話したりもした。
アメリカプレゼン資料の情報量は日本の3分の1以下
主にアメリカにてプレゼンを行う場合、日本と比べると、その内容、構成、話し方、使用される言語等全ての点において大幅に違います。日本国内では良いとされているプレゼンスタイルでも、アメリカでは聞いている人にあまり響かないケースがほとんどです。
アメリカのビジネスシーンでは、社内外、規模の大小を含めると、ほぼ毎日プレゼンを行う場合が多く、プレゼン慣れしている方がたくさんいます。今回はアメリカ型プレゼンスタイルの特徴の5つのポイントについてご説明します。
1. 冒頭で長い自己紹介を行わない
日本型とアメリカ型のプレゼンの一番の違いは、冒頭で何を話すかです。多くの場合、日本では恐らくプレゼンターの経歴や役職、会社の概要等、細かな自己紹介 が行われると思います。礼儀作法上全く自然に感じられますが、アメリカでは冒頭の自己紹介は非常に短いか、場合によっては全くされない事もあります。
そもそもプレゼン内容で興味を引く前から長い自己紹介を行っても、オーディエンスには興味を持ってもらえない可能性が高いからです。従って、プレゼンスライドに掲載される自己のプロフィールもごく簡潔なものにするか、全くなくても問題はありません。
2. Engagementを重要視
上記にも関係しますが、プレゼンを行う際に最も重要視されるのがEngagement(エンゲージメント)です。Engagementとは、オーディエンスがどれだけプレゼンター及びプレゼン内容に惹き付けられているかのレベルになります。
高いEngagementを達成させるには、プレゼンターの魅力以外にも、オーディエンスにふさわしいプレゼン内容、方法、ジョークの使い方、時事ネタなど、細かなポイントに気を使う事が大切です。
3. 自信たっぷりに話す
上手なアメリカ人のプレゼンの共通点をあげるとしたら、恐らくプレゼンターが非常に自信に溢れているという事でしょう。謙虚な日本文化からは想像出来ない 程、自信満々に話しているケースをよく見ます。これは必ずしもプレゼンターがその内容に自身を持っているとは限らず、自信満々に話すのがプレゼンのマナー になっているからです。そうでなければ、聞いているオーディエンスは不安になり、信頼を得る事は出来ません。
日本人にとっては、ハードルが高く難しいと感じるかも知れませんが、とりあえずは大きな声と身振り手振りで自信たっぷりに話してみて下さい。なお、〝英語が苦手ですので〞などの発言は御法度ですので、ご注意下さい。
4. 何よりも情熱が大切
もしプレゼン内容に情熱が無いのであれば、ほぼ確実に失敗に終わるでしょう。オーディエンスはプレゼンターの情熱に心を動かされます。アメリカ大統領のスピーチひとつとって見ても、情熱に溢れています。そしてより情熱を伝えられた候補者が当選します。
例えプレゼン内容があまり良く無かったとしても、情熱で乗り越える事も可能です。オーディエンスに伝えたい気持ちがどれだけ響くかは、プレゼンに注ぐエネルギーに比例します。
ちなみに〝情熱〞は、〝愛情〞と〝怒り〞からなります。従って、少々怒りに溢れるようなスピーチでも、その内容に愛情があれば、情熱は伝わります。謙虚さはアメリカでは一切評価されない事を理解しておいて下さい。
5. 10:20:30の法則
最後はプレゼン資料作成の際の内容のコツになります。こちらでは元Appleのエバンジェリストで、現在シリコンバレーで投資事業や執筆、講演を行っているGuy Kawasaki氏が提唱する、プレゼンで成功する10/ 20/30の法則です。
10…プレゼンのスライドは必ず10ページで抑える事。それ以上でもそれ以下でもダメ。ついついページ数が多くなってしまうが、10ページ以上になると、最も重要な事柄以外も記入される可能性があり、オーディエンスも飽きてくる。
20…プレゼンに費やす時間は20分。例え1時間のプレゼン時間があったとしても、必ず20分以内で終わる構成にする事。理由は、パソコンをプロジェクターに繋いで出力が出来るまでに10〜15分はかかり、プレゼン後の質疑の時間を確保しておくため。
30… スライドに掲載する文字の大きさは30ポイント以上にする事。それ以下になると、一つのページに記載される内容が多すぎてしまうし、基本的に文字が読みに くくなってしまう。また、記載されている文字数を減らす事で、最も大切な情報だけにフォーカスをあてる事が可能になる。
ちなみに一般的に良いとされる日米のプレゼン資料を比べると、恐らくアメリカのものが日本のものに比べて3分の1以下の情報量である事が分かります。
筆者: Brandon K. Hill / CEO, btrax, Inc.
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