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アリババ創業者 ジャック・マー 成功への10の秘訣
中国発の世界最大のオンラインマーケットプレイスであるアリババは、1999年に資本金わずか2万ドル、スタッフ18人で自宅のアパートでスタートした。
2014年の9月にニューヨーク市場に上場した。当時のIPOの規模は218億ドル(約2兆3800億円)で、米国史上最大である。
創業者で現会長のジャック・マー氏は、現在中国トップクラスの大富豪であり、世界の大富豪Top30にもランクインしている。
しかし、彼がここに辿り着くまでに彼は非常に多くのチャレンジを経験している。
新卒時の月収は12ドル
大学を卒業後、地元の観光地にて欧米からの観光客へのボランティアガイドを通じ英語を学ぶ。その当時の収入は月12ドル。
その後、万里の頂上でガイドを行っている時にYahooファウンダーでその後のアリババの投資家となるのジェリー・ヤンに出会った事がきっかけでインターネットビジネスに目覚める。
スティーブ・ジョブスや、イーロン・マスクほど世の中に知られているわけではないが、ジャック・マーの経営哲学はとても説得力がある。
1. 断られる事になれろ
アリババでの成功だけが目立っているが、その裏では信じられない程の挫折を経験している。
若い頃に何度も断られる経験をしたことで、決して諦めない事を覚えた。起業家は断られる事を恐れてはならない。
ジャック・マーの挫折経験:
- 高校受験に2回失敗
- 3回目の受験でやっと大学に合格
- 卒業後30回も就職活動に失敗
- 警官になろうとしたが、5人の応募者中、彼だけが断られる
- KFCが中国に来た際に24人がスタッフに応募し、23人が合格。彼だけが断られる
- ハーバード大学に10回入学を断られる
- アリババで成功するまで40社以上の企業を興し、いずれも失敗
2. 顧客第一、株主の利益は最後
ビジネスを展開して行く上での優先順位をはっきりと、1. 顧客、2. 従業員、3. 株主、と定めた。お客さんが喜んでくれて始めてお金が生まれ,従業員がいて始めてイノベーションが生み出される。
株主は調子が良いときは寄ってくるが、業績が悪くなったとたんに逃げ出した事もあった。
そんな時もお客さんと従業員は残ってくれた。従って、株主のメリットは最後に定めている。それに賛同してもらえる投資家だけに投資をしてもらった。
3. 夢を諦めない
夢を見続ければそれが現実になるだろう。そして大きな夢を見る事。1999年の創業直後の時点で既にライバルは中国ではなくアメリカにいると宣言。
そして最初からグローバル展開の夢を創業メンバーに説明した。その際に彼はこのように語った:
「ライバルはシリコンバレーのグローバル企業だ。奴らに勝つには中途半端な働き方ではダメだ。定時で帰る事はしない。俺たちは夜も週末も無く、死ぬ気で働く。それが嫌なら今すぐに帰れ。彼らには優れた技術があるが、俺たちには優れた頭脳とチームワークがある。絶対に勝てる。」
4. 批判的な声は無視する
アリババが独自の電子決済事業の「アリペイ」を発表した時も「これまで聞いた事が無いぐらいに馬鹿げたアイディアだ」と言われた。
現在アリペイは世界中で約9億人のユーザーがいる。周りの批判的な声は気にしない事。
5. フォーカスを定める
自分、そして自分の会社がやるべき事をしっかりと定め、フォーカスをぶらさない。
起業家としては多くのビジネスチャンスがあったが、それがどんなに儲かる話しであったとしても、会社のビジョンにそぐわない場合は、その多くにNoと言った。
6. 会社のカルチャー形成に重点を置く
創立時の従業員18人の頃から従業員2万人以上に成長した現在まで「お互いが助け合う」という一貫した社内カルチャーを保っている。
7. インスピレーションを得る事
様々な人や作品に出会う事で新たな発見がある。ジャックマーの場合は、多くの事柄を映画から学んだ。
彼にとっては様々な映画がインスピレーションの源だという。ゴッドファーザーからはリーダーシップを、ボディーガードからはプレゼン方法を、フォレストガンプからは諦めない事を学んだ。
8. ネーミングにこだわる
社名を考えた時、インターネットはグローバルであると考え、中国内だけではなくグローバルに通用する名前にしたかった。
「アリババ」という名前を思いついたときも、サンフランシスコのストリートを歩いている人達に、かたっぱしから声を掛けて感想を聞いた。皆その意味 (アラビアンナイトの物語) を知っていた。そして”A”から始まる名前であれば、リストの上に来るので「これだ!」と思った。
9. 不満のある所に需要がある
なにかしらの不都合に対して、不平不満を言っているだけの人がいるが、非常にもったいない。文句を言っている暇があったらそれに対して動いてみるのが良い。そこに必ずビジネスチャンスがある。
10. 情熱を持つ
自分のやっている事に対して大きな情熱を持ち、それを語る。そのうち周りの人々が共鳴してついてくる。起業家には強い情熱は不可欠である。人を魅了するような大きな大志を抱き、優秀な人を巻き込む事が起業家の使命である。
大きな成功を成し遂げ、世界有数の富豪になった彼であるが、その後のインタビューで意外な事を語った。
僕が成し遂げた成功、稼いだお金は自分のものではありません。これは世の中が僕を信頼して預けてくれたのです。これからはこのお金を世の中に対して使って行きます。それが僕の責任です。
筆者: Brandon K. Hill / CEO, btrax, Inc.
photo by Javier Fernandez via twitter
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