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【デザインが生み出す価値】ビジネスの成功に直結するUXデザインとは
※この記事は2022年2月に最新の状態に更新されています。
UXデザインとテクノロジーの融合がこれまでに無い程に進んでいる現在、テクノロジーよりもデザインの重要性が高まってきていると感じる。新しい技術が開発されるたびに話題になるが、それが継続的に世の中に受け入れられるかどうかは、デザインが担う部分が非常に大きい。
それに伴い、デザイナーの仕事の内容と、ビジネスや社会に対するその影響力もどんどん広がっている。
これからはデザインの時代
デザインと言うと、ああデザイナーの話でしょ、と言われる事が多々あるが、デザインとはビジネスに関わる全ての人にとって重要な考え方である。実際、特にアメリカや欧州では社内の全てのプロセスに”デザイン的思考”を取り込み、大きな成功を成し遂げている企業が増えている。
DESIGN ≠ Design
最近では英語でデザインを表示する際に”Design”と普通に書く場合と、全て大文字で”DESIGN”と書く場合で意味を分けるケースが増えている。Designとは見た目や表面の美しさなどをビジュアル面の設計をさすのに対し、DESIGNは広い意味でビジネスやプロセス全体に対してデザイン的考え方を用いて価値を生み出す為の戦略までをもカバーしている。
DESIGNが生み出す価値
広い意味でのデザイン = DESIGNが生み出すビジネス的価値の代表的なものとして下記があげられる。
ブランディング
ユーザーが企業やプロダクトに対してどのような感覚を持つかを司るのがブランディングである。優れたブランディング戦略はユーザーにポジティブな印象を与える。
サービスの差別化
ユーザー視点に立ち、自社のプロダクトやサービスにおける優位性を考える、”デザイン的思考”を社内の全てのプロセスに採用し、他社との差別化を図る事で、大きな成功を成し遂げている企業が増えている。ここで重要なのは視点が企業ではなく、ユーザー側にあること。
イノベーション
世の中で”イノベーション”と考えられている商品/サービスの多くが、デザイン的プロセスに起因する部分が大きいと考えられる。イノベーションは技術的革新だけではなく、既存の技術を再編成することで生まれることが多い。逆にユーザーエクスペリエンスが劣るプロダクトで人々がイノベーションの例として挙げるものはほぼ無い。
UX (ユーザー体験)
Webサービス、モバイルアプリ、ソフトウェアに関わらず、様々なプロダクトや店舗などすべてのビジネスにおいて、見た目の美しさや使いやすさは人気を得る最大の秘訣の一つである。言い換えるとそのプロダクトの種類や内容に関わらず、どんなものでも顧客に提供する利用体験=ユーザーエクスペリエンス (UX) こそが最重要課題になる。
ビジネスの成功に直結するユーザー体験 (UX)
ここ最近の市場動向を見てみると、ヒットしている商品やサービスに一貫した共通性が見られる。それは、どれもがユーザーや顧客に対して最もふさわしい利用体験を提供していると言う事だ。プロダクトをスペックや性能で選ぶ時代が終焉を迎え、利用した際に具体的な何を得られるかがプロダクトの成功を左右する最も重要なファクターになってきている。それは言い換えると、商品自体にお金を払う時代が終わり、ユーザーは”経験”に価値を見いだすようになったとも言える。
ハードウェアやソフトウェアも全てサービスへと変換され、全てのプロダクトがユーザーへの価値を提供するためのサービスに変わってきている。そして、優れたサービスを提供するには、おのずと優れた顧客体験を提供する必要が出てくる。言い換えるとそのプロダクトの種類や内容に関わらず、どんなものでも顧客に提供する利用体験=ユーザーエクスペリエンス (UX) こそが最重要課題になる。
一言でユーザーエクスペリエンス (UX)とは?
UXはそれを構成する要素や、UXデザインにおけるプロセスが複雑になりがちで、イマイチ解りにくいと思われる事が多い。しかし、そんなに難しくはない。簡単に言うと:
相手の感情に訴えるのがUXの一番重要な仕事
そしてそれを創り出すUXデザインには科学(Science)と感覚(Art)の両方が求められる。
UXはビジネスゴールと達成させる為にも重要
UXの最終目標はユーザーゴールとビジネスゴールの一致
優れたユーザーエクスペリエンスは、ユーザーのゴールとビジネスのゴールが一致する。従ってある意味企業における最終的な目的を果たす為に最も重要な役割を果たしていると言えるであろう。UXとはそのぐらい重要なファクターなのである。
また、顧客がプロダクトを通して受け取る体験こそが企業や商品のイメージ作りに直結しているので、優れたエクスペリエンスをユーザーに体感してもらう事は、もっとも良いブランディング構築方法でもある。 そして、もしUXを通じた競合他社との差別化がしっかりと出来ていない場合は熾烈な安売り競争に巻き込まれるだろう。
UXがもたらす価値
- 対ユーザー: 使いやすい
- 対ビジネス: 売り上げが上がる
- 対ユーザー+ビジネス: 期待値が合致してる
優れたUXは上記の三つのバランスが絶妙に取れている
ビジネスでのUXの役割
UXとはユーザーや顧客がプロダクトを利用した際の価値提供
プロダクトを利用するユーザーの知識や経験値、文化的背景やリテラシーレベルなどの要素次第でUXがつかさどる役割、そして最終的に”優れた”UXの概念が異なってくる。しかしながら、どんなタイプのユーザーでも簡単に利用出来て、”心地よい”と感じられるようなユニバーサルデザインがUXをデザインする上で究極の理想になることは間違いない。
例えば、まだ言葉も話すことの出来ない赤ちゃんが直感的にiPadを操作しているシーンを見かけた事はないだろうか。これはデバイスが持つ卓越したUIを初めとして、アプリ起動の際の動きや画面を触ったときの感覚など、優れたUX提供するための構成要素が高い次元で設計されていると言え、iPadが大ヒットした最も重要なファクターになっている。
優れたユーザーエクスペリエンスは直感的であり、ユーザーにとって予想可能でそして何よりもその体験が心地よく設計されている。 従って、色々難しい構成要素がちまたに溢れているが、ユーザーエクスペリエンスの役割を一言で言うと”ユーザーを直感的に心地よいと思わせる事”に他ならない。
テクノロジー視点からデザイン視点のビジネスへ
ITやメーカー系を中心にこれまでの多くの企業、特に日本国内では特殊技術や要素技術などを元に、それがどのようなビジネスに変換出来るかを考えながらプロダクト作りを進めて来たケースが多い。しかしながら、今後もその方法を続けて行くと、ユーザー視点でのサービス化が難しくなり、正しいユーザー体験の提供も出来にくくなってしまう。
“Business Models based on Technology” から “Business Models based on DESIGN“へ、企業のビジネスモデルは転換を余儀なくされるであろう。その為には、デザイン思考などのプロセスを通じて正しいサービスを創り出す必要がある。
筆者: Brandon K. Hill / CEO, btrax, Inc.
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日本時間:2024年12月6日(金)9:00
米国時間:12月5日(木)16:00 PST / 19:00 EST
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■参加方法
- オンライン参加(こちらよりご登録いただけます。)
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