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パッケージデザインに与えるインフレの影響
コロナや戦争による物流危機や転職ブームの影響で、アメリカではこの1年間でインフレ率が7.9%にまで登っている。これは前代未聞の状況。
当然のように物価は高くなり、商品の値段も爆上がりしている。その一方で、値段をそのままに、中身の量を減らすことで辻褄を合わせている商品もある。
価格アップ以外に企業が行っている施策例
値段を上げる以外にインフレに対応する方法として下記のような例が挙げられる。
- 個数(量)を減らす。
- ピースを小さく縮める
- 嵩増しでサイズが変わってないように見せる
- 製品の品質を低下させる
- パッケージの中に余分なスペースを空ける
- デザインでユーザーを錯覚させる
しかし、あまりに露骨に量を減らすと消費者にネガティブイメージを与えてしまうので、パッケージを上手に “ごまかす” ことで、その影響を最小限に収めようとする動きもある。
底上げ、錯覚、確信犯。パッケージデザインのダークパターン例
この消費者やユーザーの錯覚を利用したデザインは以前より存在しており、ダークパターンとも呼ばれる。
決して心地よいものではないが、必要悪なのかもしれない。その例をいくつか見てみよう。
バナナミルク
日本のコンビニなどで発売されているバナナミルク。上までびっちり入っているように見えて、ひっくり返すと隙間がある。カップ上部の部分は飲料と同じ色でペイントされている。
練乳いちごミルク
パッケージに上手にイチゴの果肉っぽいデザインを施すことで、よりイチゴ感を増し増しにしている。
減らせるご飯
ご飯を入れる容器のデザインを微妙に変化させたことで、内容量を10%減らすことに成功。外から見てもその違いはあまりわからない。
左右に何も入っていない鉛筆
かわいいキャラに騙されててはいけない、左右の部分には何も入っていない。
ちょこっとしか入ってないチョコ
カラフルでデラックスなチョコボックスに見えて、開けてみると外から見えている部分しか入ってなかった残念な結果。
実はあまり内容量が変わらないマックのドリンク
マクドナルドでドリンクをオーダーする際に、S,M,Lのサイズがあるが、実はその内容量はあまり変わらない模様。
内容量の少ない保湿クリーム
光にすかしてみると二重構造になっている保湿クリームのパッケージ。
途中で切れてるブリトー
外から見たら繋がってそうなブリトーがパッケージを開けてみるとあら不思議、真ん中部分が無い。
途中で切れてるパテ
上記のブリトーと同じくパッケージでカバーされている真ん中部分が無いパテ。
中身が空っぽの色鉛筆パッケージ
箱の大きさからかなり多くのペンが入っていると思いきや…。
ペパロニ…っぽいピザ
ある意味ペパロニとチーズの2種類の味が楽しめるかもしれない。
まとめ: デザイナーはつらいよ
売り上げと利益をアップさせるのがデザイナーの仕事であることは間違いない。しかし、時にはデザイナー達の涙ぐましい努力が見えると当時に、少し切なくなってもくる。
また、あまりやりすぎるとブランドとしての評判を下げてしまう可能性もあるため、そのさじ加減は注意する必要があるだろう。
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