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主要スタートアップサービスの初期ユーザー獲得方法
現在では世界中で数100万人以上のユーザーから絶大なる人気を誇っているサービスにも、必ず初期ユーザーがいたはず。
多くのサービスがユーザー獲得に苦しむ中で、人気サービスはどのようにして無名の頃にユーザーを集めていったのだろうか?
それぞれのサービス内容や時代背景によって、そのユーザー獲得方法は異なるが、全てに共通しているのは、かなりユニークな方法を取っているという事。
今回は現在人気になっている下記の32サービス企業のユーザー獲得方法を紹介する。
- Airbnb
- Alibaba
- Amazon
- Apple
- DoorDash
- Dropbox
- Firefox
- GitHub
- Groupon
- Gumroad
- Hotmail
- Intercom
- Microsoft
- Mixpanel
- Paypal
- ProductHunt
- Salesforce
- Skype
- Slack
- Stripe
- Tinder
- Trello
- Twitch
- WordPress
- Zapier
- Zoom
Airbnb
創業: 2008年8月
初期ユーザー獲得方法: ブロガーへのコンタクト
サンフランシスコ市内でデザインカンファレンスが開催された際に、市内のホテルがソールドアウト状態に目をつけたファウンダーの3人が一緒に住んでいたアパートの家賃を稼ぐために3つのエアベッドを貸し出したのがきっかけ。
そのデザインカンファレンスの来場者に知ってもらうために、デザイン関連のブログにかたっぱしからメールを出し、記事にしてもらった。
直後に最初の宿泊者を獲得。まだ具体的なサービスができていない状態であったが、その時のアイディアをその後AirbedandBreakfastというサービスに進化させ、カンファレンス参加者たちをターゲットとして広がっていった。
ちなみに、初期の段階はではホスト側のユーザーが実際にエアベッドを設置することが義務付けられていたという。
参考: デザイン最優先のAirbnbがユーザー獲得のために行う3つのマインドセットと4つのコアプロセス
Alibaba
創業: 1999年4月
初期ユーザー獲得方法: 電話営業+対人での対応
ネットがビジネスに使われ始め、Eコマース黎明期の時代に、ジャック・マーが大学の友人と共にオンラインマーケットプレイスを作るべく始めたのが、Alibabaである。
彼らは片っ端から店舗ユーザーに電話営業を行った。初期の頃は、店舗側が直接メーカーに訪問をしてからアカウント作成をしていた。その際には、Alibabaのスタッフがプラットフォーム上に商品の掲載する方法を教えていた。
こうすることで、初期ユーザーからのフィードバックを得たり、システムの不具合や使いにくい点を目の当たりにすることができたことで、サービスの改善につながっていった。
Amazon
サービス開始: 1995年4月
初期ユーザー獲得方法: 口コミ
オンラインで書籍を売るモデルでスタートしたAmazon.comであるが、その頃にはすでに世の中にはいくつかの類似サービスが存在していた。開発に関わった人々全員が、サイトのURLを家族や友人に送ることで、その存在を知らせた。それが、初期の売り上げにつながった。
Amazonで一番最初に買い物をしたのは、John Wainwrightという名前の男性。
実は当時のスタッフの元同僚であるJohnにAmazonを紹介したことで、1995年の4月3日に科学系の本を購入。最初の顧客として、現在でもシアトルのAmazon本社には彼の名前のついたビルが存在している。
参考: Amazonを成功に導いたユーザーを夢中にさせる4つのUXデザイン要素
Apple
創業: 1976年4月
初期ユーザー獲得方法: 地元の展示会で発表
ファウンダーのジョブズとヴォズニアックがDIYで作成したサーキットボードをHomebrew Computer Clubと呼ばれる地元の展示会で発表したことで、パソコン販売店を営んでいたPaul Tellerと出会う。そこで、単価$500×50ユニットの受注を受ける。
当時パーツを仕入れるお金が無かった二人は、大手製造業者に納品30日後の支払い条件での部品提供契約を取り付ける。それにより、30日以内に50台のサーキットボードを作り上げ、納品時に売り上げを受け取ることで資金を繋いだ。
参考: Apple, Google, ディズニーも最初はこんな小さなガレージからスタートした
DoorDash
創業: 2013年6月
初期ユーザー獲得方法: ローカルSEO
出前代行サービスとして急成長を続けるDoorDashは当初小さなデリバリー会社だった。
しかし、アメリカではレストランが出前をすることが一般的では無かったことに目をつけたファウンダーが、シンプルなLPを作成し、そこに地元 (Palo Alto) のレストランのメニューに彼らの電話番後を記載したPDFをアップした。
同じ地域のユーザーがレストラン名で検索すると、彼らのサイトがヒットすることが増え、ユーザーが集まった。また、当時はデリバリーも自社スタッフが行っており、直接ユーザーと対話することで、サービス改善につなげた。
Dropbox
サービス開始: 2000年8月
初期ユーザー獲得方法: 動画マーケティング+ウェイティングリスト
初期のベータユーザー向けに、ウェイティングリストを掲載したLPを作成。そこにユーザーを集めるために、Dropboxのサービスコンセプト動画を作成し、多くのスタートアップ関係者やエンジニアがチェックするHackerNewsに動画リンクを貼ることで、5,000ユーザーがリストに申し込んだ。
その後、動画+ウェイティングリストの戦略を繰り返すことで、より多くのユーザーを獲得した。
サービス開始: 2000年3月(初期のFaceMash)
初期ユーザー獲得方法: 個人的な招待+口コミ
有名な話であるが、初期のFacebookはザッカーバーグの通っていたスタンフォード大学の学生向けのサービスとして開始した。初期の頃はThe Phoenixと呼ばれるサークル内を中心に、ファウンダー達のクラスメイトや友人がユーザーとなり広がっていった。
2004年の2月のリリースから1ヶ月以内で、ハーバード学生の約半分が利用を開始し、その後スタンフォードやコロンビア、イェールといった大学にも広がっていった。
参考: 小さく始める事の重要さ【Amazon, Facebook, YouTube等】大人気サービスの初期バージョンとは
Firefox
創業: 2004年11月
初期ユーザー獲得方法: 既存のコミュニティーへのシェア
Firefoxがリリースされた当初は、Mozillaプロジェクトの1つのサービス的位置付けだった。彼らは、ブラウザーのダウンローダブルリンクをFTPサイトに掲載した
。当時、FTPサイトは、ファイルをダウンロードするためのディレクトリ的役割を果たしており、既存のユーザーに対していち早くプロダクトの存在を知らせることができた。
その後、多くのブログやニュースに取り上げてもらうことで、一気にユーザー数を増やした。
GitHub
創業: 2008年
初期ユーザー獲得方法: 口コミ+公開プロフィール
GitHubが2008年にリリースされる頃には、すでに6,000人ほどのベータユーザーを獲得してた。デベロッパー向けのオープンプラットフォームであるGitHubは、その性質上、デベロッパー同士で、コードの共有リンクをシェアし合うようになり、リンクを受け取ったユーザーがベータユーザーとして登録し始め、募集開始から約二ヶ月あまりで6,000人のベータユーザーを獲得した。
参考: CEOが自ら語った「イノベーションを起こすためのGithubの哲学」
Groupon
サービス開始: 2011年11月
初期ユーザー獲得方法: フライヤー
ファウンダーのAndrew Masonは、元々政治関係のプラットフォームを作成していたが、投資家の一人がAndrewにお金を設ける方法を学ぶ必要があると考えた。
Andrewは入居者向けに同じオフィスビルのピザ屋さんの半額フライヤーを配ったところ、フライヤーに掲載していたLPのアドレスから複数のユーザーがサインアップしたことで、Grouponの原型となるサービスの初期ユーザーを獲得した。
そこから、共同購入クーポンサイトを作り、地元のシカゴを中心にリリース。2008年のリーマンショックの影響で、多くの消費者が節約傾向にあったタイミングも手伝い、大きな成功を成し遂げた。
Gumroad
創業: 2011年
初期ユーザー獲得方法: メール告知+バイラルマーケティング
Gumroadは売りたいコンテンツの決済機能を持ったURLを生成しソーシャルメディアで繋がる人に対して、リンクひとつでデジタルコンテンツ(素材、写真、CDなど)を直接販売することができるサービス。
初期ユーザーを獲得するために、ファウンダーたちは知人などから片っ端にメールでサービスの告知を行った。また、その特徴上、ユーザーがコンテンツを生成すると自動的にソーシャルメディアにも掲載される仕組みになっているため、バイラルでユーザーが増えていった。
Hotmail
サービス開始: 1996年7月
初期ユーザー獲得方法: PR+バイラル機能
初期のWebメールとして人気を集めたHotmailは、1996年の7月4日にリリースされた。ユーザー獲得のために、PR会社を通じて大々的なキャンペーンを行った。その成果もあり、多くのジャーナリストがHotemailに関しての記事を掲載した。
また、ユーザーがメールを送信するたびに、本文末に”Get Your Free Email at Hotmail”と挿入されるため、そこから多くのユーザーがどんどんHotmailにサインアップし、わずか3ヶ月で10万ユーザーを達成した。
サービス開始: 2010年10月
初期ユーザー獲得方法: 口コミ
インスタはその原型となるBurbn (バーボン) というHTML5をベースにしたチェックイン型ソーシャルアプリとしてリリースされた。その当時はチェックインアプリとしてFour squareが人気を集めており、人気を集めるのに苦戦をしていた。
一方で、ファウンダーのKevinとMikeは、ユーザーがチェックイン機能よりも写真のアップロードを頻繁に行っている事に着目し、フォトシェアリング専用のアプリとして、Instagramに作り替えて再リリースを行った。
Burbnの初期ユーザーを集めるために、Kevinはシリコンバレー地域のスタートアップ関連イベントに出席しては、会う人にアプリのインストールをしてもらった。中には投資家もおり、口コミでアプリが広がった。
Instagramに作り替える頃には、すでに25,000のユーザーを獲得しており、彼ら全員にInstagramのリリース告知を行うことができた。
Intercom
創業: 2011年
初期ユーザー獲得方法: Emailマーケティング
ファウンダーのDesは、Intercomの初期ユーザーを獲得するために、ターゲットとなりそうなユーザー100名に一人ずつ告知のメールを送った。そして、その反応を見て、少しずつメールの内容も改善していった。
その後、サービスを紹介するためのWebinarを開催した。その際には、オーストラリアやニュージーランド、アジア圏の人々のために、サンフランシスコ時間で午前6時にWebinarを行っていたこともあった。
Microsoft
創業: 1975年4月
初期ユーザー獲得方法: ハッタリ+電話営業
世の中にパソコンというものが普及すると考えていたファウンダーのビルゲイツとポールアレンは、パソコン製造メーカーのMITS社に営業電話をかけ、ソフトウェアの重要性を売り込んだ。
しかし、その当時彼らはMITSのパソコンを所有しておらず、ソフトも全くできていなかった。その後大学のPCを利用し、8週間でBASICを作り上げ、納品に成功した。
Mixpanel
創業: 2009年6月
初期ユーザー獲得方法: 手動でのユーザー獲得
アクセス分析ツールのMixpanelのファウンダーであるSahail Doshiは、元々GoogleのOpen Socialを利用したソーシャルアプリを開発してた。
その中で、デベロッパー達が自社のサービスに対して、Google Analyticsなどよりも、より深い分析ツールを求めていることに気付き、Mixpanelを開発。月に$150を支払った最初の顧客には、サイトにコードを埋め込んでもらい、Sahail自身がコンサルタントとして毎月マニュアルでアクセスレポートを送付するサービスを提供していた。
Paypal
サービス開始: 2002年2月
初期ユーザー獲得方法: PR
PayPalは元々、Confinityという会社とX.comという会社が合併することで生まれた。Confinityは、PALMシステム向けの支払いサービスを開発。PayPalのリリースパーティーでは、Nokia Venturesがpalm pilotからPayPal経由で数百万ドルを送金するデモンストレーションを行った。
そのパーティーには多くのTV局やジャーナリストが出席していたため、知名度が一気に上がり、多くのユーザーを獲得した。
創業: 2010年1月
初期ユーザー獲得方法: 口コミ
意外にもPinterestの初期ユーザーは口コミにより獲得している。ファウンダーのBenがサービスを友人や家族に知らせ、彼らがユーザーとなった。当時は招待制のサービスであり、誰かを招待しなければユーザーになることができなかった。
その後、より知名度を上げるために、ブロガーを集めた、Pinterest bloggersと呼ばれるイベントを開催。そこで、ローカルのブロガーを招待し、Pinterestについて語った。また、Benは複数のお店に行き、そこのパソコンのブラウザーにPinterest.comを開いたままにしたことで、知名度を上げた。
ProductHunt
創業: 2013年11月
初期ユーザー獲得方法: 口コミ+ニュースレター
元々は、ファウンダーのRyan Hooverが見つけた新しいサービスをリストした、シンプルなニュースレターを送信してただけのサービスであった。そこで多くの登録者を集め、その後サイトを作成し、そこに登録者のコミュニティーを形成していった。
創業: 2005年6月
初期ユーザー獲得方法: ハッタリ+口コミ
Yコンビネーターに所属しているファウンダー達で作られたRedditは、他のスタートアップ創業者やポールグラハムがシェアしているサイトを紹介する事から始めた。
また、すでに多くのユーザーが利用しているように見せるため、ファウンダー達自身が複数のアカウントを作成し、コンテンツの作成、シェアを行った。そして、そこしずつでも知名度を上げていった。
Salesforce
創業: 2004年6月
初期ユーザー獲得方法: ネットワーク内にユーザーを招待
ターゲットとなりそうなユーザーを彼らのアパートに招待し、サービスを使ってもらいフィードバックを獲得した。また、ユーザビリティーテストをする会社と組んで、ユーザーテストを行った。
また、当時はCDではなく、オンライン方のソフトウェアである事、また、初期ユーザーは無料で使えることもあり、メディアにも取り上げてもらうことに成功した。
Skype
サービス開始: 2003年8月
初期ユーザー獲得方法: 口コミ+PR
元々P2PのファイルシェアサービスであるKazaaを開発、売却したファウンダーのNiklasとJanusがVOIPの可能性を感じて始めた。2003年の8月29日にベータバージョンをリリースし、友人やブロガーにそのリンクを送付。初期ユーザーを獲得後、NY TimesがSkypeの可能性について1ページ分の記事を掲載したことで、爆発的に知名度が上がった。
Slack
サービス開始: 2013年8月
初期ユーザー獲得方法: 口コミ+PR
写真共有サービスのFlickrのファウンダーでもあるStewart Butterfieldが、オンラインゲームのスタートアップの社内のチーム向けに自社開発したコミュニケーションツールをプロダクトとしてリリースしたのが、現在のSlack。
最初の3ヶ月は、友人の10つの会社で使ってもらえるように頼み込んだ。試しに社内の一部のスタッフが利用し始め、その後全社に広がり始めた。そこでフィードバックを元にサービスを改善。サービスが正式にリリースされる頃には、メディアからの取材をうけるようになっていた。
2013年8月に招待制プレビュー版をリリースし、初日だけで8,000の招待リクエストを獲得。2週間でその数は15,000まで膨れ上がった。その後、プレビュー版に登録したユーザーを順次サービスに招待し、行動を観察してサービスを改善した。それを何度も繰り返すことで、多くのユーザーに愛されるプロダクトに成長した。
Stripe
サービス開始: 2011年9月
初期ユーザー獲得方法: 口コミ+PR
アルゼンチンに”ハッキング旅行”に出かけたファウンダーのPatrickとJohnは、そこでStripeの初期バージョンとなるサービスを開発。彼らの友人の2名が最初のユーザーとなった。当時は、全てがマニュアル作業でセットアップされていたが、ユーザーには自動化されていると思わせるぐらいに素早く行っていた。
その後、少しずつ自動化を進め、Yコンビネーターに所属した際には、他のスタートアップにも利用してもらえるようになっていた。また、YコンビネーターがStripeに関しての記事を発表したため、一気に知名度が上がった。
Tinder
サービス開始: 2017年9月
初期ユーザー獲得方法: 手動でのユーザー獲得+口コミ
当初から大学生をメインターゲットしていたTinderは、大学のサークルを周り、なるべく女性ユーザーを多く獲得する作戦を実行した。また、パーティーが大好きな大学生のために、学生向けのパーティーを主宰し、Tinderをインストールしたユーザーを無料にした。
Trello
サービス開始: 2011年9月
初期ユーザー獲得方法: カンファレンスでのリリース
2011年のTechCrunch Disruptにて正式リリースされたタスク管理アプリのTrelloは、その後多くのユーザーを獲得。初期ユーザーが他のユーザーに口コミでサービスを広げることで、1年以内に50万ユーザーを達成した。
その秘訣は、使いやすさと無料プランがあったこと。TechCrunch Disruptの参加者のその多くはアーリーアダプターである事から、多くの人々が無料プランを試す事から始めた。
Twitch
サービス開始: 2011年6月
初期ユーザー獲得方法: スタッフ自身が利用する+口コミ
ファウンダーのJustin Kanが自分自身の生活をネット配信する、ライフキャスティングサービスのJustin.TVがTwitchの全身サービス。その姿を見たユーザーが自分のチャンネルを作り配信を始めた。
Jユーザー同士がストリーミング動画をアップするプラットフォームで、YouTubeとUstreamを掛け合わせたようなサービスであった。
その後、Yコンビネーターに入り、ゲーム配信に特化したTwitchにピボットし、人気を集めた。
サービス開始: 2006年7月
初期ユーザー獲得方法: 社内ユーザー+口コミ
今では誰もが知っている存在になったtwitterは、ポッドキャスティング系のサービスを提供していたOdeoというスタートアップの社内スタッフ向けプラットフォームとして始まった。
Odeoの創立時に入社したJack Dorsey (現Twitter CEO) が社内ハッカソンで生み出したアイディアを、CEOであるEvan WilliamsとCo-FounderのBiz Stoneが気に入り正式にプロジェクトを進め、リリース。最初は従業員同士のつぶやきを中心に利用され始めた。
その後、ファウンダー達がシリコンバレーのスタートアップ系のイベントにてTwitterを紹介することで、外部のユーザーが増えていった。
サービス開始: 2009年11月
初期ユーザー獲得方法: 口コミ
Whatsupがリリースされた直後は、ファウンダー達の友人や知人、家族の人たちに利用してもらうことに力を入れた。ファウンダーの一人である、Jan Koumは前職のYahooでの元同僚にサービスを知らせ、彼らの友人にも使ってもらった。
ユーザーがユーザーを呼ぶ仕組みになっているため、確実にユーザー数が伸びていった。
WordPress
サービス開始: 2003年5月
初期ユーザー獲得方法: おばあちゃん+既存ユーザー
2003年当時、使いやすいブログプラットフォームが存在していなかったこともあり、ファウンダーのMattとMikeは、ブログプラットフォームを作るためのソフトウェア、b2/cafelogを開発していた。
そんな時、Mattのおばあちゃんが、ブログのセットアップに手こずっていたこともあり、b2/cafelogの開発を止め、自分たちで使いやすブログプラットフォームの制作を開始した。そして、既存のユーザーに利用してもらい、ブログを書いてもらうことで、WordPressの知名度を一気に広げた。
Zapier
サービス開始: 2012年8月
初期ユーザー獲得方法: サポート掲示板を利用しているユーザーに訴求
APIの知識のないユーザーにも使いやすいツールを提供するZapierは、現在ではほとんどが自動化されているが、最初はCEOのWade Foster自身が手動で行っていた。
彼らは、多くのサービスが提供しているサポート用の掲示板をチェックし、APIのインテグレーションに困っているユーザーを探した。そして見つけると、直接電話で話してその方法を教えたりもした。
また、その掲示板にLPのリンクを張り、ユーザーを集めた。ビジター数は10-15と少なかったが、サインアップ率は50%ほどであった。
また、多くのサービス提供側の会社がAPIインテグレーションに半年ぐらいかかっているのに対し、Zapierを使えば短時間で利用可能になるため、掲示板から企業ユーザーの獲得にも成功した。
Zoom
創業: 2011年
初期ユーザー獲得方法: 高速脇のビルボード広告
よりシンプルで使いやすく、音質の良いオンラインミーティングを提供するZoomは、初期ユーザー獲得方法に、アナログなビルボードを採用した。それも、シリコンバレーを貫く、US101 脇に大きなロゴとURL、そして“Video Conferencing That Doesn’t Suck”のキャッチコピーを掲載することで、知名度をあげた。
その後、ユーザーがユーザーを呼び、2019年には上場も達成した。
参考: https://earlyusergrowth.com/startups
今となっては世界中にユーザーを持つサービスの初期段階のユーザー獲得方法についてまとめた。ユニークかつクリエイティブな方法ばかりで、参考になれば幸いだ。
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筆者: Brandon K. Hill / CEO, btrax, Inc.
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