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デザインに苦手意識をもつ経営者がデザインを自分ゴト化すべき理由とは? #1
デザインはトレンドワード?
「デザイン思考」は、日経クロストレンドの調査「トレンドマップ2025下半期」のマーケティング分野の将来性スコアで3位となった。
DX推進においてもデザイン思考を活用する動きがあるなど、経営の常識となりつつあるように見える。
デザイン領域に対する経営者のアレルギー
しかし、2024年11月の独立行政法人経済産業研究所のレポートでは、経営企画部門や事業統括を担当する方で、「デザイン思考」について、
- 「よく知っている」と答えたのは約16%、
- 「言葉は知っているがよくわからない」、と答えたのが約42-46%、
- 「知らない・興味がない」と答えたのは約38-42%と
悲惨な結果となっている。
デザインという言葉を聞いた途端に、「僕はデザインのことはよくわからないから」と敬遠したり、「私は学生時代、美術の成績悪かったし」と苦手意識を感じ、意見を言うことを遠慮してしまう経営者や経営企画・事業統括担当も多いことだろう。
今回はそのような方に向け、基本に立ち返り、デザインと経営の関わりを整理して、なぜ経営者がデザインを自分ゴト化すべきかを考えたい。
企業の機能とデザインの関わり
一般的に「デザイン」と聞いたときに普通思い浮かべるのはビジュアル面でのデザイン。
デザイン思考とか、デザイン経営、ユーザーエクスペリエンス、とかそういった言葉を抜きに、まずはこのビジュアルデザインの観点から企業の各機能との関わりを見てみよう。
【企業の各機能とデザインの関わりの例】
- 経営企画・管理:IR資料や社内向け説明資料
- 商品開発:新しい製品やパッケージ、サービスの意匠
- 営業・マーケティング:製品やサービスを顧客にわかってもらう手段、ブランド価値を高める手段、広告素材、SNS、イベントなどのビジュアル素材やコピーライティング
- 人事:採用や社員向けコミュニケーションに使う資料や素材
これらは古くからの企業とデザインの関わりであり、滔々と説明するようなものでもなく、どんな人もすっと理解できるだろう。
そして、経営へのインパクトとしては、
- 製品や企業のブランド価値が高まれば競争力が高まり売上に貢献する
- 製品やサービスのデザインのあり方次第で原材料費を抑えたり、デザインのプロセスを共通化・標準化することでコスト削減も実現可能
- 採用や社内、投資家に向けてのコミュニケーションにデザインをうまく活用すれば、企業のパフォーマンス向上につながる
などがある。
これらがもっとも単純な企業の活動や経営とデザインの関わりである。
なぜ経営者がデザインを自分ゴト化すべきか
上記のような企業の各機能と関わりある「デザイン」は、各担当部署ごとに実現したり、各部署それぞれがデザイン会社に発注・委託できる部分もある。
また、従来はそのような形態も多かった。
ところが、今日増えているデジタルサービス関連の企業では、デジタルサービスは視覚的に見ながら操作するものであるから、新製品のアイディア出しから制作、販売、マーケティングなど全てにおいてデザインは切り離せない存在となっている。
それに伴い、経営陣にデザイナーが組み込まれたり、企業の全部門・企業文化全体にデザインが深く浸透するケースが増え、「デザイン経営」、ということが盛んに言われるようになっている。
では、従来型の老舗企業にとってはどうだろう。デザインを経営の根幹に組み込むべき、デザイナーを役員に迎えるべき、と言われても、ピンとこないことも多いだろう。
しかし、一消費者としての自分の体験を振り返ってみてほしい。
例えば、個人で車を購入したとき。車のデザインは最高なのだが、ディーラーの外観・内装がイケていなかったら? 純正のアフターサービスの応対がブランドイメージとかけ離れていたら?

もしディーラーでの体験がブランドイメージとかけ離れていたら?
ファーストクラスやビジネスクラスで一流のサービスを受けたものの、スマホアプリでちょっとした確認を行おうとしたときに、見つけたい情報がどこにも見つからずにイライラしたら?

もし見つけたい情報が全然見つからずにイライラしたら?
おわかりだろうが、これらは一部門、下手すると一社単独では解決できない問題である。
経営者が出て行って音頭を取るか、組織横断で権限を持ち意思決定のできるデザイン責任者が仕切らないと全体でのプロジェクト進行や施策実現が難しい。
経営者のあなたの出番である。デザインの良し悪しを自分で判断できる必要は決して無い。
企業のパフォーマンスやROI向上のため、デザインへの投資や組織横断での取り組みへのバックアップを適切に行う必要がある、ということである。
デザイン思考
上記が最初に抑えるべきデザインと経営の関わりの基本である。「デザイン思考」や「デザイン経営」といった言葉は、上記とは一旦切り離して考えたほうがわかりやすい。
そのうえで、では、「デザイン思考」や「デザイン経営」とは?
詳しくは他記事に説明を譲りたいが、デザインのほうからサービス開発や経営に歩み寄り、デザインのカバー領域が広がった結果が「デザイン思考」や「デザイン経営」とも言えるだろう。
その結果、経営手法やサービス開発の方法論として、それまでデザインにあまり縁のなかった部門やプロセスにまで広義の「デザイン」が浸透することになっている。
老舗企業やBtoB企業とデザインの関わりの具体的な姿とは?
特に老舗企業やBtoB企業の経営者にとっては、概念や手法を説明しても腑に落ちないと思われるため、この後何回かに分けて、グローバル企業(特にBtoB)とデザインの関わりの事例を紹介していくことにする。
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