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連続起業家に学ぶ:成功するビジネスモデルの作りかた
いい製品さえ作れば顧客もビジネスモデルもついてくると思っている起業者がますます多くなった。いわゆる製品至上主義だ。
しかし、シリコンバレーの連続起業家でありスタンフォード大学の起業アドバイザーでもあるスティーブ・ブランクとイノベーションワークスCEOのカイフ・リによるとビジネスモデルこそが事業成功のために骨組みとなる。
以下の記事は、2人が起業家たちの質問に答えたインタビューをまとめたものである。どれも基本的なことではあるが、原点に立ち戻って目的を明確にすること、モチベーションを継続させることの大切が改めてうたわれている。
はじめに、成功するビジネスモデルを作るときの基本的なプロセスとして、以下の手順が紹介されている。
- 仮説を立てる|製品はどうやって価値を加えるのか、お客さんにどんなサービスを提供するのか、ターゲット客はどんな人なのか。そういった問題を解明する必要がある。このプロセスは主にオフィスで行われる。
- 実験で仮説を検証する|起業家たちはオフィスから出ていき、たくさんのお客さんと膝を突き合わせ、各種の方法で自分の製品とビジネスモデルが実行できるか否かを確かめる。
- 有効な情報を取り出す|お客さんと交流しつつ、実用的なデータか否かを見極め、有効な情報を集める。そのデータで最初の仮説を繰り返し検証し、製品を改善し続ける。
スタートアップ企業の具体的なビジネスモデル構築については、こちらにも記述があるので参考にしてほしい。
Q:どのやってメンバーを選ぶか
ブランク:2つのタイプのメンバーが必要とされている。ある技能を持つ人と、困難にあったときも頑張り続ける人。後者が特に重要だ。悪いニュースがきた時、チームを確固な、粘り強いものにする存在が大切。
リ:お互いに補い、信頼でき、交流できる人。それに、物事を決める人物も必要だ。メンバーたちが株式を共有する場合、もし意見が食い違ったら、決断を下す明確なリーダーがいるのだ。利益配分もはっきりとさせたほうがいいと思う。
Q:市場でどうやって自分の競争優位点を見つけるか
リ:一つ目はトレンドを把握すること。トレンドに乗ったら、迅速に成長できる。例え最初が間違っても、調整する余裕がある。
二つ目は特長と興味のあるところに注目すべきだ。例えば、旅行分野での起業を考えているひとりが、実際に旅行に興味が無い場合など。こういったケースでは、情熱や知識不足のため起業の効果が大幅に下がる。
三つ目は細かい情報を手に入れること。投資したい起業者を選ぶとき、我々はいつもとことん問いただす。その起業家が競争相手、業界トレンドなどを徹底的に把握しているかどうかを確かめる。
Q:どうやって大企業と競争するか
ブランク:一見すると大手企業に統治されている市場にも、まだまだニッチな空間は残されている。例えば製品と製品の間で調和がとれていないところや、大手の利益に悪い影響をもたらす製品など。
リ:小さい会社は力を集中し、迅速に行動すべきだ。それに、合理的な方向を見つけ、トレンドを分析すべきだ。例えば当時イノベーションワークスがAndroidの関連製品に投資するとき、大手会社は力を入れなかった。もし大手がそれに注目したあと投資していたら、間に合わなかったのだ。自分を守って、トレンドを把握し、間抜けなことをしない。
Q:会社がクリエイティビティを重視しないとき、どうやって自分のクリエイティビティを保つか
ブランク:その会社をやめる!
リ:クリエイティビティにも種類がいくつかある。ビジネスモデルや技術の更新なども含まれている。例えばWechatは持続的なイノベーションだ。必ずしもアップルやグーグルのような破壊的なイノベーションでなくても、より広い視野からイノベーションを考え直せばいい。あるいは、持続的なイノベーションの積み重ねを試してみてもいい。破壊的イノベーションに固執しすぎるなら、あなたは大企業に合っていないのかもしれない。
Q:どうやって従業員たちの積極性を呼び覚ますか
ブランク:従業員としてではなく、夢を分かち合うような人として付き合う。同じ目標、同じ情熱を持たせるべきだ。従業員が従業員として単調に働いていれば、困難にあったとき、退却してしまう。
リ:困難にあったとき、CEOとして大手の攻撃に対して如何に抵抗するか、困難にどう向きあうのかを考えるべきだ。例えば他の大手企業との同盟を模索したり、会社の方向性を調整したりするなど。どうやったら士気を鼓舞するなどを考えるべきではない。そのときまだ従業員の気持ちが気になるのなら、事業は失敗してしまうだろう。
Photo by shiosio
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