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今は成功を手にした起業家のリアルな失敗談7選
失敗は成功のもと!
失敗から学ぶものは大きい。
アメリカでも日本でも今Failconなど、スタートアップをやるにあたっての失敗談を武勇伝のように話していることを耳にすることが多くなってきた。後から振り返れば笑って話せる失敗談だが実際に渦中にいる時はとても泥臭いものだ。
以前UberのファウンダーTravisの失敗談を紹介したのだが、今回は逆に最終的に成功したファウンダーたちの過去の失敗談を7社一挙に紹介しよう。
1. Kent Healy, The Uncommon Life
「きちんとしたキャッシュフローの管理が不可欠だった」
数字はビジネスにとっての酸素となるだけでなく、不可欠な指標である。10代だった僕はビジネスをやっていて楽しいことだけにほとんど注力していた。例えば新しいことを創ること、売上と会社の成長をのばすこと。積み立て金を切り崩しながらビジネスを進めていたが、ある日からっぽになってしまった。大きな箱に詰まった借用証書を残して。
もっとうまく資金の細かい支出からマネーフローの全体の管理をしていれば、あの時の企業の倒産は免れただろう。次の成功するビジネスでは、僕自身もっと財務報告書を読んで理解する力をつけて優秀な簿記や会計の担当者を見つけ出してくる必要がある。もしあなたのビジネスの数字がうまく並んでいないようであれば、そのビジネスは長続きしないと忠告しておく。
彼は今The Uncommon Lifeというブログを綴っている。
2. Nathan Lusting, Entrustet
「モチベーションの方向性が違った」
大学生時代、寮のルームメイトとともにアパートメントのリストをつくるウェブサイトを始めた。みな新しいことを始めることにとても興奮していたが、そのモチベーションは実際の膨大な仕事量をやり抜くのに不十分であった。
例えば、真冬の街中を歩き回ってアパートメントの写真を撮ったり、家主の情報を集めたりしなくてはならなかったことだ。
いいアイディアと思われた僕らのプロジェクトだがうまく運営するのは難しくそれもあってパートナーの2人も学業やパーティ、ガールフレンド等に気をとられてプロジェクトに対しての興味が激減していってしまった。
今日、私は自分でビジネスを始めて、私の最初の2人のパートナーが私を助けてくれていた頃のように働いてくれる人たちと一緒に仕事をしている。
現在の彼の会社はSecureSafeというオンラインのパスワードやドキュメントを保管する際のセキュリティソフトを開発している。
3. Benish Shah, Vicaire Ny
「未成熟な市場に対して噛み砕いた説明をするべきだった」
私はソーシャルメディアの裏側に潜むリスクを情報発信側である企業に理解して欲しいという思いから会社をたちあげた。
しかし問題だったのは、大企業クラスのクライアントも当時ソーシャルメディアとはどういったものなのかをまだ理解していなかったことを考慮できてなかったことだ。長い時間をかけてソーシャルメディアとは何かを説明したのだが、こちらが理解してほしいと思っていたレベルまで達することはできなかった。問題だったのは、アイディアが市場に出すにはまだ早すぎたことだ。
もしももう一度全てやり直すとしたら、まずは企業向けのソーシャルメディアのトレーニングを提供する。そして、ソーシャルメディアのリスクを軽減する必要性をプレゼンする。今回は、私たちは自社の製品とサービスがきちんと価値を発揮するタイミングで市場に参入する。そうすれば説明なくとも、人々は興奮して興味を持ってくれるだろう。
現在彼女は2012年にニューヨークで設立したファッションのクラウドファンディングの会社BEFORE The LABELを経営している。
4. Kasper Hulthin, Podio
「タイミングがすべてだった」
私の最初のスタートアップはシード投資を受けて最初から順調な滑り出しだった。しかし、結局はうまくいかなかったのがオチである。なぜか。当時、私たちのビジネスモデルは求人広告によって成り立っていた。
言うまでもなく、ちょうど私たちがよくできたβ版のページをローンチするころの2008年の秋から春にかけて、求人広告を売るのは不況の影響でとても厳しい状況になってしまった。
私たちはビジネスを始めるのに約$25,000(約250万円)の単位で資金を借りていたが、そのお金はすぐに底をついてしまったし、シード投資で受けた資金もなくなりかけていた。そのとき2つの意見が対立した ー もっとお金を借りるのか、ビジネスをやめるのか。
私が自分自身に問いかけたことは「このアイディアは人生のお金をかけてまで追求する価値のあるものなのか?」答えはNOだった。今までした意思決定の中で最もよかったことは初めてのビジネスを始めることを決めたこと。
二番目はそのビジネスの潮時をきちんと判断したこと。いつも辞めなければならないタイミングを判断する勇気を持つことも大切だと学んだ。
彼は現在、Podioというアプリ開発者たちのためのソーシャルコラボレーションプラットフォームを提供する会社のCo-founderとして活躍している。
5. Ziver Birg, ZIVELO
「誰を雇うべきか、考え抜けていなかった」
私と兄が初めて作った会社は従業員に乗っ取られてしまった。心から言えることは、信用性の高くて誠実な人を雇うべきだということだ。自分自身を法律上守ることも大切。倹約であれ。常に学べ。
彼は今キオスクなど、大きめのディスプレイを作る会社ZIVELOのCEOを務め、成功を手にしている。ZIVELOはCocaCola, CVS, THE WHITE HOUSE, Twitter, Intel, Microsoftなど数々の大企業が顧客リストに名を連ねる。
6. Trevor Mauch, Automize, LCC
「最悪のシナリオを考える時間が不十分だった」
わたしは3つの会社をビジネスパートナーたちと創業した。ひとつめの会社は約一千万円規模に成長し、パートナーシップは最高だった。ふたつめの会社はそこまでに達することは決してなかった。
それは、もし’X’が起こったらどう対処するということを株主パートナーとの間で事前に決めていなかったからだ。このビジネスの場合、始めたばかりの頃、私が自分のビジネスへの貢献度の価値を低く見積もってしまっていたが、後々はそれと引き換えに高く見積もりすぎたのだった。
つまり、いつも先を見据え、「もしも “X” が起こったら?」と自分に問いかけることが大切。様々なシナリオを考慮して対処方法を想定し、第一日目にみんなが同じページから踏み出せるようにするべきである。
彼は今Webinarやteleminarなどのマーケティングツールをオート化するプラットフォーム、automizeを運営している。
7. Brain Moran, Get 10,000 Fans
「ターゲットオーディエンスがいなかった」
いくつかのビジネスを持って失敗した経験こそが唯一わたしが成功した鍵だといえる。具体的に、自分の商品やサービスがいつもオーディエンスのニーズと合致していなければならないことを身をもって学んだ。
商品を売りたいということだけを考えているときは成功は手に入らず、本当に自分のオーディエンスが同意してくれた時こそその商品を作って売る価値が出るのだ。
彼は今Get 10,000 FansというFacebookマーケティングのソフト会社を運営している。新しいリードや顧客を手に入れるために、自分のオーディエンスに魅力を最大限に伝える重要性を説いている。
どのアドバイスも当たり前のように聞こえるが、実際にどこも取りこぼさずに実現させビジネスを成功に導くことはとても難しい。またどんな問題が今自分のスタートアップで起きているのかを早期に判断し対応することもとても重要だ。問題が小さいからといって目をつぶらず、先人の失敗談を参考に勇気を出して早めに動こう。
以下に注意すべき項目をまとめておく。参考にしていただきたい。
スタートアップを始める時期
チーム構成、ビジョンの策定、商品•サービス内容、ターゲット、ニーズ、資金調達、ローンチするタイミング
少し軌道に乗り始めた時期
チームの能力やモチベーション管理、資金運用、商品•サービスのクオリティ、競合他者とのポジショニング、ユーザーのエンゲージメント、etc…
Photos by IT-Lagune Vorpommern
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