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人生を何に捧げるべきかを見つける方法
日常生活の中でどのように自分が好きなこと、やりたいことを見つけることができるのか?「やりたい事が見つからない本当の理由 – そして見つけるための4つの方法」ではそんな多くの人々が感じる疑問に対して、4つの方法で情熱とモチベーションを見つける方法を説明している。
では、これが「人生」と言う壮大なるテーマになったらどうなるだろうか?
自分の人生でどのような事を実現するべきなのか。ここで一つの興味深いエピソードを紹介したい。
ノーベル賞ができた意外なきっかけ
おそらくノーベル賞が何かは多くの人が知っているだろう。では、どのようなきっかけでノーベル賞が生まれたかをご存知だろうか?実は、その裏にはノーベルの価値観を変えた偶然の出来事が隠されていた。
ノーベル賞設立者のアルフレッド・ノーベルはダイナマイトをはじめとする様々な爆薬の開発・生産によって巨万の富を築いた。テクノロジーの力でイノベーションを生み出し成功した起業家の一人である。
しかし、彼の発明は多くの爆薬や兵器に利用され、多くの人々の命を奪うことになった。その罪悪感に苛まれてノーベル賞を設立した、と言うのが定説であるが、実はもう一つのあまり知られていないエピソードがあった。
1888年に彼の実兄であるリュドビックがカンヌにて死去する。この際にフランスの新聞が誤ってアルフレッド・ノーベルが死去したとの記事を報道した。
自分の死亡記事を何の気なしに見つけた本人のノーベルは驚愕した。なぜならその見出しはこう書かれていたからである。
死の商人、死す
その時彼は人類の平和と発展のために人生を捧げると決めた
その記事には、ノーベルが人々の命と引き換えに巨額のお金を荒稼ぎしたと書かれていたのだ。富豪にはなったが、世の中の多くの人々を不幸にした。と。
その報道を目の当たりにしたノーベルは、今もし自分が死んだとしたら世の中にこのように記憶される事を実感し、自分は人生を通じて何を残すべきかを考えるようになったと言われる。
そして彼が選んだ人生のミッションは「自分の人生を人類のために捧げる事。」その後、1896年12月10日に63歳で死去する1年ほど前にノーベルは、下記の遺書を残している。
「私のすべての換金可能な財は、次の方法で処理されなくてはならない。私の遺言執行者が安全な有価証券に投資し継続される基金を設立し、その毎年の利子について、前年に人類のために最大たる貢献をした人々に分配されるものとする」
これが後にノーベル賞を生み出した。
あなたの葬式で泣く人の平均数は?
このように、ノーベルはもし今自分が死んだとしたら?とう命題を目の前に突きつけられ、それに対して考える事を余儀なくされた。それにより「自分が本当に人生を掛けるべき事」を見つけ出し、そこからバックトラック (逆算) する形で、何を基準に生きていくべきかを決めた。
ところで、もし今あなたが死んだとしたら、そのお葬式でいったい何人の人たちが泣いてくれるだろうか?アメリカの研究機関による調査によると、お葬式で泣く平均人数はわずか10人であることがわかった。
周りにどう思われるかを気にしすぎていても、もしかしたら、あなたがいなくなった事を悲しんでくれるのは10人ほどしかいないかもしれない。
あなたの人生はあなたのもの
もしそうだったとするならば、世の中でどう評価されるか、他人にどう評価されるかに左右されるべきではない。
周りの評価や地位や名声、富の大きさだけにとらわれるよりも、自分の人生において本当に自分が達成するべき事を見つけ、表面的な評価よりも、本当の意味でのインパクト、それに強烈なフォーカスを当てるべきなのかもしれない。
自分の心に素直にならない理由はない。あなたは、他人の人生を生きる事に時間を無駄にするべきではないのである。
– Steve Jobs
筆者: Brandon K. Hill / CEO, btrax, Inc.
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