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オフィスを変える、最新のIoTデバイス 10選
IoT(Internet of Things)-モノのインターネット-が、スマートフォンの次の大きなトレンドであることは間違いなく、多くのスタートアップが誕生し多くの大企業もIoTに取り組んでいる。
KickstarterやIndiegogoなどのクラウドファンディングサイトを見ると驚くほど多くの製品が登場してきていることがわかる。
話題になるIoT製品はコンシューマ用向けが多いが私たちが多くの時間を過ごし生産性の向上が常に求められるオフィスにおいても、IoTの活用が進むだろう。
今回は、あまり語られることがないオフィスをテーマに便利なIoT製品について紹介しよう。なお、ここではできる限りスタートアップの製品を紹介しておりクラウドファンディング中のものも含まれている。
1. 人工知能を持ったスマートデスク
2015年8月17日にindiegogoのキャンペーンが終わったばかりのスマートデスク(しかもスタンディング)。約20万ドル、目標額に対して1257%を達成している。机にスピーカーとマイクがついており、机が秘書となってくれる。
予定や、電子メールを読み上げから、ランチを注文したり、Ubarを呼んだり、音楽を流したりと、仕事中に必要となるもの全般をサポートしてくれる。このデスクを使えば、一目置かれることは間違いない。
SmartDesk: World’s First Smart Standing Desk
2. ミーティングルームを効率的に Robin
どのミーティングルームが空いているか分からずに探し回るというような経験をしている読者も多いだろう。Robinは2014年3月に立ち上げられたスタートアップでこの問題に取り組んでいる。すでに200万ドルを調達している。 iBeaconによってミーティングルームに誰がいるかリアルタイムに検知することができ、iPhone、Androidアプリから閲覧することができる。
また、Google Calendarとの連携も行える。Robinを使えば、ミーティングルームを探し回ることもないし、急用のときに同僚が自席にいないときも、どこに行ったか分からずに困ってしまうこともない。
また、ミーティングスペースの利用状況を解析する機能もあり、これにより利用が集中しているスペースや、利用度が低いスペースを知ることができる。オフィススペースの運用の改善に用いることができる。近年、サンフランシスコではオフィスの賃料が高騰しており、オフィススペースをより有効に使えるようになるだけでも、十分に元が取れそうだ。
3. オフィス全体にセンサーを導入 yanzi
温度センサー、モーションセンサー、カメラ、LEDライト、電気プラグなどをオフィスに取り付け、スマートフォンで一元管理できる。センサーのセットアップが簡単なことが特徴でスマートフォンと各種センサーの接続はタップするだけで簡単に行える。なんと、4時間で1000個のセンサーが取り付けた事例がWebサイトで紹介されている。
利用方法は無限にあるが、公式サイトでは以下のような利用例が紹介されている。
- 部屋のライトをスマホからON/OFFの操作を行う。タイマーでON/OFFを行う。
- 会議室のプロジェクターの稼働時間と消費電力を記録し、ランプの交換時期やフィルターの掃除の時期の目安にする。
- コピー用紙がなくなったことを検知し、通知する
- ゴミ箱がいっぱいになったことを検知し、通知する
- トイレのペーパータオルがなくなったことを検知し、通知する
4. 小規模オフィスのセキュリティ Canary
Indiegogoで約2万ドルを達成したスマートホームセキュリティデバイス。広角の1080PのHDカメラを搭載しており、部屋の片隅に置くだけで高画質の動画の撮影が可能。音や振動、温度、湿度などのセンサーがあり、異常を検知したときに動画をスマートフォンに送ってくれる。
スマートフォンからサイレンを鳴らしたり、地元の警察に通報することもできる。小型でおしゃれなので、雰囲気を大事にするオフィスにもぴったり。価格も250ドル前後と安く、小規模なオフィスに適している。
5. 面倒な鍵の管理に、スマートロック
Augustのようなスマートロックのスタートアップがいくつも登場している。既存の古い設備にも追加が可能であるというメリットがある。スマートフォンのアプリ上で簡単に鍵の付与、削除が行えるため利便性が高い。
鍵をなくした場合や、盗まれた場合などの対応も、物理的な鍵よりも行いやすい。また、既存のドアに取り付けられるため、低コストで導入できるというメリットがある。
6. 消耗品の注文に、Amazon Dash Button
気づいたらオフィスのコーヒーがなくなっていた、なんてことはないだろうか。担当スタッフが逐次チェックしてくれていれば、こんなことも起こらないが、すべてチェックするのは大変だ。また、毎回注文するもの少し手間。そこで、Amazon Dashボタンが効果的だ。
Amazon Dashボタンは、2015年にAmazonが発表したIoTデバイス。家庭のWi-Fiに接続しワンプッシュで商品を注文できる(事前にモバイルアプリでの設定が必要)。二重注文を防ぐため一度ボタンが押されると配達完了まで注文の受付が停止される機能もある。
これを使えば、面倒な消耗品の注文業務からも解放される。押すだけで誰でも注文できることから、家よりもオフィスのほうが役立つデバイスのように思える。これで消耗品を切らしてしまうこともないだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=NMacTuHPWFI
7. 植物もスマートに管理 Parrot Flower Power
植物を置くとリラックスの効果があり、仕事も効率も上がる。このためオフィスに植物を置くことが多いが、適切な水やりや肥料の与え方が分からずに間違った方法で世話をしてしまい、枯れてしまったり、葉っぱが変色したり落ちてしまうことも多い。
Parrotはドローンで有名な企業だが、植物用のIoTのParrot Flower Powerも製造している。この製品を使えば、土の水分含有量、養分、気温、日照量をスマートフォンから確認できる。また、何か異常が発生したときには、通知してくれる機能がある。水が必要なときも、肥料が必要なときも、簡単に確認できる。これでもうからしてしまうこともない。
8. オフィスの空気を綺麗に Awair
オフィスの空気が悪いと社員の健康悪化につながる。社員が体調を崩すと、仕事にも深刻な影響が出る。Awairを使えば、部屋の気温や二酸化炭素、有害物質、ほこりなどの健康にとって重要な項目を計測してくれる。
スマートフォンで空気の状態を見ることはもちろん、問題があるものはアラートで知らせてくれる。さらに、加湿器などの他のスマートデバイスと連携も取れるため、自動的に部屋の空気を最適な状態に保つことができる。価格は1つで199ドルとなっている。
https://www.youtube.com/watch?v=MONy1hgQ4SQ
9. 良い仕事は姿勢から Lumo Lift
パソコンを前にデスクワークをしていると前かがみになり猫背の姿勢になりがちである。正そうと意識しても中々長く続かない。姿勢が乱れた状態が続くと、腰痛など様々な問題を引き起こす。ずっと座ったままで作業することが多いデザイナー、エンジニアにとって、とても重要な問題だ。
Lumo Liftは、デスクワークや普段の生活で姿勢が前かがみになったときにバイブレーションで注意を促してくれる。バイブレーションの機能は注意して欲しい時だけに限定出来るため、快適に利用出来る。電池は5日も持つので、仕事で利用するにも適しているだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=NQst1hhgQvs
10. 自由自在のショートカットボタン Flic
Flicは電話をかける、ピザを注文する、メッセージを送る、電気を付けるなど動作を、ボタンひとつでスマホと連動させて実行することができる。ボタンをオフィスのいろいろな場所に取り付けておけばスマホやPCを操作する必要がない。
オフィスではルーティーンワークや、毎日行う作業が多いため、ショートカットのボタンをうまく使えば効率化できそうだ。すでにindiegogoで目標額に対して801%達成、約89万ドルの資金調達を達成している。
btraxではIoTオフィスを構築中
btraxは2015年秋にオフィス移転と、コワーキングスペースのDHausの開設を控えており、IoTを活用したオフィスを構築するために準備を進めている。その調査もかねて今回の記事を作成した。おすすめのIoTデバイスがあればご一報いただきたい。
なお、今回の記事執筆にあたっては、IoTに特化したウェブメディアのIoTニュース様にご協力をいただいた。この場を借りてお礼申し上げます。
参考リンク
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