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【クリーンエネルギー×テクノロジー】注目の海外スタートアップ7選
クリーンエネルギー系のスタートアップ投資に関する記事やその他エネルギー系スタートアップに関する記事を度々目にする。
ここでいうクリーンエネルギーとは太陽光・風力・水力・地熱など環境に対する汚染物質(二酸化炭素や窒素酸化物)を排出しない自然&再生可能エネルギーのことで、反対に石油や天然ガスなど量に限りがあるものを枯渇性エネルギーという。
ニュージーランド、オーストラリア、ドイツらは環境先進国と知られクリーンエネルギー比率は日本と比べ圧倒的に高い。特にニュージーランドやオーストラリアは政府が先導して原子力発電に頼らないエネルギー政策を進めているため世界の主要国の中でも特に高い割合を占めている。
日本も2011年3月の東日本大震災以降、エネルギー政策のあり方を考え直すようになってはきているようだが、特に日本のような資源のない国がこれからより一層取り入れるべきなのがクリーンエネルギーだ。
イノベーションやテクノロジーが進むにつれ、クリーンエネルギーもより効果的にかつ安く生み出せる技術が生まれつつある。そこで今回は注目すべき最先端のクリーンエネルギー系スタートアップを紹介する。
1. BAT, Altaeros Energies|Boston, MA (空中浮体式風力発電)
2011年にマサチューセッツ工科大学で設立されたAltaeros社が開発する空中浮体式風力発電で、画期的な2点が挙げられる。まず1つは従来の風力発電設備で到達する高さよりも強く安定した風を受けられる高所へ浮上して発電することができる。約600m上空での発電は、従来の同規模タワー型風力発電設備に比べて発電できる電量が2倍を超えるという。
また、普通の風力発電とは違い大規模な設置工事が必要ないのと、運搬がもの凄く楽である。つまり従来の風力発電よりもコスト削減できる上に生み出す電気量は倍という画期的なイノベーションである。
今月5日にはSoftbank Internet and Media (SIMI)がBATに700万ドル(約8億4000万円)を出資すること合意したと発表している。
2. BEHA, Faradair|UK (ハイブリット電気飛行機)
http://youtu.be/HWR_BvknDDw
イギリス発のスタートアップ、Faradairが開発するハイブリッド電気飛行機でプロダクト名を”BEHA” (Bio-Electronic-Hybrid-Aircraft)という。現在、2016年のプロダクト実現に向けたKickstarterキャンペーンを展開中で今までに£1,613 (約30万)集めているが目標の£20,000までには届いていない。
BEHAは6人乗りで世界初のエコ飛行機の実現を目指す。飛行機の上面はソーラーパネルで覆われており、風力タービンも備えていることで電力を自ら生み出し、地上に停まっている時や飛行中もバッテーリーを充電できる仕組みだ。
近いうちにサンフランシスコにサテライトオフィスを開設して現地の投資家や技術者とスムーズに話を進める予定である。
3. Enphase Energy |Petaluma, CA(小型で低価格のインバータ)
本来ソーラーパネル構築の上で1番コストがかかる直流(DA)から交流(AC)へと切り換えるスイッチ(インバータ)を開発。従来1番コストがかかる部分であるが、低価格でしかもサイズを小さくすることに成功している。ソーラーパネル1枚につきそれぞれにインバータを設置することを可能にしたため、より効果的に発電ができる。
また顧客にとって管理をしやすくするために、ソーラーパネルの発電量をモニタリングすることのできるウェブ上のソフトウェアプラットフォームを提供している。
4. GridPoint |Arlington, VA (電気量を一元管理できるプラットフォーム)
家庭の電気量を一元管理できるソフトウェアプラットフォーム(EMS: Energy Management System)を提供。屋根上のソーラーパネル、電気自動車のバッテリー、風発電、その他家の中の電気機器など全ての電気量を管理できるプラットフォームである。
リアルタイムでデータを収集し、どうすれば節電できるかを分析し電気代を抑える解決策も提供する。
5. SolarCity|Foster City, CA(太陽光パネルのリースプロバイダー)
2006年に創業され現在は米国No.1のソーラーパネルプロバイダーとして6000人の従業員を抱える企業へと成長し、カリフォルニア州だけでなくアメリカ中でサービス展開している。顧客にはソーラーパネルの15年間のリース契約をしてもらう。電気量の節約を保証し、自ら購入し設置しなくてもソーラーパネルを借りて取り付けることで電気料の使用を抑えることを可能にする。
屋根上のソーラーパネル設置することで通常の電気を使うよりも電気代を抑えることができることを売りにしている。今までに何百万件の家庭、スタンフォード大学や政府関係施設を含めた400以上の施設、eBay, HP, Intel, Walmartなどの大企業とも提携している。
6. Solazyme|San Francisco, CA(再生可能エネルギーを製造・販売)
http://youtu.be/osv9SJ_Uo18
微細藻類を使ったバイオテクノロジーで再生可能エネルギーを生み出す技術を開発。2003年に創業、サウスサンフランシスコを拠点とし、「持続可能なエネルギーを生み出すことで生活と生態系を改善すること」をミッションに掲げている。
産業品、化粧品、食品、燃料と大きく4つの分野に取り組んでいるが、特に再生可能な石油を創り出すことに注目を浴びている。近いうちにジェット燃料市場へ挑戦し、将来的には石油に変わるエネルギーを創り出すことが期待されている。
7. Soraa|Fremont, CA(次世代LEDテクノロジー)
最後にご紹介するSoraaは先日ノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏が創業した新世代のLED照明メーカーだ。窒化ガリウムを利用したLEDで消費電力が極めて低いことで知られ、低価格な太陽光発電で照明が得られることを可能にする。つまり世界で電気が行き届いていない地で生活する人たちへも照明を提供することが実現できるのだ。
通常の照明を比べて、30%以上も高い効率性を持つ上に、今後はSoraaのテクノロジーを利用することによってエネルギー消費量は5分の1になるそうだ。LEDは低電圧で作動するため、配線には電気工事の特別な資格も必要ないなど、Soraaが開発するLEDテクノロジーのメリットは計り知れない。(参考:TechCrunch)
Photo by: PressReleaseFinder
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