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UXデザイナーになるために不可欠な10のスキル
UXデザインとは?
そもそも、UXとは User Experience (ユーザー体験) の略で、ユーザーが製品やサービスを介して得られる体験そのものを示しています。
また、UXデザインとはユーザーが製品やサービスを通して得られる体験をデザインし、そのサービスの価値を見出してもらえるようにすることです。
UXデザイナーは、観察やインタビュー手法を用いてユーザー自身も気づけていないペインを解決し、良い体験を設計することが大切です。UXを向上させることで、ユーザーに製品やサービスを長く使って貰えたり、他サービスとの差別化を図ることができます。
UXデザイナーに求められる10のスキル
1. UXリサーチ
サービスが継続的にグロースしていくには、ユーザーが抱えるペインを深く理解する必要があります。
UXデザイナーは、ユーザーのインサイトを軸に、サービスの使用前と使用中、使用後の体験を設計します。また、マーケティングやカスタマーサポート部門と協業しながらユーザーにとって最適な体験を設計していきます。
ユーザーのインサイトを探るのに必要となるのが、UXリサーチです。UXリサーチは、開発プロセスのどの段階においてユーザーや顧客から収集したインサイトをサービスの意思決定に役立てるために行います。
UXリサーチスキルを身につけていくには、インタビューやユーザビリティーテストなどのリサーチ手法をブートキャンプや書籍など、実践を交えて学ぶ必要があります。
また、その学んだスキルをすぐに実務で活用できれば良いのですが、未経験者の場合、なかなかユーザーインタビューをする機会を作ることは難しいかもしれません。
そこでオススメしたい取り組みは、日々の生活で少しだけリサーチ手法を取り入れることです。その際に重要なポイントは、リサーチ手法を活用して「ユーザー自身も気づいていない潜在的なニーズ」を把握することです。
例えば、新しいカメラを買ったと話す友人に、購入の決め手をそれとなく聞いてみた結果、彼は、カメラ本体の機能よりもサイズを重視していることがわかったとします。
そこで、その点をさらに深堀りしてみます。その結果、手軽に持ち運べてスマホよりも高画質の写真が撮れることが重要だというインサイトを導くことができた、などです。
日々の生活で少しだけリサーチ手法を取り入れることで、リサーチスキルは向上できます。
2. コラボレーション
UXデザイナーは、日頃から様々なメンバーと協力する必要があります。
例えば、経営層からヒアリングしてサービスの目的やその体験価値を定義したり、プロトタイプ作成後、エンジニアとさらに具体的なサービスに落とし込み、マーケターと共に分析やプロモーションの戦略などを考えたりします。
他のスキルを持ったメンバーやチームとのコラボレーションは、自分のスキルを補完でき、異なる視点でサービスや製品について議論できます。その結果、見落としていた気づきや最適なアイディアが思いがけず生まれることもあります。
ここで大切なことは、マーケティングやエンジニアリングなど、他分野に関する基礎知識を身につけておくことです。基礎知識を身につけておくことで、議論を深く行えたり、意思決定のスピードが上がります。
3. ワイヤーフレーム & プロトタイピング
ワイヤーフレームとは、画面レイアウトのことを指します。
ワイヤーフレームのメリットは、多くの時間を割くことなく、ユーザーのニーズに基づいてページ要素の優先順位を決められることです。また、ワイヤーフレームを敲き台に議論を重ねることで、見落としていたニーズを確認することができます。
プロトタイプは、ユーザビリティテストにおいてユーザーのペインポイントを特定し、解決するために不可欠なものです。
UXデザイナーはプロトタイプをテストすることで、潜在的なニーズやフィードバックが得られ、デザインを最適化することができます。
ワイヤーフレームやプロトタイピングのスキルを身につけるためには、実際に手を動かして試行錯誤することが大切です。紙とペンに始まり、ソフトであれば、Adobe XDやFigmaを使うことによって、すぐに画面のレイアウトを組むことができます。
4. ライティング
優れたライティングは、ユーザーに正しい情報を的確に伝えることができ、より良いUXを提供します。ユーザーが製品やサービス内で、迷わずタスクを実行してもらえるよう、言葉をデザインすることがUXデザイナーの仕事では重要です。
言葉は気軽に発することもできると同時に、誤解も簡単に生んでしまいます。そのため、UXデザイナーは製品やサービスとユーザーのインタラクションを、入念に言葉を通じて設計することが重要です。
例えば、アプリやWebサイト内のボタンのラベリングは、実は、UXデザイナーが考えることが多いのです。
なぜなら、UXデザイナーはユーザーとのあらゆるタッチポイントを考慮する必要があり、ボタンのラベリングも含めてUI/UXデザインと言えるからです。
5. ビジュアルコミュニケーション
ビジュアルコミュニケーションは、UXデザイナーにとって必要なスキルの一つです。
文字だけではなく、ビジュアルを活用してコミュニケーションを図ることで、適切なタイミングでユーザーの注意を引いたり、情報の理解を高めたりすることができるので、ユーザビリティに大きく寄与します。
また、ビジュアルコミュニケーションには、レイアウト、カラー、タイポグラフィ、アイコン、などデザイン理論の理解が必要です。
ビジュアルコミュニケーションを学ぶには、街中の標識や広告、インフォグラフィックなどを観察することがオススメです。
「なぜこの色が使われているのか?」「なぜこのようなレイアウトやアイコンが使われているのか?」などを考えることで、次第に経験値が貯まり、実際のビジュアル作成に活かすことができます。
6. 共感力
UXデザイナーは、ユーザーに共感することで、自分とは異なる視点やニーズを深く理解することができます。ユーザーが何を見て、何を感じ、何を体験しているのかを理解しなければ、良いデザインはできません。
共感は対象を深く理解して、最適な方法を提示するために必要な要素です。しかし、実際にユーザーに共感することは簡単ではありません。
ユーザーに共感するためには、同じことを体験をしたり、質問を問いかけて深堀りしていくことで、事象の解像度が上がり深く共感することができます。
7. インタラクションデザイン
インタラクションデザインとは、ユーザーと製品の間の相互作用をデザインすることです。アプリやWebサイトなどのソフトウェア製品を指すことが多いです。
例えば、ボタンをクリックして、ダウンロードや画面遷移などもインタラクションデザインに含まれます。
インタラクションデザインの目的は、ユーザーが可能な限り最善の方法で目的を達成できるような製品を作ることです。
良いインタラクションは、非常に気づきにくい性質を持ち合わせています。違和感なくスムーズに操作を行えるため、認識しづらいのです。反対に、悪いインタラクションというのは、ユーザーも違和感を抱きやすいものです。
UXデザイナーは、良いインタラクションに気づく力を養うことが大切です。ビジュアルコミュニケーションしかり、サービスの登録や申込みがスムーズに行えたときに「なぜ違和感なくスムーズにできたのか?」などを深堀りしていくことが日頃から行えるトレーニングになります。
8. コーディング
主にWebサイトやアプリなどは、ビジュアル面はHTMLやCSS、機能面はSwiftやJavaScripなどのコードによって実装されています。
UXデザイナーが機能の仕組みを理解することによって、プログラマーやエンジニアと円滑にコミュニケーションを取ることができ、早く正しく意思決定を行うことができます。
9. 定量分析
UXデザイナーは、インタビューなど定性的なリサーチを行う機会が多くあります。しかし、それだけでなく、数字をベースに分析する定量的な視点も必要です。
「新機能はユーザーに継続的に使用されているか?」「この施策は上手くいっているのか?」といったことも、数字は客観的な事実として結果を示してくれます。
これが、正しい現状を把握して、明確な次の打ち手を考えることにつながります。
また、改善を行う際にも、裏付けとなる数字が提示されることで、他のチームやメンバーにも納得感が生まれ、円滑に改善を進めることができるというメリットもあります。
10. コミュニケーションスキル
コミュニケーションは、UXデザイナーにとって重要なスキルです。
クライアントやプロジェクト関係者へのプレゼンテーション、ユーザーへのインタビュー、チームメイトとの共同作業など、UXデザイナーはアイデアを的確に伝えフィードバックを貰うスキルが必要です。
おわりに
UXデザイナーになるために不可欠なスキルについてお分かりいただけましたでしょうか。
UXデザイナーに求められるスキルは多岐に渡ります。この記事を通して、UXデザイナーが求められるスキルを再確認できたり、UXデザイナーを目指すきっかけに少しでも貢献できていたりすれば嬉しいです。
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