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世界を変えているのは頭の良い不良たちだ
シリコンバレーに来てみると、世界中から集まって来ている「規格外」の起業家及び起業家予備軍の人たちのクオリティーの高さに気付くだろう。それはどういうことなのか。おそらくそこには2つの要素が含まれている。
一つめはシンプルに頭の良さ。しかしそれは学校的な優秀さではなく、いわゆる”ストリートスマート”と言われる、成り上がるための知恵が備わっている。そもそも彼らの多くは大学を卒業していなく、学業的には落ちこぼれである。しかし彼らには悪知恵が発達している。
そして二つめは行動力の高さ。目的を達成するためにものおじせずにガンガン動く。断れまくるのは日常茶飯事で、それでも自分の信念を曲げない。
どれだけ否定されても、世の中の方が間違っていると信じている人も少なくはない。そして、強引なまでに世の中の方を変えようと行動を止めない。
おそらくこれらの要素を持ち合わせている人は一言で下記の様に表現されるだろう。
頭の良い不良
これは、”すごいな” と思わせる起業家が必ず持っている要素な気がする。
現状に不満を持ちそれが反骨精神になる。そして持ち前の賢さをある意味”悪用”して物事を強引に自分流に進める。
もし、彼らにとってこの世の中がすでに住みやすいと思っていたのであれば、それに従うだろう。イコール優等生的な存在になって、既存のシステムに最適化した堅実な人生を歩む。
しかし、彼らにはそれができない。
何故か?はみ出し者として現状に大きな不満を持っているから。そしてそれをどうしても変えたいから。逆にエリートと呼ばれる人が意外と小さくまとまってしまっているのはなぜだろうか?それは
坊やだからさ
世界を変えている頭の良い不良たち
それでは、現代の代表的な起業家を例に見てみよう。
イーロン・マスク
まずはイーロン・マスク。Mr.クレイジーとの異名を持つ彼は南アフリカからシリコンバレーに来て、スタンフォード大学に入学。しかし3日で退学し、PayPalの前身となる会社を立ち上げ、売却。今では知らない人がいないほどのイノベーターである。
トラビス・カラニック
何かと不祥事で話題の”元”Uber CEOのトラビス・カラニック。彼も大学を中退して企業。その後は下記の記事でもわかる通り、かなりの破天荒な人生を送っている。そして最近の不祥事の連続。明らかなる不良である。
マーク・ザッカーバーグ
では、今ではすっかり優等生キャラのマーク・ザッカーバーグはどうであろうか?もちろん大学は中退。しかし高校からエリート校に行っていたほどの地頭を持っており、それを武器にFacebookを立ち上げ、数々の修羅場をくぐり抜け、今に至る。実は彼の経歴も意外と優等生とは言えない。
スティーブ・ジョブス
そして、かのスティーブ・ジョブス御大。誰もが認めるシリコンバレーの不良番長である。そもそも世の中のルールや常識にとらわれる気が全くない。そしてありえないぐらいのストリートスマート。とあるインタビューで彼はこの様に語っている。
“多くの人が世の中はすでに頭の良い人々によってコントロールされていると錯覚しがちだが、そんなことは全くない。常識なんて意外と大したことないんだ。自分たちで変えようと思えば変えられるほどにね。”
ジャック・ドーシー
TwitterとSquareのCEOであるジャック・ドーシーも頭の良い不良。物静かで知的な彼が若い頃はパンクロッカーをしていたことは意外と知られていないが、直接会ってみると、心の奥に静かな闘争心を燃やしているのが大いに伝わる。
この世が生きにくいと思うなら、自分で変えてみたら?
自分が頭の良い不良だと思うのであれば起業家になれば良い。それ以上に世の中から認知、評価される方法はない。そもそも落ちこぼれなので、どこに行っても一般的な評価基準にはそぐわないだろうし、組織の中で突っ張っても煙たがられるだけ。
そしてそんな世の中は非常に生きにくく感じるだろう。だったら自分で変えてみるのが良い。
クレイジーでなければ世界は変えられない
最後に90年代、スティーブ・ジョブスのApple復帰第一弾キャンペーンのthink differentを紹介したい。ここで語られていることこそ”頭の良い不良”の説明に他ならない。
クレイジーな人たちがいる。
はぐれ者、反逆者、厄介者と呼ばれる人たち。
四角い穴に丸い杭を打ち込むように、物事をまるで違う目で見る人たち。
彼らはルールを嫌い、現状に満足しない。
彼らを引用するのも、反論するのも、讃えることも、けなすこともあなたの自由だ。
ただ、1つだけできないのは、彼らを無視すること。
なぜなら、彼らは物ごとを変えてしまうからだ。
彼らは人類を先へと押し進める。
人によっては彼らをクレイジーだと言うかもしれないが、我々は彼らを天才だと思う。
なぜなら世界を変えられると本当に信じている人達こそが、世界を変えているのだから。
筆者: Brandon K. Hill / CEO, btrax, Inc.