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やりたいことが見つからない人にセルフ鎖国のススメ
「自分の本当にやりたいことが見つからない」おそらく今まで相談された中で最も多い質問。相手が起業家であれば、「このビジネスモデル、グローバルで通用すると思いますか?」というのも多い。
実はこの二つの質問に共通する第一のアドバイスとしては「とことん自分と向き合うこと」
結構意外かもしれないが、何をするべきかに迷ったときは、外からの情報を遮断して自分との対話をする必要がある。
あまりにも多くの情報が縦横無尽に手に入ってしまう現代においては、自分の人生にとって価値よりもノイズになるものの方が多いような気がする。
自分が本当に好きなことは何か, 自分が今やるべきことは何か、そして過度に周りの評価を気にしすぎていないかを定期的に見直す必要があるだろう。
君、明日死んでもやりますか?
以前に一緒にイベント登壇した孫 泰蔵氏が起業家に最初に聞く質問は「そのビジネス、君が明日死ぬとなってもやり続けたいですか?」である。
投資家が起業家にもっとも求める資質の一つが「やり切る覚悟があるか」これは、裏を返すとそこまで情熱があるかということ。世界中で同じビジネスを始めても、生き残るかどうかは情熱の強さ = 好き度の差である。
価値観も発言も誰かの使い回し
ソーシャルメディアがこれほどまでに発達した現代、主要ニュースメディアだけではなく、個々の人たちが発する情報も容易に手に入れることができるようになった。その一方で、知らず知らずのうちに周りの情報に影響されていることも多いだろう。
自分が気づかないうちに、いつの間にか誰かの発言の使い回しをし、考えたビジネスモデルもどこかで聞いたことのある内容になってしまうことも少なくはない。
無意識のうちに行動も左右される
周りからの情報が手に入りやすいということは、自分からの情報発信も容易にでき、その反響も即座に得られるわけで、それが行動指針の一つの軸になってしまう危険性もある。
周りからの評価が無駄に気になりすぎて、オーディエンスウケする行動を最優先してしまう。そして、周りの動きが気になりすぎて本当に自分がやりたいことが見つからないというケースも意外と少なくない。
インスタ映えを最優先した行動パターンになっていないか?
日々の行動に影響を与えるのは受け取る情報だけではない。自分の言動が周りからどのような反応を得られるかを意識し、場合によっては優先してしまうこともある。
行く場所、会う人、食べる物など、インスタ映えを大切にしすぎると、世の中に注目させることが目的になってしまい、いつの間にか他人のための人生になる危険性もある。なんちゃってリア充感至上主義の弊害であろう。
日本特有のユニークさを生み出した鎖国制度
そんな現代の状況で注目したいと思っているのが、日本が17世紀中頃から約200年間行っていた鎖国制度。江戸時代に醸成された文化や風習は、現在も非常にユニークなものとして世界中から注目されている。
その一番の理由が、海外 (外部) からの影響が極力少なかったこと。ある意味、日本としてもっとも自分たちらしい文化を作り上げた貴重な期間だったような気がする。
必要なのは自分と向き合う時間
この鎖国制度から学べることとしては、外侮からの情報にあまり気を取られない、周りからの評価を気にしない考え方とその環境づくり。自分自身と向き合う時間を定期的に作り、自分らしさを追求するプロセスを設けることで、ユニークなアイディアや本当にやりたいことが見つかる気がする。
外部と触れることでインスパイアされるのも非常に重要であるが、自分を知ることも同じく大切。常にインプットし続けるのは息を吸い続けるぐらいに苦しい。そして、アウトプットをする前に自分というフィルター作りをする必要がある。
周りからの批判にエネルギーを無駄にしない
メディアで叩かれる。ソーシャルでディスられる。批判的なコメントが気になる。目立つ行動をすると必ずぶつかる精神的なハードルだろう。
しかし、批判する人の8割以上はコンテキストをしっかりと理解していない。残りの2割は状況が全くわかっていない。おそらくそれが現状だとおもう。そんなことに大切な自分の時間も意識も費やす必要はない。
本当の自由とは他人と比べないこと
以前読んだ本にこんなフレーズを見つけた。
「人間は生まれた時が一番自由で、育っていくうちにどんどん不自由になっていく」
人生の最終的な目標が自由になることであるとすれば、それはいったいどうゆう状態なのだろうか。おそらく好きなことをして、周りからどう思われるか気にならない。
そして、他人と比べることがない状態なんだと思う。周りを気にせずに好きなことをとことん追求する能力が備われば、どんな状態にあったとしても、精神的に自由と呼べるのかもしれない。
自分のユニークさは自分でしか作れない
これはごく当たり前のことであるが、意外と見落としがちである。外への探究心は内なる自分を知ることから始める必要がある。そのためには自分自身ととことん向き合う必要がる。一週間に1日でもセルフ鎖国する期間を設けることをおすすめする。本当にやりたいことは自分の中にある。
何より大事なのは、自分の心と直感に従う勇気を持つことである。あなた方の心や直感は、自分が本当は何をしたいのかもう知っているはず。ほかのことは二の次で構わない。
– Steve Jobs
筆者: Brandon K. Hill / CEO, btrax, Inc.
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