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プロが選ぶ デザインが秀逸な歴代のオリンピックロゴ
今月より、パリ五輪が開催される。
本来オリンピックは、開催都市が自らの希望や発展を世界に向けて発信するのが目的。そこで造り出されるデザイン作品やアート表現も、その開催国と時代を象徴するものである。その最たるものがオリンピックのエンブレムであり、これまでの作品は素晴らしいものが多い。
今回はこれまでの歴代オリンピックの中でも、7人のデザインプロフェッショナルが選ぶ、デザインの美しいオリンピックのエンブレム・ロゴを紹介する。
1964年東京オリンピック
![[Image: Wiki Commons]](https://blog.btrax.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/2021/07/tokyo-logo.jpg)
[Image: Wiki Commons]
ゴールドで彩られた五輪の上にデザインされた大きな日の丸は、日本が大戦からの復活し、希望と革新を手に入れたことを象徴しているように感じる。

[Image: Wiki Commons]
また、このデザインは、締め切りの数時間前に作られたという伝説もある。できるだけ速いタイムで金メダルを獲得するオリンピックに相応しいストーリーだろう。
選出者: Hamish Smyth, partner, Order
1968年メキシコシティーオリンピックオリンピック

[Image: Wiki Commons]
この卓越したデザインは、オリンピックの輪が数字の6と8の下側の円に有機的に融合している。モチーフには、大胆なラインや幾何学的な形、鮮やかな色を使ったメキシコの古代アートを採用。同時期にニューヨークで流行っていた、オプティカルアートを融合した。
60年代のサイケブームと古代メキシコのラインを合わせることで美しい曲線を生み出した。そして、時間がたった現代でも色褪せることのない作品が生み出された。

[Image: Wiki Commons]
選出者: Gary Hustwit – filmmaker and founder: Oh You Pretty Things, Lisa Smith – executive creative director: Jones Knowles Ritchie
1972年ミュンヘンオリンピック

[Image: Wiki Commons]
実はアイヒャーはこのロゴのデザインを個人的な趣味の一環でデザインしており、当初はコンペには参加しない予定だったとのことこのロゴは、動き、ダイナミズム、高揚感に加えて、他の多くのオリンピックデザインにはないユニークさを持っている。
オリンピックのロゴをデザインする際に重要なのは、常に周りにあるカラフルな五輪シンボルとの関係。
しかし、アイヒャーのロゴは、カラフルではなく、モノトーンで、直線と鋭角で構成されている。リングとのコントラストが卓越している。ミュンヘン市のマークは円形の中心から放射状に広がっているので、両方のデザインが見事に共鳴し合っている。
このバランスをとることは非常に難しく、アイヒャーはそれを実現することで、後のアイデンティティデザインにおける多くの革新を予見させる立体的な視覚的イリュージョンをも生み出したのである。

[Image: Wiki Commons]
それもあり、1972年の大会は彼にとってもドイツにとっても、ナチスの汚点を克服するために必要なステップだった。そのため、大会のテーマは「The Happy Games」という極めて楽観的なものとなっている。
このテーマを具現化したのが、彼の表現力豊かなモダニズムを象徴するような、抽象的なマークである。ダイナミックな動きとエネルギーを持つ放射状のスパイラルロゴは、新しいドイツの国を照らし、進歩、調和、そして新たな始まりを意味していた。
選出者: Eddie Opara – partner: Pentagram, Sagi Haviv – partner: Chermayeff & Geismar & Haviv
1984年ロサンゼルスオリンピック

[Image: Wiki Commons]
このロゴは、国の誇り、そして不屈のパワーを持つモーションラインを連想させる。

[Image: Twitter search]
まさに「商業五輪」の原点でもある。ちなみに、2028年には再びLAでオリンピックが開催される予定である。
選出者: Jennifer Kinon – partner: Champions Design
1988年カルガリーオリンピック

[Image: Wiki Commons]
まず、特筆するべきしたいのが、シンボル部分。下棒の部分以外は、全て赤い円だけで構成されている。五輪のモチーフにも利用されている円形を巧みにレイアウトすることで、新しいシンボルを生み出す。これはシンプルながら、かなり考えられたデザインでもある。

[Image: Wiki Commons]
また、今回紹介するオリンピックロゴの中で唯一の冬季五輪ということもあり、シンボル部分が雪の結晶を連想させるのも素晴らしい演出。また、クラシックな赤の色と形は、カナダの伝統的なカエデの葉のエンブレムも連想させる。
80年代とは思ないぐらいにタイムレスなデザインを実現したこのロゴにぜひ金メダルを!
選出者: Brandon K. HIll – Founder & CEO: btrax
【5/13】 Happy Hour イベント開催のお知らせ @ btrax 東京オフィス
5月13日(火)に、btrax, CEO, Brandonの来日のタイミングに合わせ、btrax Japanのオフィスにて、カジュアルイベントを開催します。現在のアメリカ市場のトレンドや、ヒットしている日本のプロダクト、サービス、コンテンツなどの情報を事例を元にプレゼンいたします。
米国市場で話題の日本のプロダクト・サービス・コンテンツ・文化
- 食品
- 飲み物
- スナック・お菓子
- 自動車
- アニメ・漫画
- J-Pop
- 体験型アミューズメント施設
- テクノロジー
などなど
なお、会場のキャパシティーの関係で、先着30名様限定となりますので、登録はお早めに!