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自宅で可能!!テック・STEAM教育分野に強い子供を育てるおもちゃのスタートアップ3選
- EdTech業界の中で、ローテクノロジーかつキッズフレンドリーなスマート玩具サービスをピックアップ
- LOVEVERY:子供の年齢ではなく成長に合わせたスマート玩具を厳選してくれるサブスクリプションサービス
- Botzees:ロボットとAR機能を使って遊びながらコーディングを学べる
- Robotics Art Kit:組み立てておもちゃを作りながら、クリエイティビティなど美的センスも磨く
13歳の少年がIBMワトソンのプログラミングをしている。デジタルネイティブとして育ってきた世代が、どんどんテクノロジー業界へ進出し、大人顔負けの活躍を遂げているのだ。
こういったニュースは今やもう珍しくない。EdTechという言葉も浸透し、若いうちからどんどんテクノロジーを取り入れないといけないと思う方も多いことだろう。
しかし一方で、子供の成長という側面を考慮すると、テクノロジーにどっぷり浸からせるのも不安。さらにオンラインの自宅学習や、コロナウィルスの影響で、親による教育が今まで以上に重要になっている…。
複雑な思いが交錯する教育シーンだが、テクノロジーを上手く活用し、ニーズを叶えるプロダクトやサービスを提供している企業も多い。
そこで今回は、様々なカテゴリーが存在するEdTech業界の中で、ローテクノロジーかつキッズフレンドリーなプロダクトに絞ってピックアップしていきたい。
1. LOVEVERY
LOVEVERY(ラブベリー)は、Mark ZuckerbergとPriscilla Chanが設立したChan Zuckerberg InitiativeやGoogle Venturesなど、名だたるシリコンバレーのベンチャーキャピタルたちが注目し、投資を行ってきた。
LOVEVERYは、主に0歳〜2歳までの子供を対象にしたスマート玩具だ。プロダクトラインナップは、プレイブロックやベビージムなどで、それ自体に「テクノロジー感」はほとんどと言って良いほどない。
しかし、その仕組みがとてもEdTechらしい。まず、サービスはサブスクリプションモデル。最初にサイト上で子供の生年月日などを記入してアカウントを作る、シンプルな設計だ。
そうすると、子供の成長過程に合わせて2〜3ヶ月に一度、そのタイミングに適した「The Play Kits」と呼ばれるおもちゃキットが届けられるようになっている。
各タイミングで届けられるキットは、ただ子供の年齢を基準にその内容が決められているのではなく、身体的な成長レベルによって決められている。
例えば、「目が見えるようになってきた頃」から「物事に興味を持ち始めるようになってきた頃」、さらに、「言葉を話し始める頃」など。日々どんどん成長を遂げていく子供のために細やかにチューニングされたプロダクトで、それらが適切なタイミングで届けられるようになっている。
既に小さい子供がいて時間をかけられなかったり、子供の成長にマッチしたおもちゃを買うことが難しいと感じていたりと、おもちゃのセレクトは親の骨が折れるところのようだ。そのニーズや課題感を解消するために、エキスパートたちが代わりにおもちゃを選び、サポートをしてくれるのだ。
STEAM教育を目指すEdTechプロダクト
また、EdTechに関わる重要な教育業界のキーワードとして、STEAM教育がある。「シリコンバレーでは教育が始まっている“STEAM人材“とは?」にもあるように、STEAMは、Science(科学)、Technology(テクノロジー)、Engineering(工学)、Art(アート)、 Mathematics(数学) の5領域を表す言葉の頭文字をとった造語だ。
STEM教育という、比較的理系寄りの能力をが重視された時代は終わり、文理という二元論では線引きできない、「A」に代表される、芸術や文学、さらに哲学などのリベラルアーツ(一般教養)を含む「Art(アート)」分野の能力をも伸ばしていくSTEAM教育に注目が集まり始めている。
以下にご紹介するものは、いずれもただデジタルデバイスを使用して学習するスタイルではなく、子供たちのクリエイティビティを引き出しながらSTEAM教育の要素も取り込まれたEdTechのプロダクトだ。
2. Botzees
Botzees(ボッツィー)は、AR(拡張現実)とプログラミングを組み合わせたプロダクトだ。130もの様々な形をしたパーツを組み合わせてBotzeeと呼ばれるロボットを作成し、その動きをコーディングしていく。
専用アプリと連動し、Botzeeの組み立てやコーディング、ゲームのプレイもアプリ内で行う。6種類ほどの組み立てバリエーションがあるが、それ以外にも子供たち自身でロボットを組み立てて、好きなロボットを組み立てることもできる。
また、30種類ものコーディングゲームが搭載されており、ゲーム感覚でコーディングを学ぶことができる。アプリを入れているデバイスをリモコンのようにしてBotzeeを動かして遊ぶ設計にもなっている。
このように、プログラミングだけでなく、クリエイティビティを育てることも可能。Botzeesはタブレットやスマートフォンだけでなく、物理的なロボットを使って遊ぶので、タブレットなどの画面を見すぎるという心配も比較的少ないこともメリットとして挙げられるだろう。
3. Robotics Art Kit
Twin ScienceのRobotics Art Kitも、まさにSTEAM教育が目指すところとする5つの分野をバランス良く育てることのできるプロダクトだ。2020年夏に日本への進出が決まっているb8taにもキュレートされていることから、かなり注目度の高いプロダクトだと言えるだろう。
これは、ロボット工学や科学分野を中心に、アートやテクノロジー分野の発想も交えたプロダクト。子供たち自身でパーツを組み合わせてものづくりができ、遊び方は無限。
それぞれのモジュールのインターフェイスはLEGOブロックと同じ仕様になっているため、カラフルなだけでなく、作ったり壊したりが簡単にでき、何度でも遊ぶことができることも大きなメリットだろう。
STEAM教育の5つの分野の中で、アート分野は、なかなかそれ以外の分野と組み合わせてプロダクトに落とし込んでいくことがなかなか想定されにくい印象を受ける。
しかし、子供たちの能動的な姿勢をサポートし、自由な発想を促すという意味で、クリエイティビティを育むのに大きな役割をになっているのではないだろうか。
まとめ
テクノロジーを活用すべきところと、そうでないところのすみ分けをいかに行えるかが、EdTechのサービスやプロダクトを開発する際に重要になるのではないかと筆者は考える。
また、STEAM教育の流れを汲み、 テクノロジーやプログラミングからアートに関する分野まで、学びの中で横断的に発想ができ、子供たちが能動的に学べることがプロダクトに求められていると言えるだろう。
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