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  • Brandon K. Hill

    Brandon K. Hill

    CEO of btrax, Inc

    CEO of btrax, Inc - Design Mentor to Startup Weekend - Contributor to TechCrunch Japan - Guest Speaker at UC Berkeley Asia Business Conference - Guest Speaker at Social Media Week Tokyo - Guest Speaker at 500Startups Japan Day

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  • Dec 11, 2017

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design, Design, DESIGNの違いを知っていますか?

デザイン”という言葉を聞いてどのような事柄を思い浮かべるであろうか?ファッション?建築?グラフィック?そう、どの分野でも最近はデザインの重要性が語られている。その一方で、この言葉が示す定義が人や業界、状況によって大きくことラルことも増えてきている。

特に最近ではデジタルメディアや複数のデバイスで異なる”カタチ”のデザインが出現。そしてデザイン思考などの概念的な意味でデザインという言葉を使うシーンも増えてきてる。

多種多様になったデザイナー職

これはもう一つの単語で表現するには限界があるほどのレベルになってきているのではないだろうか?それもそのはずで、デザインに関連する職業名”〇〇デザイナー”を見ても、下記の様に軽く十種類以上もある。

  • グラフィックデザイナー
  • Webデザイナー
  • UIデザイナー
  • UXデザイナー
  • ヴィジュアルデザイナー
  • コミュニケーションデザイナー
  • ロゴデザイナー
  • プロダクションデザイナー
  • パッケージデザイナー
  • ファッションデザイナー
  • モーショングラフィックデザイナー
  • インテリアデザイナー

参考: 時代の変化でこれから生まれる8のデザイナー職

これに加え、アートディレクターやイラストレーター、そしてチーフ・クリエイティブ・オフィサーなど、ありとあらゆる仕事に”デザイン的”要素が散りばめられている。ちなみに、本来はイラストレーターはむしろアーティスト寄りの仕事であり、厳密にいうところのデザイナー職ではないのであるが、日本ではデザイナーの一人に数えられたりもしている。

参考: デザインとアートの違い

経営にもデザインを活用する時代

そして最近では経営者にもデザイン的な考え方が求められ、デザイン思考やサービスデザインといった非デザイナー向け、デザインスキルというものまで存在する。ここまで来るとすでに”デザイン”という言葉の表す概念と、適用される領域が多種多様になりすぎて、”デザイン”の意味が広すぎて非常にややこしくなってしまっている。そして、”デザインできます”の意味もちゃんと詳しく聞いてみないと特定しにくい。既存のデザイナーからしてみると、”それ、デザイナーじゃないよ”と言われる様な内容でも、ちゃんとデザインとして成り立つ時代になっているのだ。

参考: デザイナーとは職種ではなくマインドセットである

design, Design, DESIGN

そんなどんどん広がるデザインという言葉の概念をなんとか識別するために、英語での表記方法を変えて表現するケースが増えている。カバーする領域とユーザー数、そしてそのインパクトのスケールに合わせて、design, Design, DESIGNとなる。では、それぞれの表記方法の意味合いと、その場合のデザイナーの仕事内容を見てみよう。

1. design: 見た目のデザインが中心

おそらく”デザイン”と聞いて最も多くの人々がイメージするのが、この小文字のdesign. いわゆる、”見た目”の良さを追求し、商品やサービスの良さを届けるのが役割。ある意味で、昔からあるデザインの概念と役割。デザインの種類例としては下記が挙げられる:

  • グラフィックデザイン
  • 工業デザイン
  • 広告デザイン

などが代表的で、その特徴としては:

  • 特定のユーザー向け
  • 完成させることが目的
  • 職人的仕事内容

となる。このdesignにおいては、ターゲットの顧客が誰であるかが、ある程度想定され、そのユーザーに対してできるだけ”完璧な”デザインを施す。例えば、お菓子のパッケージは、そのターゲット顧客向けのグラフィックデザインが施され、自動車のデザインも、特定のユーザー層を想定して設計される。もちろん広告作成はターゲット割り出しが肝心だ。

その仕事内容から、デザインを完成させることが一番の目的となり、1mm単位のズレや予定外の色のムラも許されない。おのずとデザイナーの仕事は極めることが重要で、かなり職人的な内容になってくる。

2. Design: 利用することを目的としたデザイン

次に来るのが、インターネットやモバイル、そしてデジタルメディアの発達から生まれた比較的新しいタイプのデザイン領域。これまでは紙媒体や物体など、手に取れるものをデザインしていたのに対し、このタイプのデザインのその多くが画面の中に存在する。

具体的な例として下記がある:

  • Webデザイン
  • UIデザイン
  • デジタルコンテンツ

多くがデジタル媒体向けで、一昔前は紙媒体を経由してからこのタイプのデザイナーになっていることが多かったが、最近では最初からデジタルオンリーのデザイナーも少なくない。一つ前のdesignと比べるとその役割と仕事内容に下記のような大きな変化が見られる:

  • 不特定のユーザー向け
  • 完成してからも改善
  • 進化し続ける仕事内容

これはどういうことかというと、デジタルxインターネットという特性上、いつどこで誰がどのような方法でアクセスするかが予想しにくくなった。そして一つ前のデザイン領域とは比べ物にならないほど多くのユーザーに利用される可能性が高まった。それにより、完璧なデザインをするよりも、より多くのユーザーに使ってもらいやすいデザインを施す必要が出てきている。

Webサイト1つとってみても、世界中からアクセス可能で、そのデザインが表示されるデバイスもPCやモバイル、タブレットなど複数。そして、画面の大きさや解像度、発色具合などを考えると、全くズレのない”完璧な”デザインを届けることがほぼ不可能になっている。したがって、”完璧”を目指すことがほぼほぼ不可能。むしろ、完成という概念がなく、最大公約数でより多くのユーザーに使いやすいデザインを行うことの優先順位が上がる。

そして、一度デザインしたとしても、そこで仕事は終わらない。テクノロジーやデバイスの進化に合わせて常にデザインもアップデートする必要があるからだ。これにより、デザイナーの仕事も常に進化し、新しい技術や知識を常に習得する必要がある。これは、職人的デザイナーから進化型デザイナーへの変化でもある。

3. DESIGN: 経営に対するデザイナー的考え方

そして最近アメリカ西海岸を中心に最も話題になっているデザインが、この全て大文字のDESIGNである。このタイプのデザインは見た目の美しさよりも、概念的側面が強く、主に経営や問題解決のプロセスとしての役割を果たす。それゆえに、ビジネスの結果に対するインパクトも非常に大きい。その守備範囲が広くなり、役割も増えたために、広い意味でのデザインとも称される。

種類としては:

  • サービスデザイン
  • UXデザイン
  • デザイン思考

などが代表的。これらの広義でのデザインの特徴は:

  • ユーザー選定が重要
  • リリース後からが勝負
  • ビジネスとデザインの融合

ここにきてまたユーザーの割り出しがとても重要になる。と、いうのも、”デザイン的考え方でビジネスを成功させる”がゴールとなるDESIGNにおいては、主役は企業ではなく、あくまでユーザー。したがって、どのようなユーザーにどのようなニーズがあるのかという、ユーザー中心の考え方が求められる。

それも一つ目のdesignではユーザーの年齢や性別などの属性でざっくりとターゲットを定めていたのに対し、ここでは商品やサービスが利用されるシーンや体験を設計する。誰がだけをターゲットにするわけではなく、どの様なシーンで利用されるかをしっかりと想定する。

そして、ビジネス的価値を生み出す際に最も重要なのが、プロダクトのサービス化。言い換えると、ビジネスの勝負は商品を売ってから始まる。良い例えばスマホ。購入後も定期的にOSがアップデートされ、ユーザーに価値を提供し続ける。コネクテッドカーのTeslaも同様のコンセプトでデザインされている。いわゆる、モノから体験のビジネスモデルを作り出すのがDESIGNの役割でもある。

最終的なゴールがビジネスへの貢献であることから、デザインとビジネスの融合を行うことが目標となり、経営陣に対しデザイナー的感覚のインストールをインストールし、ユーザーにより良い体験を提供することで、企業の成長を生み出す。これは元々Appleが得意としてる手法でもある。

関連記事: DESIGN Shift: これからのビジネスはモノより体験が価値になる

デザイナーとしてのスキルを身につけるかマインドセットを持つか

ここまでデザインの領域が広がった今、いきなり全てのデザインを網羅するのは難易度が高い。その一方で、まずはデザインを活用するその目的を理解することで、自分が必要なデザインの役割を見つけることができるであろう。必ずしもデザイナーを目指していなかったとしても、デザイナーてきマインドセットを持つだけでも、様々な仕事に活用することができるだろう。

デザイナー的マインドセットとは

では、”デザイナー的マインドセット”の実態は何であろうか?これはデザイナーの人たちが普段問題解決を行う際に利用している考え方やプロセスを元にしている。感覚的には下記の要素になるだろう。

デザイナー的考え方:

  • クリアにコミュニケーションを行なう
  • 正しいものを正しいところに
  • 自由な発想からスタート
  • 制限をクリエイティブの源に
  • 顧客/ユーザー視点で考える
  • 仮説 > コンセプト > プロトタイプ > 検証 > 改善のプロセス
  • 失敗から学ぶ
  • 心地よさを優先する
  • ロジックと感覚の両方を活用
  • 分かりやすく使いやすくを優先
  • Less is more
  • 相手の気持ちを理解する
  • 細部にこだわる
  • 本当の目的を見つけるために自問自答する
  • 一つの問題に対して複数の解決方法を考える
  • 前例のとらわれずに未来を考える
  • 全ては世の中をよくするために
  • 企業の利益よりユーザーのメリットを優先

デザイナーの究極的な役割は未来を作り出すこと

今後もデザイナーに求められる領域がどんどん広がり、ビジネスにおけるデザインの重要性も拡大する中で、これからは”デザイン”がデザイナー職以外の人にも必要なマインドセットとなっていく可能性も高い。

重要なのは、ユーザーニーズの理解、そこから導きだされる仮説、コンセプト作成、検証、改善のプロセスを通じた未来を作り出す考え方で、今までの過去のデータとロジックだけに頼ったビジネスのプランからは現在存在していない新しいサービスを生み出すことはほぼ不可能になるだろう。そこに必要になってくるのが”デザイン”の役割である。

 

筆者: Brandon K. Hill / CEO, btrax, Inc.

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