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  • May 28, 2018

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シリコンバレー的マインドセットの裏にはアジア的思想が隠されていた

私は現在サンフランシスコのダウンタウンに近いテックハウスに住んでいる。テックハウスとは、その名から想像できるかもしれないが、プログラマーなどのエンジニアが10人ほどで共同生活を送っているシェアハウスである。

全く異なる国籍やバックグラウンドを持つ人たちが、日中はそれぞれ全く異なる企業で働き、帰宅するとみんなで談笑したり、時には激しい議論をすることもある。そして、驚くことにお互いの会社のプロジェクトや開発について議論し始めるのだ。お互いの会社のプログラムコードを見せあい、知識をシェアしあうのだ。

実はこれは決して私の住む家の中でのみ起こっていることではない。

エンジニア達が会社の枠を超えて繋がる文化

エンジニアに向けたミートアップに足を運ぶと、様々な企業で様々な開発を行なっている人たちが自社のラップトップを広げてお互いの開発について語り合い、議論をしている。時には、参加している企業の採用担当者に会社でのプロジェクトで自分を売り込んでいる人さえいる。

会社のパソコンは会社内でのみ使用し、持ち出すことを禁止していることも多い日本ではとても考えられないことだろうが、これはサンフランシスコで当然のように行われていることだ。

そこには、会社や利益などの概念を超えた、協力し、知識をシェアすることでより良いものを作りたいという、共通した概念があるように思われる。そして私はここにアジア的なマインドセットがあると考える。

アジア的マインドセットとは

そもそもアジア的なマインドセットとはどういったものだろうか。

私の感じた「アジア的マインドセット」とは、組織や個人を超えて、お互いの知識や技術をシェアし、より良いものを作ろうとする価値観だ。

枠組みを越えて協力し、シェアするような人々の姿やマインドは、アジア、特に長屋や隣組制度に代表されるような、日本文化に共通するところがあるように思う。もったいないとモノを大切にし、他者と助け合い、シェアする昔ながらの日本人に根付いた感覚と非常に似ているからだ。

私のルームメイトの1人に、家でハッカソンをよくしている理由を訊ねてみた。すると、シェアすることでより良いものを、より簡単に、より楽しく作れるのに何故しないのかと逆に質問されてしまった。

彼らにとってそのマインドセットは、組織のプロフィットなどよりもっと人間の本質的な考えや情熱、モチベーションでできているようだ。

繰り返すようではあるが、こう言ったマインドセットは、個人主義に象徴されるアメリカや西欧諸国より、アジアで古くから大切に受け継がれてきたはずだ。

アジアであるはずの日本よりも、西洋を代表するアメリカのサンフランシスコで、アジア的なマインドセットに基づいた動きや考えがあるというのは、少し皮肉めいた話である。

アジア的マインドセットのメリット

このような考え方は、今までになかった価値を生む可能性を存分に秘めていると考える。

なぜこのような考え方が価値を生むのだろうか。1つには、開発のスピードをあげることで、組織などの枠組みを超えた、社会全体のより早い発展や進歩を促すことができるためだろう。また、共により大きい優れた市場を作り上げることもだって可能だ。この考え方は、Githubが考える哲学にも共通している。

オープンイノベーションは日常茶飯事

日本でも度々、業務提携や事業提携といった動きは見られるが、もっとフランクで気軽でスピーディーな、このような動きはそれらよりはるかに可能性を秘めている。その上、同じ市場や分野内での提携という話に限ってではなく、他業種とのコラボも現場のスタッフレベルからスタートし、企業規模でのオープンイノベーションに繋がるきっかけになっている。むしろ、これが出来ていれば、わざわざ”オープンイノベーションプログラム”などを組む必要もないのだ。

事例: Microsoftを変革に導いたアジア的マインドセット

ここでアジア的マインドセットを活用した好例としてMicrosoftをあげたい。

2014年にMicrosoftのCEOに就任した、サティア・ナデラをご存知だろうか。サティア・ナデラは、インド出身のMicrosoft社で初のサラリーマン社長になった人物だ。

彼がCEOに就任した時、Microsoftの業績はかなり落ち込んでいた。世間や投資家の中では、「Microsoftは死んだ」とまで言われていた程だった。しかし、2018年4月時点でMicrosoftは世界の時価総額ランキングでAppleとAmazonに継ぐ、第3位に上っている。

こちらでは、最近のMicrosoftはApple, Amazonに並ぶ「イケてる」会社の一つとして捉えられ始めている。絶頂期にはダサダサなイメージと、既得権益ガチガチのイメージだった会社がである。実は、MicrosoftのこのV字復活の背景には、サティアナデラが行なったMicrosoft改革にある。

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下記で紹介する、彼の行う企業戦略にはアジア的マインドセットがよく表れていると感じる。

1. Amazonとの大規模提携

Microsoftは昨年の8月にAmazonが開発する音声Alexaとの連携を発表した。具体的には、それぞれが所有するAI (cortanaとAlexa) 連携させるというものだ。

これはスマートスピーカーという形で日常に浸透しているデバイスをもつAmazonと、逆にデバイスは持たないがoffice365の大量のデータや、bingのサーチエンジンなどを保有するMicrosoftのcortanaの連携となる。

ライバルとも言える企業どうしが、互いの強みをシェアすることでさらなるサービスや技術の向上を目指す、その姿勢には、和の精神を重んじる、「アジア的なマインドセット」が表れていると思う。

もちろん、このような発表は度々ニュースに上がる提携の話の1つではあるが、今回の大規模な提携はとても世間を驚かせた。先日両社はデモを公開し、Amazonの販売するスマートスピーカー (Amazon echo) で交互に呼び出される、cortanaとAlexaの様子を見ることができた。

2. Linuxへの早い対応

またMicrosoftの提供するクラウドサービスAzureは、競合であるGoogle Cloud PlatformやAWSにかなり遅れをとってスタートした。にも関わらず、四半期決算で前期比の約90%と非常に高い成長率となっている。

その理由の1つが、自社の持つOSのWindowsだけではなく、その競合であるはずのLinuxユーザーへの対応を急いだことがある。実際に、Azureユーザーの40%以上 (2017年時点) がLinuxで占められている。

Amazonの例でもそうだったが、Windowsを保有するMicrosoftにとって、Linuxはより直接的な競合であることは間違いない。しかし、そのLinuxとただ競合としてではなく、ビジネスパートナーとして関わることができたのは、組織の枠にとらわれない「アジア的マインドセット」があったのではないだろうか。

3. ライバルと協力するマインド

彼が行った戦略の根底にあるのは、まさに私の感じている「アジア的マインドセット」の実践だ。

最近のMicrosoftのサービスは、その他にも拡張機能や互換性が非常に多く見られ、支持される理由の1つになっている。十数年前では考えられない状態である。

極め付けには、サティア・ナデラはAmazonのCEOであるジョフ・ベソスと共に、AppleやGoogleとの連携も申し入れがあれば、喜んで受けたいとまで発表しているほどだ。競合であるはずの企業(やサービス)と技術をシェアするマインドにより、互いの企業のサービス、それどころか社会そのものをより良いものを生む可能性を感じる。

これは今まで日本企業を含む、多くの企業が行なってきた既得権益を守ることを最優先するビジネス戦略とは大きく異なる。

このような「アジア的なマインドセット」に基づいた戦略よって、Microsoftは劇的な復活を遂げたのではないだろうか。

最後に

もちろん全ての会社で、前述したことが起こっているわけではない。特に最先端をいく企業は、そのサービスや製品の情報や発表が市場に及ぼす影響が非常に大きく、情報に関してはかなり厳しく管理されている。

しかしその最先端テクノロジーなどにより、ずっとスピード感の増している企業を取り巻く環境を生き抜くために、こういったアジア的なマインドセットは欠かせないものの1つになっていることは間違いないと思われる。

そして、これからさらにこのようなマインドセットに基づいた動きは多く見られるようになるだろう。競合他社との協力を進める企業がこれからますます現れれば、全てを自社内で補おうとしている企業に、勝ち目は次第となくなってくるかもしれない。

このような考え方は、これからの時代を企業が生き抜くために大変重要なマインドセットになっていくだろう。そして、そのマインドの広がりは、自社の利益だけを追求するのではなく、競合と協力してまで、心から社会を良くしようとする企業の方が評価されるようになる、もうワンランク上の資本主義社会さえも、もたらすかもしれない。

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