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スタートアップが最も起こしやすい5つの失敗
今回は起業家を成功へと導くソフトウェアツールを開発しているFoundersuiteのCEOであるNathan Beckordさんが今までの多くのスタートアップと関わってきた経験を踏まえ、スタートアップが最も起こしやすく知っていれば防ぐことのできる5つの失敗を紹介します。
1. あやうやなままの考えで始める
Foudersuiteを創立する前は合計して1500もの企業を相手にコンサルティングをしていました。その当時、多くの人がくだらないアイディアにお金を費やしていることに幾度ともなく疑問に思いました。
もしこれが信じられないのならAngelListを訪れ、全てのスタートアップの一覧を見てみてください。
2,3ページへ行けば私の言っていることが分かるでしょう。どのスタートアップも次世代のDropBoxやKickstarterとなる可能性を持っていますが、その多くはFNACs – “a feature, not a company” – (ただ1つの機能であって会社ではない。)です。 または、既にある他のアイディアに真似た特別な個性のないものです。
なぜこんなにも多くの人がよく分からないスタートアップで働いているのでしょうか?
その1つの理由はオリジナリティー溢れるアイディアを思いつくのは難しいので、真新しいことを始めるより今既にあるものからアイディアを生もうとするからだと言います。(つまり、Uberの自転車版やAirbnbのフェレット版など…)
さらに、スタートアップを始めるのがより簡単になってきた現在、起業家たちは本当にその考えで良いのかと吟味する前に起業を始めてしまうことも問題です。
起業するというのは想像するよりも莫大な時間とお金、エネルギーを必要とする。それ故に初めから‘良いアイディア’を練るのに努力することに想像するより価値がある。その‘良いアイディア’に辿り着くためにはPaul Grahamの人々が欲しいものを造るというアドバイスを参考にすると良い。
ここには2つのアプローチ方法があります。自分自身に必要で便利なものを造る、またはもっと良いのは
一番対象としたい顧客層を決める
→インタビューをしながらその層の共通点を探す
→そのアイディアにより解決できる問題点を理解する
→そしてその上でビジネスモデルに沿ったものを生み出すと
いうアプローチです。また、人脈を活かして自分のアイディアを他の人へ紹介や説明をしてフィードバックを貰うこともおすすめします。
2. 動きが遅すぎる
私の経験上、成功して大きくなったスタートアップにある共通点は、全て動きがとても早いことです。
その理由はシンプルで、スタートアップの最大の利点はイノベーションや顧客の要望に合わせていち早く、素早く適応できる点です。つまり素早く対応できることが最大のスタートアップの魅力であるため、遅いスタートアップはスタートアップとは言えないのです。
動きが遅すぎるスタートアップはどこか大企業の弱点と似ています。大企業は決断を下すのに時間がかかったり、問い合わせの対応が遅く、非効率的なミーティングが多いことが欠点です。そして何かにつけできない言い訳をし、緊急の対応ができないのです。
それに対して早い動きができるスタートアップは、たとえ日曜日の夜10時であってもメール対応をしたり、顧客のために週末関係なしに働いたりとどんな機会も逃しません。定期的にプロダクトリリースをしたり、短いミーティングや早い決断など素早い動きが可能なのです。
またスタートアップは波のある方へ自ら動いていくことや、新たな試みも大企業に比べて簡単に通ります。失敗してもまた短いスパンでやり直しが効き、挽回することができるのもスタートアップの強みであります。
3. ローンチに時間を掛けすぎる
上記に述べた動きが遅すぎるという失敗点に関連して、ローンチまでに時間を掛けすぎるのも大きな問題です。
確かに初めて人の目に触れるものなので、ローンチする前に全てを完璧に間違いのないものにしたいというのは理解できます。
しかしながら、ローンチに時間を掛けすぎたせいで実際にプロダクトが市場に出回らなかったり、ローンチした時には時既に遅し ー 結果その対象のマーケットは適していなかったというケースが皆さんが想像するよりも多いのです。
失敗する理由の1つに、そもそも計画が乏しいことが挙げられます。
当然、プロダクト制作にとってそれに掛かる時間を予想することは必要不可欠です。ところがスタートアップの創業者たちは“完璧”なプロダクトにすることばかりに気をとられ、高い基準を上回るまで市場には出したくないのです。それがためにローンチに遅れが生じ、機会を逃すという最悪の結果に繋がりかねないのです。
私の経験上、これは心理的問題でもあるのです。
賢い創業者はバージョン1のプロダクトやサービスはただ最初の段階であって終わりではないと分かっています。最小限の機能付きだけでも早い段階で市場へ出し、それからユーザーの声を聴きながら改善し続けることで、提供するサービスやプロダクトがさらにより良いものへとなる事実を理解しています。
やり遂げることは完璧よりも良い、とりあえずやってしまえ。(Facebookのオフィスに掛かっているポスターより)
4. 積極的に活動しない(“作ったら、お客さんは自然とついてくる”という間違った考え)
市場にはきちんと出回ったが、ローンチ後、何もしないが故にプロダクトは廃れ、やがて忘れ去られるといったケースはまさにチャンスを逃すスタートアップの典型的失敗例です。
これは非常に一般的な例で、テクニカル面は強いがマーケティングスキルのないスタートアップ創業チームは、“セールス”を汚い言葉だと考える傾向があります。そしてテクニカルチームはプロダクトを世に広めて人々から注目され、実際に売上へと繋げるには相当な努力が必要だと勘違いしています。
ここで皆さんに知ってほしい良いニュースは、エンジニアは割と早くマーケティングスキルを身につけることが出来るということです。
プロダクトを実際に作るテクニカルチームは当然プロダクトに対して誇りと情熱を持っていてこれは誰かに教えられて得るものではありません。
プロダクトを作った張本人の持っている情報は他のどんなに優れたテクニカルのプロよりも確かで説得力があります。
重要なのは、ではどのようにマーケティング戦略の基礎知識をいち早く身につけられるかどうかです。顧客はどのような時間の使い方をして、どのように商品を買うかどうか決めるかなどを知った上で、マーケティングのアクションプランをタイムラインやゴールを定めて決定していくことでそれが実現できます。
マーケティング能力がついたらあとはやるだけです。外へ出てピッチに参加するのも良いでしょう。ピッチを活動的に続け、結果を残すことが出来れば、どれだけ短い期間でマーケティングを学べるかに驚くことでしょう。
5. 神経質になりすぎる
失敗するスタートアップは大抵、注意深すぎます。アイディアが盗まれやしないかと心配でみんなでそれを守ろうとします。
そのため、会社やプロダクトの誕生秘話などを含めたストーリーは語られずに内に秘められたままとなります。
さらに具体的にどんなことをしているしている会社なのか世の中に良く理解されない前に、CEOが守秘義務契約書(NDA) を求めた場合はさらに危険です。そんな会社ほど失敗する傾向にあります。
もちろん企業秘密をオープンに話すべきではありませんが、会社のビジョンはピッチでいつも絶対話すべきです。
成功するスタートアップはアイディアだけではなく、実行することが勝ちに繋がることを知っています。ビジョンを語ることで顧客や投資家、パートナー、働きたい人までを魅了していくのです。
最後に
以上、紹介した5つの失敗は私が合計して何百もの企業と関わってきた上で学んだ多くの企業に共通する失敗と成功を分ける点です。
幸運なことにこれらの失敗は組織内の企業文化を改善することで避けることができます。改善するためにはそのスキルを持ったプレイヤーを雇い、企業文化を立ち直すことに焦点をおくことが必要です。
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