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    Kayo Sasaki

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  • Apr 10, 2018

hyper-personalization

ユーザーの心を掴むヒントは“ハイパー・パーソナライゼーション“にあり

hyper-personalizationGoogleによると、過去2年間でモバイル上でのGoogle検索内において”Best”という単語がなんと80%も増加したという。

またアクセンチュアによると、アメリカとイギリスにて1,500人のユーザーを対象に行った調査でユーザーの75%はパーソナライズされた情報やコンテンツを提供してくれるブランドから商品を購入する傾向にあることがわかってきた。

この2つのレポート結果から言えることは、ユーザーがオンラインで買い物をする際、購入前にベストなものをリサーチすることが当たり前になった、そしてユーザーはパーソナライズされたコンテンツに価値・魅力を感じるようになったということだ。

つまり、スマホが普及して欲しい情報を簡単に手に入れることができるようになったからこそ、ユーザーは商品購入前の情報収集を大切にし、より満足のいく購入体験(購入前から後まで)を求めるようになったのかもしれない。

ということは、ユーザーにオンリーワンなコンテンツを提供することさえできれば、商品購入までの道のりはぐっと縮まるはず。そうしてユーザー体験を向上させることで、ひいてはブランドへのロイヤリティ醸成にもつながるだろう。

では実際に成功しているブランドはどのように「オンリーワンなコンテンツ」をユーザーに提供しているのだろうか?

関連記事:未来のユーザー体験をつくり出す「未来予測」のすすめ

グローバル企業に学ぶ”一歩進んだコンテンツ作り”

まずは以下のグラフを見てもらいたい。これは企業が実践しているパーソナライゼーションの領域と収益の相関を示したもので、多くの企業が実践しているのはSingle Message Mailing(簡素なメッセージでのメール配信)からSegmentation Rules Based(ターゲットのセグメント)に留まることがわかる。

それに比べて収益が好調なAmazonやStarbucks、Spotifyが行っているのは、さらに一歩踏み込んだPredictive Personalization(ユーザー行動を予期したパーソナライゼーション)だ。ユーザー行動を制するものはビジネスも制するのかもしれない。

personalization
画像転載元:こちらの記事より

それではグラフにも出ているAmazonとSpotifyの事例を見てみよう。

1. Amazon:レコメンデーションで潜在的な購買欲を掻き立てる

Amazonはユーザー行動のデータを巧みに操り、ユーザー1人1人に合ったレコメンデーションのシステムを生み出した。一番売れている商品をランキング形式で表示したり、新着商品のラインナップを表示する一方的なレコメンデーションとは異なり、ユーザーが起こした行動を元にコンテンツをキュレートしていくので、よりユーザーのニーズに基づく。

例えば、過去にPumaの靴を購入し、且つ検索クエリに「Puma」があると下記のようなレコメンデーションがメールで届くようになっている。これにより、ユーザーの潜在的な興味や購買欲を掻き立て、商品の購入に繋げることができるのだ。

amazon case study
画像転載元:こちらの記事より

それぞれのユーザー行動をマッチング
AmazonはItem-to-item collaborative filtering(アイテムベースの協調フィルタリング)というレコメンデーション・エンジンを生み出したことでも有名だが、実はAmazonのコンバージョンの35%以上はこのエンジンからきている。

この機能を簡単に説明すると、①似ているユーザー同士をマッチさせるのではなく、②購入/閲覧される商品の類似パターンをマッチさせてレコメンデーションを作るというもの。下記の画像を参照していただきたい。

① この商品を買った人はこんな商品も買っています
➡︎あなたと似た関心を持つユーザーをマッチさせてレコメンド
amazon2

② あなたの購入品に基づくおすすめの商品
➡︎あなたが購入した商品と似ている商品をマッチさせてレコメンド
amazon

①だと日々趣味や嗜好が変わるユーザーの変動を追うことになるのに対し、②は商品という普遍的なモノを組み合わせることになるので、より正確なレコメンドになるということ。自分が欲しい商品だけが並び、そこから選ぶことができるMeコマースの時代が着実に浸透していっているのかもしれない。

2. Spotify:ユーザー行動と自然言語をマッチさせたオンリーワンなプレイリスト

1億4千万人のアクティブユーザーを抱える音楽ストリーミングプラットフォームSpotifyが生み出したハイパー・パーソナライゼーションは、AIを活用してユーザー好みの曲をキュレートした”あなただけのプレイリスト”Dicover Weeklyだ。

discovery week

一昔前は音楽のエキスパート達によってマニュアルでキュレートされたプレイリストや曲に関連するタグ(Hiphopなど)を付けて同じタグを持つ曲をマッチさせるような技術があったが、ユーザーの潜在的なニーズを引き出すまでには至らなかった。

しかし、Spotifyが作ったDicover Weeklyは多数のアルゴリズムを組み合わせることにより、ユーザー好みの曲をレコメンドすることができる。

spotify
Discover Weeklyの仕組みを図式化したもの(画像転載元:Quartzの記事より)

複数のアルゴリズムの中でも特に注目してもらいたいのが以下の2つである。

Collaborative Filtering
ユーザーの視聴記録、プレイリストへの追加、アーティストページへの移動といったユーザ行動を元に似ている行動パターンを取るユーザー同士をマッチさせ、”まだ聞いたことないけど聞いたら好きになるであろう曲”をレコメンドするアルゴリズム。

NLP(自然言語処理)
Spotifyは日々、AIを通してそれぞれの曲やアーティストに付随する自然言語(人間が日常的に用いる言語)を集めている。具体的には検索エンジン、ブログ、SNSなどで使われている言葉を細かくデータ取りして、曲同士をマッチさせる時の指標にしている。

これらのアルゴリズムがあって初めてユーザー好みのコンテンツを提供することができるのだ。SpotifyがDiscover Weeklyだけで70億以上(2016年時点)もの曲のストリーミング実績を持つのも頷ける。

なお、Spotifyは昨年新たなレコメンドプレイリストTime Capsuleをローンチしている。これは16歳から85歳までのユーザーに昔聴いていた懐メロをレコメンドしてくれるもので、アカウント登録時の生年月日やユーザー行動のデータを元に選曲しているようだ。

このようにSpotifyは現在だけではなく過去と未来という別の時間軸でもコンテンツを提供することで、継続的にユーザーの興味を掻き立てることができる。

ハイパー・パーソナライゼーション=究極のユーザー体験

上記の事例のように、ターゲットユーザーの興味や関心、行動データを元に最適化した情報を提供することはハイパー・パーソナライゼーションと呼ばれている。

では従来のパーソナライゼーションとの違いは何だろうか。

<パーソナライゼーションの具体例>
ターゲットユーザーの名前を宛名にしたニュースレターを配信する、SNSの投稿を地域や言語で分けて投稿するなど、最低限の情報量(ユーザーの基本情報や趣味、関心など)だけでユーザーに合ったコンテンツを提供する。

<ハイパー・パーソナライゼーションの具体例>
ユーザーに関する最低限の情報+ユーザーの行動を把握してよりユーザー観点に近いコンテンツを提供する。例えば、あなたはオンラインショッピングでBというブランドの靴を見ているとする。

【行動①】過去に同じブランドの靴の検索・購入履歴がある
【行動②】オンラインショッピングは大体19時〜21時に買う傾向にある

この2つの行動からブランドのBがあなたに対して19時〜21時の間にディスカウントの案内をプッシュ通知で送るというのがハイパー・パーソナライゼーションだ。ユーザーが提供する情報だけではなくユーザーの行動も上手く活用することで、ユーザーは「そうそう、こういう商品が欲しかった!」と感じ、彼らの心をくすぐることができるのだ。

まとめ

ハイパー・パーソナライゼーションを極めるためにまず必要なこと、それは多角的な視点を持ちユーザーを理解すること、これに尽きると思う。ユーザーの日々の動きや見るもの、触れるもの、感じることに目を向け、様々な仮説を立てて実際に検証する、この一見簡単なように思えて奥が深いプロセスをどう活用していくかが鍵となる。

弊社では、そんなサービスデザインを通して日本企業のグローバル展開を支援しているので、今回の記事が新たなサービス/プロダクト開発プロジェクトに関わる方々にとって有益な情報であると有り難い。

参考:

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