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  • Mar 8, 2018

fashion-industry

いまブランドが捉えるべきは“ユーザーの意識変化” – サステイナビリティーが重要視される理由とは

ハイウエストスキニージーンズ - $95
従来の小売価格 - $225

アメリカのDirect to Consumer (D2C)系ファッションブランドで、最近よく見かけるようになったこの表記。D2Cとは、自社で企画、製造した製品を実店舗や小売店を介さずに、自社のオンラインストアのみで販売するビジネスモデルである。

削減した中間コストや小売マージンを販売価格に反映させることで、消費者は高品質の商品を従来価格の約半額もしくはそれ以上で購入することができるというわけだ。

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(画像転載元:DSLTDのウェブサイトより)

消費者がこれらのブランドを支持する理由は、安いから、だけではない。自分が支払った金額は適正か、そのお金は何に使われているのか知りたい、自分が賛同できる取り組みや方針を掲げる企業から商品を買いたい、という意識の変化が起こってきている。

66%の消費者は多少高くても、サステイナブルなブランドを選ぶ

ニールセンが60ヵ国の30,000人の消費者に対して行った、サステイナビリティーに関する調査、2015 Global Corporate Sustainability Reportでは、66%の消費者がサステイナブルなブランドに対して、積極的にお金を出すと答えた。2013年の調査では50%、2014年の調査では55%、とその割合は年々増加している。

世代別に見るとミレニアル世代では73%もの人がサステイナブルな商品に対して余計にお金を払うと答えており、2014年の50%から大きく上昇している。Z世代として知られてている1995年生〜2012年生まれの層においても、同様の結果となっている。

サステイナブルな商品に対して積極的にお金を払うのは富裕層だけではない。むしろ、社会や環境に貢献している企業が提供する商品やサービスに対して余計にお金を出すを答えたのは、年収$50,000以上の層よりも、年収$20,000以下の層が5%も多いという結果が出ている。

さらに、これらの「サステイナブルな商品に対して進んで多く払う」人たちの50%以上が、サステイナビリティー要因が購買行動に影響を与えると答えている。一方で、割引やクーポン等の金銭的要因はトップ5にすら入っていないことが今回の調査で明らかになった。つまり、利便性やコストよりも個人の価値観の方が、購買行動に大きな影響を与えるのだ。

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(画像転載元:ニールセンの本記事より)

明るみになったファッション業界における非人道的な労働環境

このようにサステイナビリティ―への関心を高めたきっかけとなった事件がある。2013年4月24日、バングラディッシュ。グローバルファッションブランドの生産を請け負っている多数の工場が入居していた『Rana Plaza』が倒壊した。

倒壊の数日前に建物に亀裂が入っていたことが確認されていながらも、工場の経営者たちは従業員に労働を強要。その結果、1,100人以上が命を落とし、2,500人以上が怪我を負うという、ファッション業界最悪の事故となった。

Rana Plaza
↑Rana Plaza倒壊の様子 ©rijans

商品を低価格で提供するため、または企業の利益を拡大するため、多くのファッションブランドが開発途上国の工場にて生産を行っている。下請け工場で働く労働者の多くは、若い女性や子どもたちで、彼女たちは驚くほど低賃金で、長時間、危険で暴力が蔓延る非人道的な労働環境で働いていることが、この事故が明るみになった。

私の服はどこから来たの?#whomademyclothesキャンペーンの広がり

ラナ・プラザ倒壊事故をきっかけに、ファッション業界の透明性と持続可能性を高め、非人道的な労働環境を改善するべく、民間団体『Fashion Revolution』が発足。そして、今着ている服のラベルの写真と、ハッシュタグ #whomademyclothes を付けて、その服がどのように作られたかをブランドに直接問いかけるキャンペーンを開始した。

現状を理解することが、ファッション業界における搾取的なビジネスを変える1歩に繋がるからだ。この#whomademyclothesキャンペーンの参加者は、2015年は4万人、2016年は7万人と、2017年は10万人と、年々増加し、キャンペーンの盛り上がりを覗うことができる。

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(画像転載元:Fashion Revolutionのウェブサイトより)

トランスパレンシー先端企業の取り組み

今自分が買おうとしている商品は、誰がどんな環境で作ったのか?どんな原材料が使用されているか、それは地球環境に優しいものか?販売している企業は、社会に対して貢献をしようしているか?

ニールセンの調査結果や#whomademyclothesキャンペーンの盛り上がりから見受けられるように、サプライチェーンや企業のビジネスのあり方に対する透明性を求める声が高まってきている。

これらの消費者のニーズに応えることができなければ、消費者の気持ちは簡単に離れてしまうだろう。逆に、ブランド側はビジネスの透明性を高め、社会への貢献を世界に向けてアピールすることで、長期的な消費者の信頼を勝ち取ることができるのだ。

では、トランスパレンシー先端企業は、一体どのような取り組みを行っているのだろうか。面白い取り組みを行っている3つの企業を紹介する。

1.コストの内訳を公開

透明性で有名なブランドとして一番に挙げられるのが、”Radical Tranceparency”(徹底的な透明性)を信念として掲げるサンフランシスコ発のブランド『Everlane』であるが、テック企業版のEverlaneとも言えるのが、ソーシャルメディアのコンテンツ管理ソフトウエアを提供する『Buffer』だ。

“Default to Transparency” (透明性をデフォルトとする)を自社のバリューに組み込み、サービス価格の内訳やリアルタイムの収益情報、社員の給料、社内の多様性の状況、資金調達状況、プロダクトロードマップ、さらにはBufferの社員が読んでいる本に至るまで。一般的な企業であればトップシークレットとなり得る様々な情報を包み隠さず公開している。

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↑Bufferのサービスコスト内訳(画像転載元:Bufferのウェブサイトより)

Bufferのブログでは、コスト内訳の詳細な情報を知ることができる。例えば、Bufferが製品開発やマーケティング、ビジネスオペレーションで使用しているサービスの一覧とその費用や、企業文化を高めるために行われている施策とそのコスト、マーケティング費用と施策、そしてこれらの費用をどのように算出したかについても触れている。

また、非常に興味深いのは、全社員の給与とどのようにしてその給与額が決められたかというメトリクスを公開している点である。これは、消費者に対して透明性を高めるのみならず、社内における透明性の向上にも大きく貢献している。

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↑給与を計算するためのメトリクス(画像転載元:Bufferのウェブサイトより)

2.生産者のサステイナビリティーを支援

生産工場の情報を開示するブランドは増えてきているが、その1歩先を行くブランドが、シューズブランドの『Nisolo』だ。Nisoloは、エシカルな方法で運営されている工場とパートナーシップを結ぶだけでなく、生産者が持続可能な方法で働き、長期的に彼らの生活の質が向上するような取り組みに力を入れている。そして、これらの取り組みについての詳細と結果を、Impact Reportとして、自社のウェブサイト上で公開している。

Nisoloの製品は主に、ペルー、メキシコ、ケニアにある自社工場、パートナー工場、および、個人経営の職人によって作られている。いずれの形態であろうと、Nisoloの生産者には、フェアトレードで定められた最低賃金を大幅に上回る給料が支払われるよう徹底していることに加え、業態に合わせて下記の取り組みが行われている。

Nisolo
(画像転載元:Impact Reportより)

自社工場:
ペルーにあるNisoloの自社工場で働く生産者には、フェアトレードで定められている賃金を33%も上回る賃金が支払われていることに加え、全額会社負担の健康保険と年間15日以上の有給休暇が与えられている。また、生産者の金融リテラシーを上げるためのトレーニングプログラムを実施。その結果、現在では生産者の100%が銀行口座を持ち、49%が長期預金を行うことができるようになったという。

2年前の生産者の銀行口座保有率は10%で、生産者のほとんどがNisoloで働くまでは、口座を持っていなかったことを考えると、これがいかに大きな変化かわかるだろう。その他にも、英語のクラスやメンタルヘルス、コミュニケーション能力向上のためのクラスなどを提供し、生産者の長期的な生活の質の向上につながるプログラムを提供している。

パートナー工場:
Nisoloの生産パートナーになるには、Nisoloが定める厳しいサステイナビリティーの基準を満たす必要がある。例えば、生産者は18歳以上であること、フェアトレードが定める最低賃金を超える賃金を支払うこと、健康保険を提供すること、安全な労動環境を整えること、などが条件となっている。また、Nisoloのスタッフが自ら現場に足を運び、パートナー工場との信頼関係を強めているという。

個人経営の職人:
途上国で事業を営む職人の多くは、ビジネスを成長させるのに必要な知識やリソースの不足に直面している。現地の職人とパートナーシップを結ぶことは、雇用の創出及び、クラフトマンシップの保全にも繋がる。

そこで、Nisoloは、ケニア及びペルーの職人とパートナーシップを結び、継続的な商品の注文とビジネスコンサルティングを行っている。例えば、2016年にオペレーションの専門家をケニアのナイロビに派遣。現地職人達に対してメンタリングを提供した結果、生産性や組織マネジメント、在庫管理の改善することに成功した。

また、職人達の労働環境を向上させるべく、パートナーの職人達に対して聞き取り調査を行っている。2017年に行った調査の結果、政府の援助を受けるのに必要な身分証明書の不足により、誰も保険医療を受けられない状況にあることが判明した。

そこでNisoloは、出生証明書や、政府の保険医療を受けるために必要なその他の書類集めを積極的に支援。その結果、現在パートナーの職人たちのとその家族の100%が保険医療を受けられるようになったという。

3.消費者から投資者に

2014年にスタートした『DSTLD』は、人道的な方法で丁寧に作られた高品質な商品を、デジタルプラットフォームを使って直接消費者に販売している。注目すべきは、クラウドファンディングを使用してファンから資金調達をしているという点だ。

そして、投資者がアクセスすることができるポータルサイト『Invester Portal』にて、リアルタイムの売上データ、経営分析やマーケティング計画などを公開。さらに、投資者が次期商品のプロトタイプにフィードバックを行ったり、新商品の開発に携わることができるようになっている。また、クラウドファンディング・プラットフォームの『Seed invent』のウェブサイトでは、ピッチ資料を含む様々な情報を、DSLTDに投資をせずとも手に入れることができる。

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(画像転載元:DSLTDのウェブサイトより)

消費者から投資を受けている以上、売上や今後の計画について開示することは義務である一方で、情報開示によってロイヤリティーの高いファンからフィードバックを得て、それを成長戦略に活用いる点は注目に値する。実際、前回のクラウドファンディングでは、$170万ドルを1700人のカスタマーから調達し、収益を3倍に伸ばしている。

まとめ

世界で高まりつつあるビジネスへの透明性、さらにはサステイナビリティーへの関心の高まり。この意識の変化の波は、早かれ遅かれ日本にやってくることが予想される。企業の取り組みについてオープンにすることは、消費者の長期的な信頼とロイヤリティーを得ることができるだろう。

ちなみに、上述の世界的なキャンペーン『Fashion Revolution Week』が今年も4月23日から29日の日程で開催される。もし、ファッション関連の仕事に従事しているならば、トランパレンシーへの取り組みの第一歩として参加してみてはいかかだろうか?

imadeyourclothes
(画像転載元:Fashion Revolutionのウェブサイトより)

消費者が投げかける、#whomademyclothesの質問に #imadeyourclothesのハッシュタグを付けて答えてみよう。過去には、『marimekko』や『American Apparel』、『G-star Raw』等のグローバルブランドを始め、多くのブランドが参加をしている。

上の写真の「I made your clothes」ポスターはFashion Revolutionのウェブサイトからダウンロードすることも可能。もちろん、自社でオリジナルのサインを作ったり、生産工場にフォトブームなんかを設けてもいいかもしれない。

参考:

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