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  • Kazumasa Ikoma

    Kazumasa Ikoma

    Marketing Associate

    Through his experience of organizing events and conducting market researches, he touches on multiple topics from new technology trend including IoT, chatbot, AI to office design and culture development.

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  • Apr 5, 2017

SXSW

【SXSW2017レポート】キーワードは「社会問題解決型」注目の最新テクノロジー5選

テキサス州オースティンで開かれたSXSW2017。この世界的一大イベントの閉幕から早くも3週間が経とうとしている。今年も例年同様、音楽、フィルム、テクノロジーなど様々な業界が重なり合い少々カオスな雰囲気も否めなかったが、参加者にとっては昼夜飽きることのないイベントとなった。

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SXSWとは?

ご存知の方も多いかもしれないが、ここであらためてSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)とはどのようなイベントなのか説明させて頂きたい。

SXSWはもともとアーティストやクリエイティブな人々の活躍の機会を提供することを目的に1987年に開始した音楽イベントである。1年目は177のインディーズバンドが集まり、観客数は少ないながら熱狂的なファンの心を当時から掴んでいた。

ちょうど30周年を迎える今年のSXSWは開始当時と比べて規模や内容が大きく変化している。参加者も世界中から多く集まるようになり、テーマも音楽のみならず映画やテクノロジーも合わさるようになった。しかし、”クリエイティブな人々をサポートする”という当初の目的からは決してずれることなく、それを保ち続けている。


様々なジャンルの音楽で溢れている6th Street

問題解決型に注目

筆者もイベントに参加する機会があり、多くの新テクノロジーやスタートアップを目にすることができた。ここで取り上げるべきものは数え切れないほどあるが、今回の記事ではその中でも特に“社会問題解決型”のサービス・製品を取り上げることにする。

昨今のスタートアップが注目を浴びているのと同様、今回のような最新テクノロジーが集結するイベントでは、日常における問題を明確化し、それを解決するサービス・製品がより人々の関心や共感を得ている。新しいテクノロジーは私たちの日常的な問題の改善に直結するものでなければ、その価値が認められづらくなっている。

そのためか、デザイン思考も問題解決型サービスの開発方法として、今日ではスタートアップのみならず大企業でも実践されている。この風潮を反映するようにSXSWでも単に新しい製品を展示しておくだけでなく、それが私たちが抱える問題を解決するという結果を見せるように紹介されることが多い。

今回のSXSWでも、IBMが開催したExperience IBMでは写真のようにテクノロジーを通じて健康的な生活を提供することをテーマに、来訪者とインタラクトする場を設け、彼らが抱えている問題に耳を傾けようとしている姿勢が見受けられた。


「より健康的な生活を送れるようにするためにIBMができることは?」という質問に対して、来訪者はポストイットで答えを残していった

btraxが注目する新サービス5選

今年のSXSWでは他にも様々な企業が社会問題を解決するサービスを提供していた。ここでbtraxが選ぶSXSWのサービス・製品5点を紹介したいと思う。

Behind the Fence:VRドキュメンタリー

問題:世界中では未だに残虐な紛争が起きているが、それに気を配るのは世界のほんの一部分の人たちのみ
解決方法:VRを通してより現場での体験をリアルに感じてもらい、少しでも多くの人に関心を持ってもらう

世界中で実際に起きていることから目を背けずに直視し、最終的に世界にあるべき美しさを目指していくことをゴールとする
RYOTのVRドキュメンタリー。この映像ではミャンマーの仏教徒とムスリム信者の間で起こっている民族対立、ロヒンギャ問題に焦点を当て、残酷な現状をその場にいるかのような感覚で見ることができる。

他にも自然災害が起こった場所の生活体験や、ある刑務所の独房がいかに孤独で粗悪な環境であり更生目的から逸脱して精神に異常をきたす場であるかをリアルな感覚で伝えている。

また、ある青年パイロットの幼少の頃からの夢である小型飛行機の航空を撮影し、アメリカ全土を飛行して彼の夢への情熱を共有するようなコンテンツも提供している。世界の広さと自分の今いる場所とはまったく違う環境がそこにはあることを痛感させられる。

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CaloRieco (Panasonic): カロリー・栄養素測定器

問題:体調管理のため食事のカロリーや栄養素を知りたいがその計算が面倒
解決方法:料理を入れるだけで自動で計算してくれる製品を開発

料理を中に入れるだけでカロリーや栄養素を計算してくれる製品。健康管理やダイエットで食事制限をしている人には特に効果的であり、そういった顧客層を取り込みたいレストランからも大きな注目を浴びている。

特に日替わりメニューを出しているところでは毎日のカロリー計算は非常に手間のかかる問題であり、カロリー表記がされていないところもまだまだ多い。顧客にとってもカロリー計算ができる外食先が増えることに期待ができる。

DeliSofter (Panasonic):料理を柔らかくする調理家電

問題:嚥下障害を抱える人は柔らかいものしか食べられず、家族と同じ食事を一緒に楽しむことができない
解決方法:入れるだけで同じ食事を食べやすい柔らかさいしてくれる製品を開発

病気や怪我、高年齢等の理由で柔らかいものしか食べられず、すべての食事をペースト状にしなければならないことから家族や友人と同じ食事を楽しむことができない、と悩む人は多い。そこでパナソニックは普通の料理を食べやすい柔らかさにする製品を開発。これからますます高齢化が進む日本ではさらに注目されると思われる。

Find Your Ditto:慢性疾患患者のためのコミュニケーションプラットフォーム

問題:慢性疾患が一見目立つ症状ではなくかつ治癒に長期間を要すために、患者は長い間一人で疾患と闘う人が多いという問題がある。
解決方法:患者同士を繋げるプラットフォームを作り、そこでお互いの精神的サポートをできるようにする。

これはミシガン大学の学生スタートアップによるサービスで、慢性疾患に苦しむ患者同士を繋げお互いにサポートしあえるプラットフォームを提供している。慢性疾患は高血圧、糖尿病、高脂血症など治療が長期に渡る疾患のことで、理解のある人になかなか会えず一人で苦しむことが多いという患者の問題に着目している。

サービス開始のきっかけはファウンダーの2人がHeakthy Minds Networkによる統計に注目したことから始まる。全米81の大学でおよそ65,000人から得た彼らの統計によると、64%の学生が精神的なサポートを求めており、45%が大学での利用可能なリソースに気づいていないという結果が出た。2人はそこから精神的なサポートをお互いに必要とするプラットフォーム開発を始め、今では慢性疾患に悩む患者に焦点を当てている。

現在このように共通の問題を持つ人と人をつなぐプラットフォーム提供は人気であり、問題を抱える人々が患者・医師間でつながるだけでなく患者同士でつながることでお互いが孤立しないような社会が生まれ始めている。

EMOTIV:ブレイン・ウェアラブル

問題:人の「考える力」は非常に強力であるにもかかわらず、それが十分に活かされていない
解決方法:特別な脳波測定器を使って身体が不自由な人でも考えるがままに自由に物事を動かせるようにする

これは自社開発された脳波測定器を使うことでメンタルヘルスを管理したり、ファンタジーの中でモンスターを作ったり、音楽を作成したりできるというものである。ファウンダー兼CEOのタン・リー氏によるトークセッションでは、オーディエンスの一人が考えるだけでボールを動かすというパフォーマンスを生で見ることができた。

現在も一流アスリートの協力を得て人が行動を起こすまでの脳波の動きを研究し、将来的には自動車の運転等生活の様々なことが考えるだけでできるようになることを目指している。体に不自由な方でも問題なく一人で生活できるような社会はそう遠くない。

人の考えていることが読み取れてしまうのではないか、という倫理的な問題がいくつかあり今後の課題はまだまだ残っているようだ。

リー氏が講演の中で使用していた脳波測定研究のイメージ。

SXSW2017を振り返って

今回ご紹介したテクノロジーを見ると、社会問題として挙げられることは私達の生活に潜む悩みから大きな社会問題からまで様々。どの問題にフォーカスするかという着眼点がサービスや製品の違いを大きく生み出していくだろう。

SXSWから得たヒントは何だろうか?読者の身の回りにも新サービスの種となる解決すべき問題がまだまだ転がっているのかもしれない。

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