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    Brandon K. Hill

    CEO of btrax, Inc

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  • Sep 5, 2016

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社内イノベーションはこのように生まれた – ランボルギーニ ミウラ誕生秘話

今からちょうど50年前の1966年に自動車業界にとって革命的なモデルが生み出された。その名前はランボルギーニ・ミウラ。このモデルの出現は自動車業界に大きな衝撃を与え,その後のスポーツカーのあり方にも大きな影響を及ぼす事になる。

ランボルギーニといえばフェラーリと並ぶ高級スーパースポーツカーの代名詞であり、カウンタックを始め、その独特なフォルムから多くのファンを獲得している自動車ブランドである。

このランボルギーニという会社、実は元々トラクターを製造していた。その後自動車の生産に乗り出すのであるが、初期のモデル400GTは現在のランボルギーニからは想像ができないぐらいに”普通”の自動車であった。

クーペではあるが、エンジンは運転席の前にあるオーソドックスなレイアウトで、見た目のデザインも全く奇抜ではない。スーパーカーとはほど遠い存在だった。

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ランボルギーニの初期のモデル400GT

その当時はフェラーリを含めほとんどの自動車メーカーが作る車はフロントにエンジンが搭載されており、ランボルギーニ社の創始者であるフェルッチオ・ランボルギーニ自身も次期モデルに対してもこの路線で開発を進める予定であった。

しかし、そんな中で3名の社内エンジニアが仕事の合間に社の方針とは別に勝手にアイディアを出し合い、開発を進め始めていた。この勝手に開発を進めていたのが後にミウラに繋がるコンセプトモデルのP400であった。

新しい事にチャレンジする事が一番の喜びであるエンジニア達は、その当時ではレーシングカー以外の市販車には採用されていなかった、エンジンを運転席と後輪の間に配置するミッドシップ型のレイアウトを考案。サイズの大きなランボルギーニのV12エンジンを横向きに配置する事でコンパクトな車両サイズを実現した。ギアボックスとデフをワンピース化するなど、テクノロジー的にもかなり革新的なアイディアを採用。

そして、そのコンセプトモデルのスケルトンシャーシを1965年にトリノで開催されたオートショーにて展示。直後より大きな注目を集め、大量のオーダーを獲得した。それにより、製品化が実現した。

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1965年のトリノオートショーに展示したP400のシャーシ

元々は会社の方針に背き、エンジニアが勝手に進めて来たプロジェクトであったが、消費者からの支持が得られた事もあり、正式プロジェクトとして採用された。

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マルチェロ・ガンディーニによる流線型の美しいデザインと4リットル V12で350馬力を生み出すパワフルなエンジンを搭載したミウラは、現代の価値でおおよそ1,500万円の価格で1966年に発売が開始された。正にスーパーカーの名に恥じないスペック。

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現在ランボルギーニのボンネットに付けられている牛のエンブレムが最初に搭載されたのもミウラである。ちなみに”ミウラ”とはスペインの闘牛用の牛の品種名であり、ランボルギーニ氏が自ら命名。その後のモデル名も闘牛の牛の名前が由来となっている。

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ミウラで初めて採用されたランボルギーニのエンブレム

ミウラは発売直後より大きな人気を集め、映画、The Italian Jobのオープニングではアルプス山あいをミウラが駆け抜けるシーンで始まっている。

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映画: The Italian Jobのオープニングシーンで登場するミウラ

元々はエンジニア達の勝手なサイドプロジェクトで作られたミウラであったが、その後のランボルギーニ社が作り出すプロダクトの方向性を決定付ける結果になった。現在のランボルギーニの車両にもミウラと同じV12ミッドシップが採用されている。車両のデザインももちろん流線型で、スーパースポーツとしてフェラーリと並び頂点に君臨している。

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ミウラのDNAを受け継ぐ最新モデル ランボルギーニ・アヴェンタドール

ミウラはその後開発される数々のスポーツカーにも大きな影響を与えている。実にフェラーリが市販車で初めてミッドシップエンジンを採用したモデルを発表したのがミウラ発売の2年後の1968年。それもその当時は特殊な事であったためか、敢えてフェラーリではなく、サブブランド的な”ディノ”の名前で発売した。

しかし、その重量バランスの良さからミッドシップエンジンは現代に至るまで多くの高級スポーツカーに採用されている。その当時は奇抜と思われていた革新的アイディアがスポーツカーの歴史を塗り替えたと言っても過言ではないだろう。

今年で50周年を迎えたミウラであるが、現在でも時代を感じさせないそのデザインと革新的なメカニズムでコアなファンも多い。見た目だけではなく、その裏にある誕生に至るまでのストーリ=もより一層ファンの心をくすぐってしまうのだろう。

日本企業でも社内スタッフが革新的なアイディアを持っていたとしても、会社の方針や上司によって企画が却下されるケースも少なくは無い。そんな時はミウラの誕生ストーリーを思い出して,こっそり作っちゃっても良いのかもしれない。通常通りの事をしていてはイノベーションは生み出されないのだから。

参考: 日本でイノベーションが生まれにくいと思った3つのポイント

筆者: Brandon K. Hill / CEO, btrax, Inc.

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