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    Brandon K. Hill

    CEO of btrax, Inc

    CEO of btrax, Inc - Design Mentor to Startup Weekend - Contributor to TechCrunch Japan - Guest Speaker at UC Berkeley Asia Business Conference - Guest Speaker at Social Media Week Tokyo - Guest Speaker at 500Startups Japan Day

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  • Jun 7, 2016

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起業家ワナビーとリアル起業家との違い

ワナビー (Wannabe) という言葉を聞いた事あるだろうか?英語の表現で””Want to be”の派生系スラング。何かになりたがる人の事を言う。例えば、ギャングワナビーはギャングに、アイドルワナビーとはアイドルに憧れている人の事を指す。

ニュアンスとしては、それを目指して努力している人というよりも、漠然と憧れていて、それっぽい言動をする”なんちゃって感”が強い。

そんなワナビーたちの中でも、最近気になるのが起業家ワナビーである。以前にサンフランシスコのスタートアップを経営している友人と話していて「将来の夢が起業家という若者がいるが、どんなプロダクトを作りたいかも決まっていないのに、漠然と起業家を夢見る事が理解出来ない」と言っていた。

これにはほぼ同意で、本来起業は自分のやりたい事の実現や、世の中に変化を生み出す為の手段であるべきで、それ自体が目的になるべきでない。しかし、起業家に憧れている人達のなかには、起業家はかっこいいとか、儲かるとかの幻想を抱いて、”いつかは自分も起業家に”と思っている人もいるようだ。

そして、実際に起業した人も何人か会った事があるが、そもそも何をやりたいかが定まっていなかったり、妙に知識過多だったりと、漠然とした違和感を感じてしまう。

そんな”脳内起業家”には共通する幾つかのパターンがある事に気づいた。

脳内起業家に共通する5つのポイント

起業を夢見て大きな野望を話すわりには行動を起こさない。そんな起業家に憧れる起業家ワナビーや、一応起業だけはしているなんちゃって起業家には、下記の5つの共通点がある。

1. 資金調達が起業の第一歩だと考えている

起業家ワナビーと話していて一番違和感を感じるのが、資金調達に関しての感覚。TechCrunchなどのメディアを読んで勉強しているからかなのか、起業=資金調達がセオリーだと思っているケースが多い。

もちろんシリコンバレーなどの地域では、会社立ち上げ時にエンジェル投資家から、そして成長期にVCから投資を受ける事は多い。しかし、実際は世界のスタートアップを見てみると、始めから外部からの投資を受けているケースは少数派で、多くの場合は自己資金や家族や友人からの一時的な借金を元手に始めるケースが多い。

特に最近だと様々なツールやプラットフォームを活用すれば、かなり低いコストでプロダクトを作成する事が可能になるため、最初から外部からの投資を受ける必要性が下がって来ている。

TwitterやInstagram, Airbnbなど、その後メディア等で話題になっている企業のその多くも、最初のうちは小規模のチーム&自己資金でプロダクト作りをし、まずはリリースしている。投資を受けるのは、投資したい投資家から連日連絡が来るぐらいになってからでも遅く無い。

むしろ会社の登記をする前にとりあえずプロダクトを作っちゃうぐらいでも良い気がする。

出来るだけ自己資金で運営する事。
– Ron Conway, Startup Investor, SV Angel

参考: そろそろ資金調達の際に”おめでとう”と言うのをやめないか?

2. 脳内スケールはひたすら大きい

彼らが大好きなトピックは、大きなお金が絡むサクセスストーリー。どこどこのスタートアップのバリエーションがいくらになっただの、友人の会社がバイアウトで何億稼いだだの、話のスケールだけが妙に大きい。そして、彼らはスタートアップ業界に詳しくて、ジョブスやザッカーバーグなどの著名起業家を崇拝している。

大きな事ばかり言うが、小さな一歩を踏み出せない。そのうえ、小さなビジネスを小馬鹿にするような発言も多い。

でも、100億稼ぐ話しを上手にする人より、100円を実際に稼げる人の方が100倍凄いと思う。実は、地道に売り上げと利益を生み出すのはたとえその額が小さくとも、大きな実績である。

その一方で、大きな野望の話はそこに行動が伴わない限り、脳内ファンタジーでしかない。

私の経験上、結果的に大きなことを達成するためにも最初は小さなことから始めなくてはならない
– Paul Graham

参考: スタートアップを始める前に決めておくべき3つの事

3. 知名度・イメージを最重要視

これは、起業家が”かっこ良い”と思っているケース。メディアやイベント、ソーシャルメディアにて目立つ事が一つの目標となっている場合がある。イベントに登壇したり、メディア取材を受けたり、著名人と一緒の写真をFacebookにドヤ顔でアップする事で、いけてる起業家っぽさをアピールする事ができる。

そして、起業してなかったり、直後なのにスタートアップや起業に関しての知識は妙にあるので、起業家向けのイベントなんかをやっちゃたりする人もいる。例えば、ある程度の期間シリコンバレーに滞在したりした経験を元に、”最新シリコンバレーセミナー”などと銘打ったセミナーをそれなりのチケット費用で開催したりしているのを見かける。

本来メディアに露出したり、イベントを開催するのは、会社のプロモーションや社会貢献が主な目的であるべきで、個人が目立つ為に行なうべきではない。

むしろ、現実に考えると起業準備中や起業直後の数年間は忙しすぎてそれらの取り組みに時間を割くのが困難だったりするのが現実である。起業に憧れて上場ゴールならぬ起業ゴールにならない様に気をつけなければならない。

死んだら新聞に載るようなロック・スターに
– 吉井和哉

参考: モテない起業家は成功しにくいと思わせる7つの理由

4. ビジネスモデルは市場トレンドを最優先

多くの起業家が世の中へのインパクトや、人々の暮らしを良くするべく自分のビジョンを追い求める中で、市場の流れに合わせてビジネスモデルを考えるタイプの起業家もいる。

多くの場合、最も少ない労力で市場のニーズに合うサービスを作り、クイックな金儲けを狙う場合もある。それ自体は全く問題はない。しかし、実はお金儲けが目的だと、時代の流れに合わせてビジョンがぶれまくるので、粘り強さがなく、他にも受かりそうなビジネスモデルがあれば、そっちにピボットしてしまう可能性が高い。

彼らは次に”くる”ビジネスモデルを模索し、ビジネスモデルを考えるときも市場トレンドを意識したアイディア重視のものが多い。例えばUberっぽいサービスとか、Airbnbっぽいプラットフォームとか「なんかどっかで聞いた事あるな」感が強い。

しかし、市場のトレンド重視で考えてしまうと誰かのモノマネになってしまうケースが多いし、自分の本当にやりたい事ではない可能性が高い。イコール長続きしにくい。

お金ではなくビジョンを追い求めよ。そうすればお金は自ずとついてくる – Tony Hsieh, CEO of Zappos

参考: 起業にまつわる10の勘違い

5. で、結局いつ起業するの?

脳内起業家のもっとも顕著なのが、いつまでたっても起業しないパターン。スタートアップに関しての知識や起業家の友達がいたりして、自分のビジネスプランを周りにはよく話しているが、なかなかスタートしない。

スタートアップ系のイベントに関わっているのが理由なのか、ここ数年、起業したいと言う人から相談を受けることが多い。その際は、起業に関しての注意点や、これから受けそうなビジネスモデルの事とかを聞かれる。

でも、せっかく親身になってあれこれアドバイスしても、その後音沙汰無い。こちらから連絡してみると「時期早々と判断し、今回は見送ることにしました」などと言ってくる。これはかなり謎。完璧なタイミングが来るまで始めないつもりだろうか。

そもそも、起業に時期もなにも無い。やろうと思った時にやれば良いので、タイミングを見計らってするものではない。時期を見計らっている時点でそもそも本気ではないと感じてしまう。もしくは、ビジネスモデルを脳内でシュミレーションしてみたが、楽に儲かりにくそうだったのでやらない事にしたのであろう。

いつでも会社を始めるのに最適なタイミングである
– Ron Conway, Startup Investor, SV Angel

参考: 5人の起業家が語る成功への意外なアドバイス【前編】

本物の起業家は周りに話す前にさっさと始める

本当に好きな事は誰に言われなくても始めている様に、本当に起業したいと思っている人ならば周りに相談する前にさっさと始めている。むしろ周りがどんなに止めようとしたところで、おかまい無しに進めるであろう。そして多く失敗を重ねながらもそこから学び、ビジネスをつくり出して行く。

何かを始めるコツはおしゃべりをやめてさっさと動き出す事だ。
– Walt Disney

参考: イーロンマスクから若者に捧げる成功への5つの秘訣

そして何があっても諦めない

果たしてそれが失敗なのか、一時的なつまずきなのかは、そこで諦めるかかたくなに続けるかだけで決まる。スタートアップなんて最終的にはファウンダーが辞めると決断すれば終わるし、どうにかしてでも続けようと思う限りは続く。たとえそれが10年にも渡る苦悩の連続でも、そこから学んだ事を元に前に進めれば、世界一のユニコーン企業だって作れるかもしれない。

正気の人には会社を続けるなんてことは恐らく出来ないだろう。それぐらい大変な事だ。そこに情熱がない場合はとくにね。
– Steve Jobs

参考: Uber ファウンダー Travis Kalanick 驚異の失敗歴

筆者: Brandon K. Hill / CEO, btrax, Inc.

■ About btrax ■

btraxはサンフランシスコと東京に拠点に置くデザイン会社です。イノベーションデザインサービスを通して新たなユーザー体験を生み出すことで新たな事業の創出に貢献いたします。これまでに国内外合わせて300社以上の実績があり、自動車、メーカー、小売、食品、テクノロジーなど幅広い分野においてサービスを提供しています。

  • Products and Service Development
    アメリカ西海岸で新しいビジネスの可能性を模索し、プロダクトやサービスの開発を提供
  • Brand Development and Growth Strategy
    既存のブランドを世界で通用するブランドに成長させ、米国でのブランド構築及びユーザー獲得を行う
  • Innovation Workshops
    チーム全体でグローバルイノベーションの創出プロセスを習得するワークショップ型プログラム in San Francisco


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