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    Brandon K. Hill

    CEO of btrax, Inc

    CEO of btrax, Inc - Design Mentor to Startup Weekend - Contributor to TechCrunch Japan - Guest Speaker at UC Berkeley Asia Business Conference - Guest Speaker at Social Media Week Tokyo - Guest Speaker at 500Startups Japan Day

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  • Jun 7, 2015

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創業5年で企業価値5兆円に: Uberが示す急成長のポイント

先日サンフランシスコの街角で信号待ちをしていところ、ふと急に後部座席のドアが開けられ、見知らぬ若い白人女性が微笑みかけてきた。”Hello, Uber?”と言った彼女は、どうやらUberでリクエストした車が来たと思い、乗り込もうとした様だ。

このエピソードは、実はこの辺ではあまり驚くべき事ではない。友人に話しても、”あー、ありがちだよね”と言われた。それぐらいUberに乗る事、そしてUberのドライバーとして働いている人達が多い事を示している。一般的なサンフランシスコの人は、むしろタクシーに乗る事の方が珍しく、うちの会社のスタッフ移動にもUberを利用してる。

創業5年で企業価値5兆円、従業員3千人

そんな日常的にも一般的に利用されるサービスを提供しているUberが、6月1日で公式リリースから5周年を迎えた。2010年の創業後、わずかの年数で未上場ながら、企業価値 (Valuation)が約5兆円という、モンスター企業に成長した。実にこの数字は上場企業であるアドビやデルタ航空、テスラ、日本企業だとJR東日本、三菱商事、セブン&アイの時価総額よりも大きい。

2015年現在の時点で、世界58カ国、300都市でサービスが提供され、従業員3,000人以上、ドライバーの数は100万人を突破。2015年末までにプラス100万人ドライバーが増える見込み。まさにシェアリングエコノミー型サービスの旗手として、新しい形のビジネスモデルを牽引している。

参考記事: 必要な時にだけ利用 -オンデマンド型サービス15選【Uber for X】

5年前に黒塗りリムジンの時間貸しプラットフォームとしてスタート。その後”UberX”と呼ばれる、個人が運転する自動車にユーザーがタクシー感覚で乗れるサービスを開始し、タクシー業界にガチンコ勝負。その便利さ、安さに加え、レビュー制度の便利さ、利用距離と料金の明瞭性などで多くのユーザーを獲得。その卓越したユーザーエクスペリエンス(UX)は、その後のサービス設計のお手本になっている。そして上記の通り、今となってはサンフランシスコ地域を初めとして、多くの都市で無くてはならない存在になりつつある。

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ユーザー向け5周年特別キャンペーン実施

今回の5周年記念の週にはサンフランシスコ市内のユーザーに対して5周年キャンペーンを開催。月曜日から金曜日の間、毎日メールが届き、日替わりでサプライズを提供した。
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月曜日 – 4PMから7:30PMの間にUberXを利用するとケーブルカー型のバスや、ランボルギーニ、ベントレーなどの特別車両が来てくれるかも

火曜日 – 5:30PMにアプリを開いてシネマのアイコンで車をリクエスト。上手くいけば無料で市内の映画館で上映されているミセスダウトにご招待

水曜日 – 7PMにアプリを開いてディナーのアイコンで車をリクエスト。上手くいけば高級レストランでのディナーにご招待

木曜日 – 正午から4PMまでの間に”#TBT”と書かれたアイコンをタップ。当選者には食べ物からブーケまで、各種プレゼントをUberドライバーが無料でお届け

金曜日 – 7PMにアプリを開いマイクのアイコンで車をリクエスト。上手くいけば秘密のコンサートに招待

*ちなみに実際に水曜日の金曜日のキャンペーンにチャレンジしてみましたが、乗れませんでした

サンフランシスコのUber本社で記念イベント開催

こちらのユーザー向けキャンペーンと同時にUber本社では関係者向けに式典が開催され、Uber社CEOのTravisがスピーチを行った。加えてドライバーとして生計を立てている女性が自分自身の経験を語ってくれた。

3人の子供と軍で働く夫を持つ私は、Uberのドライバーを始めるまで、50時間から55時間働いていました。自分の時間が無く、家族に会う事もままならなかったのです。しかし、ドライバーを始めてからは、好きな時間に好きなだけ働ける自由と、家族と過ごす時間を得る事が出来ました。その事にとても感謝しています。

CEOが語る急成長への6つのポイント

そして、CEOのTravisと言えば,2011年に彼が語ったUber創業前の数々の困難を紹介した”Uber ファウンダー Travis Kalanick 驚異の失敗歴“ が日本でも話題になり、本人も”日本に行ったらなぜか人々から「あなたが有名な沢山失敗した人ですね」と言われたんだよ”と語っていた。

Uber起業前の10年間、苦労に苦労を重ねて来た彼は,今回の5周年記念イベントで壇上に立つなり彼は思わず涙した。最前列に母親が座っていたからだ。そして彼は、”僕が涙もろいのはあなた譲りですよ”と言った。

そんな彼が語ったUberのビジョンから学ぶ、急成長を達成する為の5つのポイントを紹介する。

1. 小さくても良いから始めてみる

現在のUberの規模からは想像しにくいが、5年前にはたった4人でのスタートだった。実際、その当時は生計を立てる事だけでも精一杯で、本人達もその後の成長は想像もついていなかった。振り返ってみると順風満帆な成長に見えても、創業当時は倒産させない事が最優先事項。どのような企業でも最初はかなり危なっかしいスタートである。信じているビジョンがあるのであれば、どんなに小さくても始めて見る事。そして続ける事。

2. 自分たちが感じた問題を解決する

Uberのサービスの最初の発想は、ファウンダーの2人がパリに行った際に共同創業者のGarrettが放った一言、”スマホのボタン一つで車が来てくれれば良いのに。” そんな素朴な不便からUberが生まれた。日々の生活で自分たちが感じている問題を解決してくれるようなアイディアこそが、世の中で愛されるプロダクトへの第一歩となる。

3. 双方のユーザーに安さと便利と両方提供する

Uberの急成長の裏には、安さと便利さの実現がある。多くの都市ではタクシーよりUberの方が50%近くも安い。そして維持費を含めると自動車を所有するよりもコストを抑える事が出来る。そして、ドライバーになるユーザーにとっては、好きな時に客を載せる事で、自分の好きな時間に手軽に収入を得る便利さを提供している。学生が授業の合間に、お母さんが子供の送り迎えのついでになど、サービスを受ける側だけではなく、提供する側へのメリットも最大化している。

4. 社会にも貢献する

アメリカの都心部の公害の20%は自動車の排気ガスが原因である。自分の車を1人で乗るよりも、Uberに相乗りする事で都市で走る車の量を減らす事が出来、公害が減る。また、飲んでかえる時には運転せずにUberに乗る。ロスアンゼルスではUberが普及してから飲酒運転が10%減ったという統計もある。そして、現在世の中で所有されている車は96%の時間、利用されていない。このように、世の中に対しても良いインパクトを与える事の出来るビジネスは多くの人々から支持され、成長する。

5. ミスは認め、誠意を持って対応

超順調なUberでも幾つか危うい事柄があった。特に数ヶ月前にはCEOのTravisのユーザーのプライバシーに関する乱暴な発言がメディアに取りだたされ、バッシングを受けた。今回のスピーチでも彼はその点に触れ、”自分も会社も完璧ではない。その点についてはしっかりと認めた上で改善をしたい”と語った。企業も人も完璧はあり得ない。しかし、ミスに対してどのように対処するかを消費者はしっかりと見ている。まずいことが起った際は逃げずに誠意を持って対応する。

6. 規制や抵抗に対しては諦めずに立ち向かう

実はUberの様なサービスは、都市によっては完全に合法なわけではない。むしろかなりグレーゾンになるケースが多い。その場合、サービスを継続するには、法律を変えるか、無視して突っ走るしか無い。加えて、全く新しいタイプのサービスに対しては、必ず既存のプレイヤー達からの抵抗を受ける事になる。Travisも”新しい都市にサービス展開しようとする度に、ほぼ確実に抵抗勢力とぶつかってしまう。既得権益を守ろうとする人達から妨害に合う事がほとんどんだ。でもあなた達のようなサポーターのおかげで諦めずに続けられる”と語った。イノベーションは常に何かしらの規制や抵抗にぶつかる。でも、それぐらいでは諦めない事。

Uberのこれから

たった5年で脅威の成長を見せたUberは現在サンフランシスコ市内に自社ビルを建設中。これからも世界各地でどんどんサービスを展開し、交通インフラの革命を起こそうとしている。近いうちにもしかしたら、世界主要都市の都心部を走っている車のその多くはUberドライバーが運転している日が来るかもしれない。そして、Uberは独自で自動運転車両の開発をしていると噂される。もし現在のドライバーが自動運転にとって変わられたとしたら、現在のドライバー報酬である売り上げの約75%を支払わなくてよくなるため、単純に考えて同社の利益率は3倍になるだろう。

筆者: Brandon K. Hill / CEO, btrax, Inc.

photo by Uber

5周年記念イベントでのスピーチの様子

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