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  • Brandon K. Hill

    Brandon K. Hill

    CEO of btrax, Inc

    CEO of btrax, Inc - Design Mentor to Startup Weekend - Contributor to TechCrunch Japan - Guest Speaker at UC Berkeley Asia Business Conference - Guest Speaker at Social Media Week Tokyo - Guest Speaker at 500Startups Japan Day

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  • Jan 5, 2015

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なぜ多くのイノベーションがサンフランシスコ/シリコンバレー周辺で生み出されているのか?

サンフランシスコでデザイン・テクノロジー系のコンサルティング業を行う上で、最も日本の方々に聞かれる質問は、”なぜサンフランシスコやシリコンバレーでどんどん世界的なイノベーションが生み出されているのに、日本では起りにくいのか?” という内容。

実はこれに対してのロジカルな答えは長い間見つからず、テクノロジーがどうこう、人材がどうこう、エコシステムがどうこう、等の表面的な内容の説明しか出来ていなかった。そんな答えに自分自身も漠然とした違和感をずっと持ちながらも、ごく最近まで本当の理由に気づいていなかった。

実は理論上は多くの点で東京が有利

サンフランシスコとシリコンバレーを含む、SFベイエリア全体と東京を比べてみても、実は多くの場合、東京の方がビジネス的に有利な点が多い。サンフランシスコ市の人口は80万人以下, シリコンバレー各都市を含む、SFベイエリアを含めても約500万人程である。実際に来てみた方には分かると思うが、地域全体を見渡してみても、飲食店やコンビニ等も少なく、かなり田舎な雰囲気。下手すると日本の地方都市よりもよっぽど閑散としている。

シリコンバレーには世界中から優秀な人材が集まっていると言われているが、決して日本の教育水準が低いわけではなく、エンジニア職ひとつとってみても、その技術力はシリコンバレーの下手な人材よりも高いと言える。特にシリコンバレーの人材コストが高い事を考えれば、コスパ面も日本とても有利である。お金の面はどうだろう?こちらの記事でも紹介されている通り、世界で最も億万長者率の高い都市は実は東京である。決して貧しい街ではないどころか、個人の資産はかなり多い。

もちろん、建物、交通、電気、ネット回線等のインフラ面も日本は世界最高水準で、モバイルも発達している。従って東京はイノベーションを生み出すための人材も、インフラも、教育も、設備も、情報も、お金の面でも申し分無い。それでは何故最近は世界で話題になるような目立った商品やサービスが生まれないのか。そして、なぜこんな片田舎のようなSFベイエリア地域ではスタートアップを中心に、世の中を驚かせるようなプロダクトが日々作られているのだろうか。

きっかけは若いスタッフの一言

以前にとある若者が、CEOアシスタントとして当社のサンフランシスコオフィスで3ヶ月働いた。彼は元々テクノロジーやデザインの知識や技術がそこまであったわけではないが、日々業務に真剣に取り組み、短時間で必要とされる能力を会得した。とてもセンスが良く、優秀だったので、日本に戻った後も東京オフィスのスタッフとして働き始めた。

その後オンラインで会議をしたところ、サンフランシスコの頃のイキイキさが少し減っていたので、「東京はどう?」聞くと、「いやー、なんかやりにくいっすね」と言った。特に具体的な理由があるわけではないが、漠然とテンションが上がらない。街の雰囲気だったり、天候だったり、空の色だったりが違っていて、アメリカ西海岸にいた頃とは少し気分も違う様だ。

SFベイエリアが凄い本当の理由

彼のそんな話しを聞いて、これまでの「なぜ」の本当の理由が分かった気がした。同じような仕事、業務を行う場合でも、サンフランシスコと東京ではなぜか気分の乗り方が違う。実はそんな些細な事が、世界的なイノベーションを起こせるかどうかに大きく関与している。これまでも、そして最近もサンフランシスコやシリコンバレーから世界を変える話題のプロダクトが次々と生み出される本当の理由は、

身近な所に奇跡を起こし、世界を変えている人達がゴロゴロいるから

に他ならないという事である。例えば人口が100万人に満たないこんな小さな街でも、同じビルの中や、隣のブロックにいる自分たちとあまり変わらない世代のパーカーを着た、なんてことないにいちゃんがTwitterAirbnbUberPinterestSquareGithubなんかのサービスをどんどん作り出しているのを目の当たりにすると、なんか自分でも出来るんではないかと無意識のうちに感じざるを得ない。周りに同じ年齢層で、同じような生活をして、同じような食事をして、すごいことをやっているやつらがざらにいると、むしろ出来ないわけが無い、という暗示にかかってしまう。

そして、実際に自分がやろうとしている事を周りにいる人達に話してみる。例えそれがどんなにクレイジーな内容であっても、決してバカにはされない。むしろ、「出来るんじゃない?やってみなよ。こんなアイディアはどうだろう?良い人紹介するよ」といったポジティブな反応が来る事がほとんどである。

この地域の凄い所は、「できる」って言ってくれる人達と、もう既にやっている人達の集まりであるという事。この環境の影響力は大きい。例えばマラソン一つとっても、1人で走るよりも周りに他のランナーがいた方がペースが上がる。これは周りにも頑張っている人達がいるという環境があるから。また、オリンピックの記録が毎年塗り替えられるのも、以前に達成した人がいれば、それを乗り越えられる基準として考えられるからだろう。

インフラ云々、人材云々、エコシステム云々より前に、大前提としてこの”Can Do”カルチャーが、世界のイノベーションを生み出す最大の原動力になっている事に気づいた。そして「絶対に出来る」と言ってくれる周りの環境はとても重要である。もちろん日本にも偉業を成し遂げた人々は多くいるが、なにか雲の上のような人々のような気がして、日々の生活で偶然出会う事はかなり少ない。それもあり、実感が湧きにくい。

物事を達成できない理由はたった2つしかない

もし何かしら新しい事を始めようとした時に、それが達成出来るかどうかは、実際にその事を始めるかどうかにかかっている。一度始めたとすれば、何度失敗しても諦めなければ必ず達成出来る。そして物事を始めない理由は2つしか無い。
1. 自分が出来ないと思っている
2. 周りが出来ないと言う

1つ目のファクターは自分自身である程度コントロール出来るが、2つ目は自分が置かれている環境が左右する。その点において、「出来る!」って言ってくれる人達と、実際に偉業を成し遂げた普通の人達がゴロゴロいるSFベイエリアのスピリットがこれからもどんどん世界を変えて行くだろう。特に新しいテクノロジーとビジネスモデルが早いスピードで生み出されている今の時代は、何が上手くいくかなど誰にも分からない。そんな前例の無い中で、”信じていれば必ず成功出来る”と思わせてくれる環境は重要である。それがあるだけでも、心強い。

もしかしたら、日本から見るとシリコンバレー等の地域は遠い異国の土地で、自分たちとは全然違う種類の人間達が、ものすごい働いているから凄い会社が多い。と思うかもしれない。でも実際そこにいる人達は、素朴な若者である事には変わりは無い。むしろアホな奴らも多い。スタートアップのプレゼンイベントを見てみても、 しょぼい内容の方が多いぐらいだ。でもその中から信念とポジティブさを武器に突き進む事で世界を変えるようなプロダクトが生まれているのも事実である。そこには周りの環境が大きく影響しているだろう。

不思議な魔法のかかっているこの街では、何もかもが可能である事が日々肌で感じられる。そんな所にもイノベーションのヒントが隠れている気がする。

自分が世界を変えられると本気で思っている人たちこそが、本当に世界を変えているのだから。
Because the people who are crazy enough to think they can change the world, are the ones who do.
– Steve Jobs

関連記事: 日本でイノベーションが生まれにくいと思った3つのポイント

 

筆者: Brandon K. Hill / CEO, btrax, Inc.

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D.Hausはデザイン的視点から日本企業と地元のスタートアップがコラボレーションを行うことを目的に、2015年10月1日よりサンフランシスコに開設されているオフィススペースです。単なる作業スペースだけではなく、最新情報の提供やメンターシップ、イベントを通じ、ヒトと技術をデザインで繋ぐ事により、イノベーション創出の為のプラットフォームを実現します。

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