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  • Sep 2, 2013

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【インタビュー】Facebook, Evernote, Squareなどを手がけるDenise Cherryが語る21世紀のオフィスづくり

太陽と海が輝く街、サンフランシスコ。そんな街には誰もが憧れるようなおしゃれでユニークなオフィスが立ち並ぶ。Facebook、Microsoft、SquareやEvernoteなど多くの企業がオフィスデザインを依頼し、注目を集めているのが空間オフィスデザイン会社のStudio O+A。同社のチーフデザイナーが語る、今どきのオフィスづくりの方程式とは何か。有名デザイナーDenis Cherryのデザイナー人生とは。

関連記事:Studio O+A に学ぶ 生産性を上げるオフィスデザイン4つの原則

私はオフィスのインテリアやレイアウトの記事を書くにあたり、その第一人者に話を聞くことにした。それはこんな情報を耳にしたからだ。“日本の雑誌で取り上げられている空間オフィスデザイナーがいる。” しかもオフィスはbtraxから徒歩で行ける距離。このチャンスは無駄にできない、とBrandonの提案で直接アポを取り、インタビューをすることが決まった。

インタビューが行われたのは、Studio O+Aのオフィス。日光が心地よく差し込み、白を基調とした壁が明るい印象を与えるオフィス。本格的なフォトスタジオセットやデザイナーのデスクを通り過ぎ、私たちはオフィスの奥へと案内された。

インタビュー内容は以下の4ポイントである

  1. オフィス空間デザイナー Denise Cherry
  2. オフィスデザインの魅力とは
  3. Studio O+A オフィスづくりの方程式
  4. 日本のみなさんへメッセージ

 

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1. オフィス空間デザイナー Denise Cherry

オフィスデザインで素敵なのは、私の頭の中にしかなかった空間を歩き、肌で感じられること。6ヶ月前には想像、それが今では現実になってるの

Studio O+Aのチーフデザイナー Denise Cherry(デニース・チェリー)は、彼女の会社の仕事ぶりをあらわすかのような洗練されたルックスの女性。言葉のひとつひとつが美しく、デザインは自らのアイデンティティと語るDenise。私たちの質問に丁寧に耳を傾け、熱心に語る彼女の姿は、私の描く働く女性の理想像そのものであり、まさに憧れ。そして彼女の口から何度も出た言葉が“デザインが大好き”。自分の職業をここまで愛せる人はどれくらいいているだろか。好きなことを仕事にしている彼女はとても輝いて見えた。

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Q. 普段のお仕事は何をされているのですか?

私たちはお客様の要望に合わせたオフィスデザインをしているわ。企業のCEOだけでなく、オフィスを使う社員みんなの意見を取り入れるの。そして企業カルチャーを理解することはすごく重要。オフィスにブランドのロゴや色を取り入れるだけではなく、そのブランドが何を目的としているかを理解し、反映させるの。

デザインのお仕事で素敵だと思うのはね、私の頭の中にしかなかった空間を歩き、肌で感じられること。6ヶ月前には想像、それが今では現実になってるの。

実際に触れられるものや、使うことができるものをデザインするのは、それが形になったときの喜びが大きいの。そういう意味では私達の仕事はとてもやりがいがあるわ。

Q. デザイナーになるきっかけは何ですか?

実はね、私の父は建築士で、小さい頃からよくオフィスに遊びにいって、働く姿を近くで眺めていたの。その頃から私も絵を描くのが大好きだったし、物を作るのを近くで見ているのはすごくおもしろかったわ。

大学での専攻は人類学だったの。でも、人類学を勉強しているうちに、“あれ?もっとクリエイティブなことをしたい”って気づいたのよ。それからアニメーションやグラフィックデザインなど、いろいろなことにチャレンジしたの。出版社に勤めていたこともあったわ。そこで一日の終わりに目に見えるものができあがることって楽しいと思えるようになったの。

Q. なぜStudio O+Aで働こうと思ったのですか?

実はね、私もあなたと同じインターンから始めたの。働いているうちにデザインって楽しいって思いはじめたのがきっかけね。

2. オフィスデザインの魅力とは

解決策を見つけ出す、パズルのようなもの

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Q. Deniseさんのお仕事で一番いいところは何ですか?

最高のチームで仕事ができることかな。私たちStudio O+Aとクライアントがみんな一体となってオフィスを作り上げていくのよ。オフィスをデザインするのは、そこにある問題に対するひとつひとつの解決策を見つけて、そのピースを埋めていく、パズルのようなもの。プロジェクトが進むにつれて、その隙間が小さくなっていくの。ピースを必死で探してもがいている、その感覚自体も好きなのよ。

Q. たくさんいるデザイナーをまとめるのは難しくないですか?

そうよね。ここでは一人一人が自由をもっているわ。この会社は優れたデザイナーが沢山いるから、私の仕事は単純に彼らの良い所を引き出してあげる事だと思っているの。

Studio-O+A-1st
Studio O+A 1階

Q. いいオフィスデザインがもたらすメリットとは何でしょうか?

それぞれの会社が持っているユニークなブランディング要素やカルチャーを上手に引き出してあげる事で、より良い人材の獲得や、従業員満足度の向上、作業効率アップ等が望めると思うわ。

特に人材に関してはこの辺だと単純に優秀なだけではなくて、その会社にとって、よりふさわしい人材を見つける事が重要なの。例えば面接に来てオフィスの雰囲気からその会社のカルチャーを肌で感じてもらう事で、”この会社で働いてみたい! ” て思ってもらえればピッタリの人材が見つかるわ。会社のビジョンは言葉で語るよりも具体的に目に見える方法で視覚化するのが最も分かりやすい方法だと思うの。

Q. 失敗談があれば教えてください。もしあればですが…。

あはは。実は結構あるわね。一番よく覚えているのはロスアンゼルス近郊にオフィスを構えるDreamHost社のプロジェクトね。最初のヒアリングの後に自信満々のプランとして提示した70年代風レトロサーフスタイルのデザインアイディアが全く受け入れてもらえなかったのよ。結局それはボツになって最終的には超モダンなデザインを採用したわ。

DreamHost-LA
DreamHost, LA office

Q. このように手がけたデザインがクライアントのイメージと違う場合どうするのですか?

そういう場合は “Why”の部分に着目する様にしているわ。なぜそのクライアントさんがそう感じているのかを引き出してあげれば自ずと答えが見つかるの。

3. Studio O+A オフィスづくりの方程式

すべてがベストよ。私たちは、すべてのプロジェクトを私たちができる最高のものにするように努力しているの

QuidQuid

Q. これまでに手がけた企業は?

沢山あるけど代表的なところとしては、OpenTable, Yelp, Microsoft, Evernote, Square, Facebook, Uber, Box, Cisco, Quidとかかな。

Q. 今まで手がけたプロジェクトの中で一番はどれですか?

すべてがベストよ。私たちは、すべてのプロジェクトを私たちができる最高のものにするように努力しているの。

Q. Studio O+Aのプロジェクトプロセスを教えてください。

まずはクライアントから徹底的なヒアリングを行う。そこで会社のビジョンやワークスタイル、そして達成したいカルチャーなどの情報を得るの。そして彼らが好むデザインのスタイルや雰囲気をPinterestのボードに並べてもらう事で、具体的なデザインアイディアを絞って行く。そしてオフィスのレイアウトなんかを3Dモデリングで作成して、プレゼンを行い、最終デザインに落とし込んで行くのよ。

  1. 徹底的なヒアリング
  2. イメージ作り
  3. 3Dモデリングを作成
  4. プレゼンテーション
  5. デザイン

 

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Q. 何を基準にオフィスのレイアウトやデザインを決定していますか?

まずはその会社の業務内容ね。エンジニア中心の会社なのか、ビジネス系なのか、もしくはとってもクリエイティブな仕事内容なのかを理解する事で求められる空間を提供するにあたり、最もふさわしいデザインにたどり着けると思う。そして休憩場所や集中出来るエリア、コラボレーションスペース等、それぞれの目的に合った空間設計を行うの。

Q. 平均的なプロジェクト予算はどれくらいかかるのですか?

その会社がオフィスにどれくらいの価値をおいているかによるわ。もちろんスタートアップ企業は大きな予算がない場合が多いので、そのなかで何とかやりくりする様にはしているの。

Q. 一つのプロジェクトに費やす時間はどれくらいですか?

うちの会社はかなり速いスピードで進めるので、大体4-6ヶ月ぐらいね。長いものだと9ヶ月ぐらいかかるのもあるわ。でも本音を言うと1年ぐらいもらえると嬉しいんだけど…。

Studio-O+A-2nd
Studio O+A 2階

Q. オフィス家具を選ぶときのポイントはありますか?

値段と質のバランスを考えているわ。高価なカスタムと汎用性の高い商品をあわせる事でユニークさを演出しているわ。例えば大きく目に付く場所に置くのは少し値は張るけど会社”らしさ”を演出するものをカスタムオーダーして、その周りには既存の家具を置いたりとかね。

Q. サンフランシスコやシリコンバレーエリア以外の会社の仕事も手がけるのでしょうか?

はい。他の州からの依頼も増えてるわ。まだ海外からの仕事は少ないけど、今後増やして行きたいとは思っているわ。

関連記事:成長企業に見るサンフランシスコ風企業カルチャーとは

4. 日本のみなさんへメッセージ

デザイナーは職業ではなくライフスタイルなの

Q. 働く女性として何かメッセージをいただけますか?

うーん、そうね。女性の中には結婚すると仕事を辞めちゃう人もいると思うけど、私の場合はずっとこの仕事を続けて行きたいと思っているわ。デザイナーは職業ではなく私のライフスタイルみたいなものね。

Q. 最後に日本の人達へのメッセージをお願いします

日本のオフィスはお客様向けの受付やラウンジスペースは素敵にデザインされている会社もあるとは思うけど、従業員向けのスペースはまだまだその会社”らしさ”が少ないと思うの。どこの会社に行ってもあまり代わり映えのしないオフィス環境でユニークな会社は少ないと思う。

アメリカも昔は“お客様向け”のデザインをしていたけど、今は“従業員満足度”も重視しているの。スタッフの方々に気持ちよく仕事をしてもらう為にはもっとオフィスのデザインに注力する必要があるのよ。

日本の企業も今後は優れた人材獲得の為には、働きやすいオフィス環境が重要になると思うわ。

 

 

インタビューを終え思うこと

今回のStudio O+Aのインタビューを通し「働く」とはどういうことかを考えさせられた。私は日本の電車でよく、暗い顔をし、電車で睡眠をとっているサラリーマンを毎日見かける。彼らは本当に幸せなのかいつも疑問に思う。

日本では未だに終身雇用が一般的だが、アメリカでは転職はめずらしいことではなく、多くの人が自分のスキルアップの手段として企業で働き、また次の企業で自分を磨く。それは、どこの会社で働くかより何をしたいかに重視しているからではないだろうか。

私は卒業後はツアーコンダクターとして海外で働きたいと考えている。日本人旅行客を海外で観光ガイドするのが夢。英語が好きなのではなく、世界各国の人と話し、今まで自分にはなかった価値観が生まれる。そういう感覚がたまらなく好き。将来はDeniseのように“仕事が大好き、デザイナーは私のアイデンティティ”と語れるような働く女性でありたいと思う。

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おわりに

どうしてStudio O+A働こうと思ったのかという質問に対し、「私もインターンでここへ来たの」と答えた Denise。今こそ有名なオフィスデザイナーだが、最初は私と同じインターン。今の彼女があるのは努力と経験を積んできた証。私も目標に向かって努力すれば、何事も不可能ではない、そんな気がした。

彼女は人類学を専攻し、出版社で働いた頃もあった。当時はオフィスデザイナーになるとは思わなかっただろう。彼女の成功の秘訣は、“行動力”ではないだろうか。彼女は本当にやりたいことに気づいただけでなきく、それを実現とするために行動したのだ。また、Studio O+AのマーケティングコーディネーターのAl Mckeeはこう語った

“You have to work at what you really love to do or you’re not going to be happy”
(本当に好きなことを仕事にしなければいけない。そうでなければ幸せになんてなれないよ)。

あなたは「自分の仕事が好き」と胸を張っていえるだろうか。

       Screen Shot 2013-09-03 at 6.23.25 PM

Thank You Denise

著者 Akane Sako  写真提供 Kohei Saito 取材協力 Brandon Hill

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