最近日本でもアメリカでも、最も大きな話題を呼んでいるサービスとして多くの方々がまず思い浮かぶのは、恐らくPinterest(ピンタレスト)だろう。ピンタレストは、気にいった画像をウェブ上のボードに貼りつけるサービスで、ユーザーはカテゴリ設定し、写真を投稿する。その後、他のユーザーから様々なコメントがつくなど、写真をきっかけにコミュニケーションをとることができる。 そのおしゃれなインターフェース、使いやすいUI/UX, テーマ別に品質の高い写真が一つのページに集約される実用性等を理由に、女性を中心に急激に人気が高まっている。
参考記事: *女性ユーザーが凄い!「Pinterest」ピンタレスト
このサービスでは、Web上で見つけた自分の気に入った写真をテーマ別に並べて楽しむのが主な利用方法であるが、よく考えると、他人が権利を所有する写真ファイルを転載しているので、以前よりその合法性が気になっていた。プロが撮った写真を販売するGetty Imagesに代表されるようなストックフォトを無断で利用すれば権利違反になる可能性があるし、実際に賠償請求も行われている。僕の友人が撮った写真を、某大手航空会社が無断で企業ブログに転載したことで、彼にそれなりの額の賠償金が支払われたケースもある。
今回ご紹介するケースもピンタレストの法的側面に注目した1人のアメリカ人の女性によるストーリである。
彼女の名はクリステン。ある日彼女はピンタレストの合法性を調査する事を思いついた。彼女は弁護士でありながら写真を撮るのが趣味であったのがきっかけである。結果的に、彼女は自分が発見した事実に驚愕し、最終的にはピンタレストのボードを完全に閉鎖するまでに至った。
クリステンは以前に、フォトグラファー達がFacebook上での著作権違反を抗議しているのを目の当たりにした。Facebookが著作権の違反で騒がれるのに、ピンタレストが騒がれないのはなぜか、と彼女は不思議に感じた。
彼女はピンタレストの使用条件の詳細を確認する事にした。その結果、ピンタレストが定めるところによると、ユーザー達がコピーあるいは再コピーするものに対しての全責任は、ユーザー自身にあることが明記されており、ユーザーが写真をピンタレストに掲載する際には、自身がその写真を所有している、もしくは、写真に対するライセンス等、権利所有者からその行為に関する明確な許可を獲得してる必要がある事が分かった。
彼女曰く、「その時すぐに頭に浮かんだのは、私が最近他のサイトで手に入れ、ピンタレストに掲載した、とても素晴らしい写真でした。その写真家へのクレジットを記載したとしても、恐らくどんなに頑張った所で、それらの写真を私が所有したり、ライセンス、合意書、リリース等の権利をその写真家から得ることはまず不可能なことだと思ったのです」
しかしピンタレストは、写真のコピー、転載をむしろ奨励しているサービスの様に感じられる。その一方で、そのような行為が違法になる可能性があるという事は、クリステンには到底信じられなかった。彼女はさらに掘り下げていった。
彼女は連邦の著作権法に目を向けて、公正使用に関するセクションを見つけた。著作権を持つ作品を許可無しに使用しても良いのは、その作品を議論する、コメントする、報告する、教材に使う、リサーチに使用する際だけである。作品をコピーするというのはそのいずれのカテゴリーにも入っていない。
ピンタレストユーザーにとってわずかな希望は、ケリー対アリバ・ソフト・コーポレーションの裁判の結果だ。とクリステンは書いている。ひとりの写真家が、写真を無断で表示したという事で、あるサーチエンジンを起訴した。しかしその告訴は取り下げられる結果となった。サーチエンジン側の勝訴に終わったのは、写真のサムネイルを使用しただけで作品全体を使用したのではない、という理由からだった。
しかし、サムネイルだけの利用であっても、常に公正に使用されているとは必ずしも言えないだろう。もし作品の必要な一部だけがコピーされるのなら公正な使用と言えなくも無い。だがピンタレストの場合はオリジナルの作品の全画を載せている。これは明らかな不正利用であると感じられた。
ピンタレストの利用規約によると:
「あなたがこのサイト、アプリケーション、サービス、そしてサイトの内容へアクセスして使用する事によって生じるすべてのリスクは、あなた自身の問題だという事を認識して合意する」とある。
さらに、ピンタレストはすべての非難や起こりえる起訴費用をそのユーザーに当てている。それにはこう書かれている:
「あなたは、Cold Brew Labsとその役員、ディレクター、従業員、エージェントがいかなるクレーム、債務、損害、紛失、そして出費とは無縁であると弁護,保障することに同意する。それには(ⅰ)サイト、アプリケーション、サービス、サイトの内容、へのアクセスと使用、(ⅱ)会員内容、 または(ⅲ)これらの規定に対する違反、などから生じる法的あるいは経理的な費用をも含む」
これはどういう事かというと、もし写真家が、あなたがピンタレスト上で画像を不法にコピーしたことであなたを起訴したとしよう。あなたは自分の弁護士だけではなく、ピンタレストの弁護士にも支払わなければならない。それだけではない。被告は自身への罰金だけではなく、ピンタレストの罰金も払わねばならない。
クリステンは、不法行為を可能にするという点でピンタレストが以前に問題になったP2P型音楽ファイルシェアサービス、Napsterに似ているとする。度重なる裁判の後、破滅したのはNapsterだけではなかった。音楽をダウンロードした12才の少女達も起訴されたのである。
彼女は自身が出した結論として下記のように締めくくっている:
「私の最初の反応は多分あなた方と同じです。なぜ作品をコピーしてはいけないのか? 作者にクレジットを記載しているし、もっと彼らが世間に知られて欲しいと思っているだけなのに。もし誰かが私の写真を掲載してくれたとしたら、私はすごく嬉しいのです。でも思いました、それは私のフォトグラファー達に対する一方的な思い込みである可能性があると。ここでとても重要なポイントになるのは、法律的にも道徳的にも、どのような決断がなされるかは、私が決める事ではない、という事です」
その後彼女は自身のピンタレストアカウントをクローズした。
筆者: Brandon K. Hill
前回のPart1 に続き、今回もSocial Media Week Tokyo でのスピーチをもとにソーシャルメディアについての話をする。今回のテーマは、「米国でのマーケティングに於けるソーシャルの価値及びソーシャルキャンペーン事例」であり、ソーシャルメディアを使ってどのようなマーケティングを行うのか、アメリカでどのようなキャンペーンが行われているのか、アメリカ企業のマーケターたちはどのような価値を感じているのかについて紹介していく。
ソーシャルメディアが他のメディアに与える影響
従来人々は、新聞やテレビを情報源として最新のニュースを手に入れていたため、プロのジャーナリストによるコンテンツが最も早く正確な情報であった。しかし、ここ数年のソーシャルメディアの台頭により、誰もが情報を発信できる世の中になった。その事件が起こった時に最も近い場所にいるひとがTwitter等を通して情報を発信でき、それはもはやプロのジャーナリストと同じ、若しくはより素早く正確な情報なのである。1つの例で言えば、かの有名なハドソン川に飛行機が不時着した事件で、「不時着した飛行機に乗ってる」というタイムリーな情報がTwitter上で流れた。それは明らかに新聞等のメディアより早く正確な価値のある情報であり、人々が事件を知る最初のきっかけとなった。
こういった例からも分かる様に、ソーシャルメディアは「ユーザ中心とした最強のインタラクティブメディア」として今後のメディアの形を変えていくと予測されている。1つの新たなメディアの形として、Fast Companyの、最も革新的な企業50選にも選ばれていたFlipboard が、従来のメディアとソーシャルメディアを同レベルで扱っているソーシャルマガジンとして話題を呼んでいる。自分の好きなカテゴリを購読できるのみでなく、友人のニュースフィードから情報が配信され、プロのメディアからのコンテンツと一般ユーザからのコンテンツの融合として認識されている。
企業から見たソーシャルメディアの価値
統計上では、今現在企業がソーシャルメディアに感じている価値は、ブランド認識率の向上が88%と最も多く、その後にユーザの交流、売上高の増加やパートナーシップ、広告費用の削減が続く。そして今後も多くの企業がソーシャルメディアの活用を増やしていく予定であり、主にYouTube, Facebook, Blog, Twitter, LinkedInを有効活用しビジネス価値を生み出そうとしていることがグラフから分かる。
企業がソーシャルメディアから得られる主な価値は、大きく分けて4つ有る。
マーケティング
ブランディング
カスタマーサポート
HR/人事関連(ソーシャルリクルーティング)
以下で一つ一つ事例を紹介しながら見ていくとする。
マーケティングプラットフォームとしての利用
「ユーザにシェアしてもらうのが基本 」
現在、過半数のネットユーザーが商品を購入する前にブログなどでレビューを確認した上で商品を購入するという。
また、広告の内容を信用するネットユーザはたったの14%であるのに対し、80%のユーザが知人のおすすめ情報を信用するという従ってこの事実から、最も効果的なマーケティング方法は口コミであり、友人と常に繋がり自分に関連する情報を得るソーシャルメディアという存在は、まさに口コミでのマーケティングの波及効果を大幅に拡大する非常に役立つツールであるという事が出来る。
Relevancy
ソーシャルメディアを使用する上で必ず知っておくべき言葉、それは”Relevancy (関連性)”である。人は自分に関係のある人、自分が興味あるもの、自分に関連する場所や生活スタイルに関心を抱く。企業から配信される情報や広告の中でも、自分に関連する要素が強い(Relevancyが高い)ほど、消費者の記憶やブランド認知、そして購買意欲に強い影響が与えられるという調査結果が出ており、ソーシャルメディアのフィード上に流れてくる情報(=主に自分に関連する情報)が最も強く消費者の心に刺さるという事実が判明している。それでは如何にしてより多くの人々のニュースフィードに企業情報を流すことが出来るか。それは前に”ソーシャルメディアにおいて必ず知っておくべき事” でも紹介した、「Engagementを得る事」であり、具体的には「より多くのユーザにコンテンツをシェアしてもらう」ことである。
以下では,実際にソーシャルメディアに工夫を凝らして、数多くのユーザのEngagementを引き出した例を2つ紹介する。
Corona Times Square
かの有名なメキシコ産のビールであるCoronaは、期間限定で「CoronaのページをLikeして、自分の写真をアップロードしたら、New Yorkのタイムズスクエアのスクリーンにあなたの顔を映しますよ」というキャンペーンを行った。その結果CoronaはFacebookページに100万人に近いファンを獲得し、今でもファンとの活発な交流を続けている。
Renault
続いては、フランスの自動車会社であるルノーがオランダのモーターショーで行ったキャンペーンである。ルノーはショーでの利用専用のカードを作り,Facebook情報とカードを紐付けして、車を試し乗りしたユーザが気に入った車を見つけた際にワンタッチでシェアできるという仕組みを構築した。ショーにおいてその場でファンを得るのみでなく、ファンが友人たちへシェアする事により波及効果を狙った非常にシンプル且つ効果的な方法であったという事が出来る。
ソーシャルメディアを活用したブランディング
「ブランドは顧客が創り出すもの 」
ブランドは、インタラクティブな経験から顧客一人一人が感じるものである。勘違いされ易いが、ブランドや商品は、必ずしも良いもの=顧客が良いと思うものではない。従って,「顧客がどう感じるか」でブランドは構築され,顧客が実際に「自分たち(We)がブランドを創り上げているのだ」と感じる事が重要である。ユーザを巻き込んでブランドを作り上げるのに最も適した方法がソーシャルメディアであり、企業は顧客の声を真摯に聞き、自らのブランドに反映していく必要がある。
Calbee
これはbtraxが実際に行ったfacebookキャンペーンであり、顧客とともにブランドを創り上げた一例である。CalbeeがSan Franciscoに米国第1号店をオープンする際、キャラクターとなる女性キャラの名付けコンテストをオンラインで行ったのである。サンフランシスコで働くキャンペーンガールであるという設定で名前を募集し、意見を取り入れた結果としてCaleena Ann Francisco という名前に決まった。彼女のFacebookページも作成され、顧客のアイデアによって生み出されたこのキャラクターは、Calbee San Francisco Storeの顔となり、今でも愛されている。
GAP
これは反対に失敗した事例である。GAPは一度ロゴを抜本的に変更した事があったが、その事実を知る人は非常に少ない。何が起こったかというと、GAPは約一年前に正式に新しいロゴをリリースしたが、消費者受けが大変悪く、ソーシャルメディアを通して激しくバッシングが起こったのである。以下の図は、新しいロゴとそれに対する消費者の反応であり、”Crap(最悪)”と称され、結局たったの数週間でGAPはロゴを元に戻した。この例はまさに、企業からの一方的な価値判断にユーザがソーシャルメディアを通して反応し、ユーザにとっての価値水準に変えた例である。
ソーシャルメディアを経由したカスタマーリレーション
ソーシャルメディアは、カスタマーとの関係構築においても大きな役割を果たす。企業が最も重要視するうちのひとつである顧客からのクレームは、ソーシャルメディアを通して発見する事が可能なのである。1つの例としてスターバックスは、Twitterを 早期問題発見のために使用しており,「Twitter上で問題にならない事は問題ではない(Twitter上で発見される不満こそが顧客が真に感じている不満である)」と言っている。以下では1つ、非常に印象深いソーシャルメディアを利用したカスタマーリレーションを紹介する。
Morton’s
Morton’sは、米国で有名な高級ステーキチェーン店である。ある一人の男性が、「@Morton, 今から2時間以内に空港に着くんだけど、ステーキを持ってきてくれないかい?」と冗談でツイートした所,Mortonのマネージャーが実際にステーキを持って空港で待っており、その男性は非常に驚き、大喜びしたという。なんとも信じられない話ではあるが、さすが米国これは実際にあった話である。その男性はフォロワーが10万人以上もいるインフルエンサーであったという事もあり、このニュースは全米に伝わり、Mortonのカスタマーリレーションの評価に大きく貢献した事は言うまでもない。
ソーシャルメディアをHR/人事関連業務に活用
この分野においては、主に2つの用途があり、1つが人材獲得(ソーシャルリクルーティング)、もう1つが既存の従業員の満足度アップである。
ソーシャルリクルーティング
日本でも多くの企業が採用にソーシャルメディアを使い始めており、今後採用方法に大きな変化を巻き起こすと期待されている。今後もこの風潮は続き、拡大していくだろうという事が下の統計結果を見るとよく分かる。
求人を行っている会社の95%がSocial Mediaを利用する予定である
その内訳は、86%がLinkedIn, 60%がFacebook, 50%がTwitter
人からの紹介経由の人材は54倍採用率が高く、25%離職率が低い
LinkedIn記載の求人情報は平均で11回ユーザーに転送され、30人以上の応募がある
ソーシャルリクルーティングには、大きく分けて3つのメリットがある。
第1に、特殊技能やバックグラウンドを発見する事ができる。前にLinkedInの営業の方と話していた際に、「LinkedInで80万円払うと色んなユーザが発見できる」と言われ、「じゃあ日本語・英語・中国語を話せて、MBAを持っていて,且つデザインのバックグラウンドがある人を探してほしい」と少し挑戦的な質問をして見た事がある。その際なんと、LinkedInは、実際にその条件に当てはまる人を3人も見つけてきたのである。LinkedInの可能性について改めて感心させられた瞬間であった。
第2に、受動的志願者に出会える。LinkedInに登録している人の80%は就職・転職活動中ではないが、90%以上のユーザはキャリア情報に興味がある。従って,企業は常に欲しい人材を捜してアプローチをかけることができ、且つユーザも自分の興味のある仕事があれば、コンタクトをとってみる事も可能なのだ。第3に、社外の人に,会社の雰囲気を知ってもらう事が出来る。btraxでは、社内で何か催し事があるたびにFacebookに写真をアップしたり、プロジェクトを紹介したりなどして,会社の内部の雰囲気を少しでも知ってもらえるよう努めている。実際にインターンとして来ている人々も、入社前にFacebook上で社内の様子を何となく掴むことで少し安心できたと話していたので、入社を志願する人にとっても良い情報源となっているようである。
既存の従業員の満足度アップ
既存の従業員の満足度を向上させるために、Facebookを使う例は良くある。サンフランシスコ発の企業であるTruliaは、ソーシャルメディア上での企業のプロモーションに貢献した社員にポイントを与え、実際にオフラインでベネフィットが得られる仕組みを構築している。その結果Truliaは従業員の愛社精神を高める事に成功しており、且つコミュニティを通してブランド向上を高める効果も得ている。
ソーシャルメディアマネジャーという新たな役職
この役職は、ソーシャルメディアを使って,上記で挙げたマーケティング、ブランディング、カスタマーリレーション、人事全てを管理するのがメインの仕事となる。従って会社各担当部署と連携を取る事が不可欠であり、高いコミュニケーション力が必要とされる。各部署から得た情報を元に,日々のFacebookの投稿や、ツイートをスケジュールし、データを見ながら日々修正していく。また、顧客やライバルの動きを確認するのも仕事であり,リアルタイムで顧客が何を言っているかに注意を払っていなければならない。また、目的はユーザとコミュニケーションをとることなので、時には軽いノリでユーザを楽しませるユーモアセンスも必要である。
ソーシャルメディアマネジャーのリクルーティング
ソーシャルメディアに詳しい人材を連れてくるのも1つの方法としてあるが、大企業の場合は、それぞれの分野に精通している人を連れてきてソーシャルメディアマネジメント部署を作るという方法もあり、実際Coca Colaはその方法を採っている。ちなみにbtraxでは、新人がソーシャルメディアを担当する事が多い。新人に任せてみる事で,彼らは社内で、何がどこでどうなっているのかを理解し、それを分かり易く顧客にお知らせする事で自らも会社について深く知る事が出来る。未だ新しい分野なので、経験より、その分野に興味があるかどうかを重視した方が良いと個人的には感じている。
ソーシャルメディアウィークに出場する事によって、ソーシャルメディアについて自身も学ぶ事が出来た良い機会となった。また、それと同時に配信するコンテンツの重要性や、今持っているコミュニティの大切さにも気づく事が出来た。このブログもbtraxにとっては重要なソーシャルメディアツールの1つであり,更新の際にはFacebookやTwitterでもお知らせしている。今後も、ブログを購読している皆様や、FacebookのページをLikeしてくれている皆様、Twitterでフォローしてくれている皆様にとって有益な情報をお届けしていけるよう、精進していきたいと思う。
関連リンク:
筆者: Brandon K. Hill @BrandonKHill
先週の2月13日-17日の期間、ソーシャルメディアをテーマとした、Social Media Week と呼ばれるイベントが世界12都市で開催された。今年はイベントシリーズとしては初の試みとなる、東京でのSocial Media Week Tokyo が開催され5日間を通し、数多くのスピーカーにより様々な内容のセッションが行われた。その中で、光栄にも14日の午前10時と午後4時の2つのセッションにて登壇させて頂いたので、今回はその内容をまとめてお届けする。
そもそも今回のお話を頂いたのは去年の暮れで、イベントの内容や趣旨をよく理解しないまま、気づいたら2セッションも講演をさせて頂く事に。イベント開催の2週間程前になり、他の講演者さん達のリストを見て、事の重大さに気づいた。他の多くのセッションが対談やパネルディスカッションである中、僕の場合は、それぞれ1時間の単独スピーチ。それも同じ日の午前と午後で、それぞれ違ったテーマと言う事もあり、プレゼンの準備には相当の労力を要した。その割りにはかなりカジュアルな内容になってしまったが、from U.S.A.と言う事で、多少ご容赦頂ければありがたい。Part1では10時からの部、「シリコンバレー 発 これからのソーシャルトレンドと日本の現状」の内容について紹介する。
2月14日午前10時@講談社:
シリコンバレー 発 これからのソーシャルトレンドと日本の現状
1. Social Media の “Social”の意味?
Socialという言葉は2つ以上の生命体が交わって何かしらの相互関係を生み出す事を意味する。そしてSocialの動詞であるSocializeは、「人と関わる事」を表し、アメリカ人はSocializeと言うと常にPartyを連想する。btraxが位置するSan Franciscoでも、毎日の様にネットワーキングパーティーがカジュアルな雰囲気で開かれており、アメリカ人は好んでパーティーに参加する。従ってSocial MediaとはSocialする(=2人以上の人が交わって相互関係を生み出す)のをオンラインで行うメディアの事を指す。ソーシャルメディアは、Everyone (誰でも)Everywhere (どこでも)Realtime (今この時に)Global (世界中で)を実現した。つまりアメリカ人が望むライフスタイル、”Rock n’ Roll all Night and party every day(毎日夜通しパーティー!)”がオンライン上で出来る様になった。
2. 主要Social Media統計
グラフを見てもらうと一目瞭然であるが,ここ数年でソーシャルメディアの利用者数が大幅に増加している。18-29歳の若者層のユーザ数が最も多いのは想像がつくことであるが,驚くべきは64歳以上の利用者数も大いに伸びていることである。これはソーシャルメディアが国民全体にとって大きな存在となっている事を如実に表している。
ソーシャルメディアと一概にいえども、様々なプラットフォームが存在するため、以下では各プラットフォームの特徴と各々に関する統計を見ていく。(データは2010年から2011年のもの)
Facebook
約7億5000万人 (世界の人口のの9分の1)のユーザ数を誇っており、ソーシャルメディアのトップをゆく。主に自己表現、友達とのやり取り、イベント招待等に利用される事が多い。
<Facebookに関する主要数値まとめ>
1週間の投稿数 7億投稿 (前年比2倍)
モバイルからのアクセス数 200万 (前年比3倍強)
1ユーザー辺りの月平均滞在時間 15時間33分
1ユーザー辺りの月平均投稿数 90投稿
Twitter
約2億2500万人 (世界の人口の30分の1)のユーザを有しており、よりリアルタイムな情報配信ツールとして使用されている。少ない文字数で簡潔に物事を述べる事が出来る日本語独自の性格とも相まって,世界各国の中でも特に日本で人気が高いと言われている。
<Twitterに関する主要数値まとめ>
1日辺りの合計投稿(ツイート)数 9500万投稿 (前年比3倍強)
プロフィールを掲載しているユーザの割合 69% (前年比2倍強)
1日辺りの新規登録ユーザ数 50万ユーザ
1秒間の投稿数最高記録 25,088投稿 (※ちなみにこれは金曜ロードショーで”天空の城ラピュタ”が放映されていた際に主人公がつぶやいたある呪文「バルス!」を視聴者が一斉にツイートした際の記録)
LinkedIn
約1億1900万人 のユーザを有しており、主にビジネス利用であるためユーザは必要に応じて使用している傾向にある。求職・採用が目的とされるが、求職をしていない人でも登録し、キャリア情報を随時確認しているという。
<LinkedInに関する主要数値まとめ>
登録ユーザ数 119万ユーザ (前年比約1.5倍)
ソーシャルメディアを活用する企業のうち、LinkedInを利用する企業の割合 95%
YouTube
約4億9000万人 のユーザを獲得しており、現代の主要メディアであるTVに取って代わろうとしているソーシャルメディア。
月平均PV数 920億PV
月当たりの合計視聴時間 29億時間(326,294年!)
世界で最も視聴されているビデオの再生回数 4億2000万PV
3. ソーシャルメディアの始まり
メインとなるソーシャルメディアの創業者たちは、そもそも何を目的として始めたのであろうか
Twitter 創業者であるBiz Stone 氏が創業間もない時期に言っていた事。
「今この瞬間に起こっている事を人に知らせられる仕組みがあると面白いと思ったんだ」
Facebook 創業者であるMark Zackerberg 氏がプライバシー問題に関して質問を浴びせかける重鎮の前で述べた一言。
「家族や親戚、友達が何してるか分かるサービスを作りたかっただけなんだけど」
LinkedIn 創業者であるReid Hoffman 氏がAcademicなバックグラウンドをもとに考えついた事。
「自分に関連するプロフェッショナルネットワークが構築出来ると良いよな」
以上の発言を見ると、実際は皆当初カジュアルな用途を想定していたようである。その影響もあり、ユーザもカジュアルに使っているケースが多い。
4. アメリカにおけるソーシャルメディアの現状
ソーシャルメディアはアメリカ社会においてメインストリームとなっている。アメリカ人100人にソーシャルメディアの存在について尋ねた所、「常に利用しており、手放せない」「生活の一部となっている」などの答えが返ってくるなど,生活自体にかなり深く浸透していることがわかる。また、「イベント等の情報が手に入る」「自分の欲しい情報のみ流れてくるため情報収集として利用できる」など実用面でも高く評価されており,生活に不可欠なツールと成りえる要素も多いにあったと考えられる。
では何故アメリカにおいて驚異的なスピードでメインストリームに成り得たのであろうか。
アメリカ人の気質として、パーティーなどを通して人と関わるのが好きであり、友達になる際の垣根が低い。また、そもそも自己表現をしたいという欲求が強いため、自己をメディア化するツールとして潜在的なニーズが満たされたと考える事が出来る。アメリカという国自体が持つ環境も非常にソーシャルメディアのメインストリーム化を助けている。国土の広さから、人口密度が低く、オフラインで情報を得る機会がそこまで多くないため、オンラインであるソーシャルメディア上で得る情報が重要視されているのだ。
“TheyからWeへ”ソーシャルメディアが大きく変えた概念
従来のメディアでは世間的に著名な人間が発信する情報のみが注目されていた。近年、ソーシャルメディアによってコミュニケーションが民主化され、誰でも好きな事発言できるプラットフォームが確立されたため、非常にフラットな世の中となった。この事実をアメリカ的概念に関連づけて話をすると、そもそも情報発信者が”They(お上など自分と遠い存在)”であったのが、”We(ユーザ本人たち)”に移行したのである。情報の概念を、誰かが作るものではなく皆で作り上げるものであるというものに変えたのは、ソーシャルメディアの成し遂げた大きな成果の1つである。
5. 日本におけるソーシャルメディアの現状
上記で述べたアメリカでの現状と比較して、日本のソーシャルメディアの現状を観察すると、ソーシャルは普及してきたといえども、やはり未だギャップを感じる。
オンラインと日常生活の乖離
例えば、日本では「ネット上で〜する」というフレーズがよく使われる。これはオンラインが日常化しているアメリカと比較しても,いまだオンラインが日常生活に密着していない事を表す事実として解釈できる。日本国内、特に大都市では常に人が周囲におり、また電車の広告や建物の看板等からもオフライン情報がひっきりなしに入ってくる。従って,オンラインから情報を入手する必要性がそこまで高くないのである。
各種ソーシャルメディアの乱立
アメリカではFacebookがスタンダードとして受入れられているため、広い層を通して使用されているメディアが統一されている。反対に日本は、Facebookが流行する前にmixiがスタンダードとして存在し、その後Twitterのリリースから米国初ソーシャルメディアの利用者が増え、ここ1年ほどで急激にFacebookのユーザ数が増加している。従って国民の使用するソーシャルメディアが乱立しており、コミュニティが拡散してしまっているというのが現状である。
匿名・性悪説的設定
アメリカではユーザーを信用し、個人データが悪用されないという前提のもと、実名や実プロフィールを公開している。反対に日本では、そもそも何かしらの用途に悪用されるのではないかという疑いを持ってかかるため、自己の情報を公開する事に、未だ抵抗を感じている。従って、日本は自己表現とプライバシー保護の狭間で揺れ動いている状況にあり、現時点では若干プライバシー保護が重視されている傾向にあるため、米国よりソーシャルメディアの普及スピードが遅いと考えられる。
6. ソーシャルメディアの弱点
このように米国・日本で幅広く普及し、ソーシャルメディアを使用するメリットが様々な場面で叫ばれているが、無論デメリットも存在するという事を理解しておいてほしい。
1つに、FacebookやTwitter、LinkedIn、Google+など、様々なプラットフォームの発展により、全てのプラットフォームの管理に非常に時間を取られるというのは大きなデメリットである。ソーシャルメディアには中毒性がある事も実際問題として捉えられており、必要以上に頻繁に確認して無駄な時間を過ごしてしまうという現象が今現在世の中で頻繁に起こっている。
また、自分に関連する情報が流れてくるので非常に受動的になり易く、あえて情報を得にいこうとするインセンティブが湧かなくなる。それと類似した例として,オンライン上ではアクティブであるが、日々の生活では全くソーシャルではなくなってしまうという事態に陥るという事態も多々発生している。
個人的な問題のみではなく、新手のScamなどの外部から発生する問題も存在するため、その点でも厳重な注意が必要である。これは実際に僕が体験した事だが,友人から以下の様な内容のメッセージが来て,危うく信じかけそうになった。
「ロンドンで強盗に遭ってクレジットカードもパスポートも財布も全て取られた。フライトもあと数時間で出発する予定で,警察も助けてくれない。どうにもこうにも打つ手が無いので、大至急、僕宛にお金を送ってくれないか。」
その直後に彼からリアルタイムチャットが入り、どうにかして欲しいと頼まれた。送金しようかと思っていた瞬間、かれのステータスを確認してみたら、彼は2時間前にカリフォルニアに滞在しており,どうやら誰かにパスワードをHackされ、アカウントを悪用されていたらしい。
単純な手口ではあるが,オンラインという事もありかなり現実味を帯びていた。従って、如何に友達同士の繋がりといえども、トラブルに巻き込まれないよう、常に注意を払っておくことが大切である。
7. 今後のソーシャルメディアの展望
iPhoneやAndroid等のスマートフォンの普及で、よりリアルタイム、リアルロケーションのコミュニケーションが可能となるであろう。またオンライン上のコミュニケーションが活発化されることによって社会はよりオープン且つフラットになると予測される。先日、CESに参加した際Mercedesが開発した、運転中に友達の情報がFacebookを通して流れてくる車を見て、ソーシャルの流れがここまで来ているのかと感心させられた。このように自動車・家電・旅行・医療・不動産と全てがソーシャルに向かい、今後もソーシャルメディアを中心とした社会が広がると考えられる。
8. スタートアップにおけるソーシャルメディアの可能性
スタートアップでも、ソーシャルメディアを利用したプロモーションで、大企業と互角に戦えるため、ソーシャルを有効活用する事でより多くのビジネスチャンスをつかむ事が出来る。また、Web/モバイルサービスにおいてはソーシャル連動は必ずといって良い程必要不可欠な存在であり,デファクトスタンダードとなりうる。1つの良い参考として,大多数のシリコンバレーのスタートアップは何らかのソーシャルサービスを提供している。シリコンバレーのトレンドに続くアメリカ全土、そして日本にもその流れが波及することが予測される。
関連リンク:
筆者: Brandon K. Hill @BrandonKHill
先週、弊社CEOであるBrandon K. Hillも東京で登壇 した「Social Media Week 」が世界12都市で開催され、btrax本社が位置するサンフランシスコでも、市内外各地でセミナーやネットワーキング・パーティーが盛んに行われていた。サンフランシスコSocial Media Week (以下SFSMW)にて特に注目すべきであったのは、シリコンバレー発の世界的に著名な企業Adobe, Google, AOL, Razorfish, Truliaなどがイベントを全面的にサポート し、自らのオフィスを公開していたことである。各オフィスで、そこで働く社員や招待されたスタートアップCEOなどが行うプレゼンテーションやパネルディスカッションを観る事ができた。
私は、ここ最近btraxでソーシャルメディア・マーケティングを担当させてもらっているので、この機会は非常に良い勉強になるという名目で、多数のセミナーに参加させてもらった。数々のセミナーで聞いたプレゼン内容から様々な学びを得ることができたたため、ここではソーシャルメディア・マーケターの方たちにとって特に参考になるであろうことを共有したいと思う。
エンゲージメントを得る事の必要性
今回のSMWSFの様々なセミナーを通して最も良く耳にしたフレーズ、それは「Engagement (エンゲージメント)」である。直訳すると少しニュアンスが違ってしまうので,ここでは、提供したコンテンツに対してファンが自らの時間をコミットして何かしらの行動(シェアやコメントなど)を起こしてくれる、というような意味合いで理解していただきたい。実際,コンテンツを投稿してクリック数を得る事は比較的容易であり、そこから頭を一捻りさせればいけないのは、聴衆から何らかの反応を得る事であるということがプレゼンターの皆が口を揃えて言っていた事であった。
では何故そのエンゲージメントが必要なのか。人々はソーシャルメディアにおいて、流れてくるコンテンツに興味を持つと、その内容に対してプラットフォーム上で何らかの行動を起こす(いいね!ボタンを押す、シェアする、コメントする)。その行動はウォールに現れ,その人の持つコミュニティの中の人にまで届く。例えば,btraxで1つのコンテンツを投稿した際、それをファンの全員が見てくれるとしても(現時点でbtraxのfacebookページ のファンは約1800人超)、もしその記事を誰も共有する事が無ければ,その記事は1800人以上の人に見られる事はない。しかし、その中のたったの5人でも何らかの反応を示し、行動を起こしてくれれば,その5人の持つコミュニティの人にまで届くこととなる。Facebookにおける友人数が平均200人だと仮定すると、+1000人に見られる可能性が生まれるのだ。また、そのコミュニティの中の一人が行動を起こせば更に広がり、2乗、3乗に閲覧数が増えていくという現象が起きる。これを「Viral」(日本語訳ではウイルス性とかいう意味)な広がりと呼び、シリコンバレーのマーケターたちはこのViralを得る方法を日々試行錯誤しながら探し求めているのである。
今回は、人々がソーシャルメディア上(ここではFacebookを例とする)で起こす3つの行動を紹介し,どのようにして人々のエンゲージメントを得るかを紹介する。
Like
Likeは情報の拡散が始まるきっかけとしての役割を果たす。ページに対してLikeした人々のニュースフィードに、そのページでコンテンツが配信されるたびに届く事となるので,Likeボタンを押すという事は人々が「私に向けて情報を流してきて良いですよ」ということを表すサインを送ってきていると理解して良い。しかし、これは単なる入口でしかすぎない。SMWのイベントの1つ ”The New Rules of Engagement ”で出ていた統計では、Likeしたファンの96%がそのページに二度と戻る事は無いという驚くべき調査結果が出ている。従って、多くのLikeを得る事は必要だが,より重要となるのは、その後に如何にして人々をページに呼び戻すか、であるということができる。
Likeを得るテクニック
「Give us a Like!」
最近よく使われているテクニックは、Likeしてない状態とLikeした状態とで見え方が違うというモノであり、人々の好奇心を駆り立てるのには適している方法であると思われる。 また、すこしあからさまではあるが、”Give us a Like! ” という記述をLanding pageや投稿に付け加えるのも1つの効果的な戦略である。これは私のアメリカ人の上司から聞いた話だが,,アメリカ人は”Give us a Like!” “Click here!”と書かれたらGivingの精神からか非常に素直に従ってくれるという。良い例としてPringlesのfacebookページ がある。
*Like前
*Like後
非常にシンプルな仕掛けではあるが、何となく中身が観たくなってしまうのが人間の心理であり、この戦略を以てしてPringlesは17,885,535人ものファンを得ている。彼らはまた、聴衆との会話も非常に巧みに行い,投稿毎に800近くのコメントを得ているため、是非とも一度閲覧し、参考にしてみてほしい。
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San Francisco State Universityで行われた”The Truth about Viral ”というセミナーでBuzzFeed という、Buzzを生み出す記事を紹介するサイトのChief Revenue Officerである Andy Wiedlin の話を聞く機会があり,大変面白い内容であったため、彼の名言をここで1つ紹介したい。
”People share things that make them look clever and cool(人々は自分を賢く、カッコ良く見せるモノをシェアするんだよ)”
確かにこの言葉は非常に的を得ており、実際ソーシャルメディア上での発言は自分のアイデンティティであり、自分がどんな人であるかという事を主張する手段として用いられる事が多い。従って,従来のメディアのようにただただ自分のブランドに関してのコンテンツを一方的に流すのではなく、「人々が思わずシェアしたくなるもの」を見極めてシェアする事が大切なのである。
Shareされるテクニック
「Make it interesting!」
彼がプレゼンの中で1つの例として出していたのがSchick Xtreme3 Razorのプロモーション。圧倒的シェアを誇るGillette社に対抗するため、何とかして注目を浴びたい。そんな依頼を受けたBuzzFeedはなんの変哲も無いこの商品を使って如何に面白くできるか、という事を編集スタッフ一同で考え、遠近法を使ったり他の物体と組み合わせたりして、出来上がった記事がこちら”Razor-bombing ”。
これは記事の中の1つの例である。
この記事は72000超の人に閲覧され,その多くがViralに広がったものである。この例から観ても明らかな様に、「どうやったら聴衆が興味をもってくれるか」を考える事は非常に大切であり,常にユーモアセンスを持ち、メッセージになんらかの工夫を凝らしたコンテンツ加えて、聴衆にアピールする事が大切なのである。
余談ではあるが,私がAndyに「日本に進出したいアメリカ人を惹き付ける為にはどんなコンテンツがいいんだろうね。」と聞いたら、“5 most historical failures companies made when they enter the market in different culture(異文化の市場に参入する際に企業が犯した,5つの最も歴史的な失敗)について書いてみたら?” とのアドバイスをくれた。「失敗」は非常に人々の関心を惹くトピックであると同時に、「こういう失敗を犯さないように」という、企業にとっても有益なメッセージを送ることもできる。非常に良いテクニックなので機会があれば、書いてみたいと思う。ちなみに、この質問をした際、突然Andyが「ツマラナイモノはダメデショウ?」と流暢な日本語を挟んできて、私は非常に面喰らった。実は彼、日本に昔6年住んでいたことがあるそうで、日本語はかなり上手に話せるのだと言う。来年はSocial Media Week Tokyoにて日本語で公演してくれることを願うばかりである。
Comment
コメントを残すというのは、最も人々にとってハードルの高い行為である。特に日本の場合、積極的に自分の意見を主張することがアメリカと比較すると活発ではない為,例えそれがオンライン上であったとしても自分の意見を残してもらう事は非常に難しい。実際私も、企業のfacebookページを見ていて何かしら思う事があっても、あれこれ書く事を考えているうちに結局何も書かずに終わるという事が多々ある。多くの人が見ると分かっているからこそ人々は躊躇してしまう、そんなソーシャルメディアならではの問題もあり,コメントを残すのはバリアが高いのである。しかしそうはいっても、コメントはLikeやシェアと異なり、最も大切な「人々の意見」であり、「フィードバック」である。ある意味では質的なフォーカス・グループや、ファン数が多い場合には量的なアンケート調査ともなり得るため、非常に重要な資産であり,企業にとっては何とかして得たい反応である。
Commentを得るテクニック
「Listen to your audience!」
1つ確実に抑えておきたいのが、聴衆が求めている物、聴衆が関心を持っているものを取り上げるということである。コメントを残してもらうにはまず、聴衆が興味を持っているトピックを察知する事が始めのステップであり,そのためには聴衆内のインフルエンサーを探し当て,彼らの興味があるトピックを取り上げることが大切である。インフルエンサーと聞くと,友達を無数に持つ、Followerが30000人以上居る有名人を思い浮かべるかもしれないが,それに限らず,自分のページによくコミットしてくれる人のこともインフルエンサーと呼ぶ事が出来る。彼らはページに何度も戻り、コンテンツの拡散に貢献してくれる大切なコミュニティメンバーであるため、彼らの興味に一致するコンテンツを提供する事が大切である。
「Bring people in the Conversation!」
上記で話したトピックに加え,アプローチ方法にも工夫が必要である。これが実際にオフラインの会話だったらどうだろうと言う観点から始めてみると良い。例えば,日本のアプリ市場について知りたい場合、「今現在の日本のアプリ市場はどの様に発展しているのか」などというアプローチより,「今流行りの○○どう思う??」とか「最近何かユニークなアプリ見つけた?」というアプローチの方が人々は確実に意見を言い易いし、会話自体に参加し易い。同じようなトピックを話すにしても、よりカジュアルに会話に参加できるようなスペースを創ってあげること、それこそが、人々を会話に引き入れ、コメントを残してもらうのに必要なことである。
また、旬の話題を取り入れる事も1つの例である。アメリカでは最近行われた国民的イベントであるアメリカン・フットボールの決勝Superbowlに関するディスカッションを用いたブランドも数多くあった。(btraxでもSuperbowlの広告費に関する驚くべき結果 をInfographicでビジュアル化し、ブログに投稿した)。日本での例で言えば,バレンタイン・デイやホワイト・デイなどの親しみ易いイベントをテーマにして質問を投げかけるのも、人々の注意を魅く良いアプローチだろう。
4日目にGoogleのサンフランシスコ支社を訪れ,Google+の担当をしている人のプレゼンを聞いた。Googleはユーザーの声を真摯に聞き、それを反映して、Google+を創り上げていっているのだという。”We make brand with our customers” 彼らにとってユーザーの声は資産であり,ユーザーとのコミュニケーションに非常に重きをおいている。ソーシャルメディアが従来のメディアと最も異なる点は「Interaction(相互作用性)」があること。今現在、優良企業はブランドをユーザと共に創っていくという新しいアプローチをとっており、それこそがソーシャルメディアの美学である。btraxもTwitterやFacebookなどのプラットフォームで着実にファン数を増やし、日々のポストで,ファンと関わろうと試行錯誤している。よって、このブログの読者がコミュニティの一員となり,積極的にエンゲージし、共にブランドを創り上げていってくれる事を心から願っている。
今回SMWに参加した事で,ソーシャルメディアをより良く理解し、その魅力を知る事が出来た。ソーシャルメディアは未だ発展途上であり,何が正しいかという確固たる理論は創造されていない。また、業界ごと、企業ごと、ブランドごとに異なるアイデンティティを持っているため、全てに当てはまる「成功の原則」が生まれるかと言えばそれもまた疑問である。私はソーシャルメディアを担当し始めてまだ日が浅いが,それでも毎日何かしら違う方法を試してみることで,その結果の良し悪しが即時に手元に届き、毎日多くを学んでいる。受ける物は受けるし受けない物は受けない、同じものが注目を浴びる時もあれば浴びない時もある。 そんな曖昧さが未だ残っているからこそソーシャルメディアは非常に興味深く、より深く掘り下げてみたくなる分野なのである。
関連リンク
Social Media Week San Francisco Live stream
Social Media Week Tokyo Brandon.Hillのスピーチ「米国でのマーケティングにおけるソーシャルの価値及びソーシャルキャンペーン事例」
by
Mai
はじめに
僕は高校を一年で自主退学し、高専卒業後は「デザインとビジネスの着地点を見つける!」と米国留学のために威勢良く渡米しましたが、待ち構えていたのは悪戦苦闘を強いられるアメリカ流の洗礼の数々でした。
一番始めのセメスターは散々たる結果で、大学からは「成績不振が続けばすぐ強制退学にします」という通知書が届き(なんとか次のセメスターでオールAを取り挽回)、起きてから寝るまで行った勉強のストレスで体の節々が異常を訴え始めながら、米国大学のトイレで何度吐きそうになるまで悔し泣きをしたか、今となってはもう数えることが出来ません。
そんな苦悩の日々から約3年が経った今、僕はbtraxというWeb Consulting AgencyのCEOであるBranodonさんから一本釣り的に採用され、書類審査や従業員面接のプロセスを全て省略して頂き、日本人留学生にとって非常に困難と言われる海外インターン就職に卒業する数ヶ月も前から合格し、しかもロサンゼルスに住みながらサンフランシスコの会社へリモートで勤務しています。
申し遅れました、皆さん初めまして。今月からbtrax社でインターンをさせて頂く三浦雅人と申します。Web DesignとBusiness Development (in LA area)を担当させて頂いています。
僕は留学当初は右も左も分からずに模索し続けていたので、これからアメリカでの就職やインターンを希望される方々に少しでもお役に立ちたいと思っています。この場を借りてお伝えする「僕がアメリカでのインターン就職経験を通して得た8つの学び」が何かしら皆様のお役に立てば幸いです。
1. ソーシャルメディア活用が好機を掴む
それは突然でした。ある日Facebookを確認すると、「将来一緒に仕事する可能性についてお話したいので、一度お会いしませんか?」とのメッセージが。差出人は、btrax社のCEOであるBrandonさん。「まさか!」という言葉が、頭の中を走り抜けました。
というのも、その時の僕は米国大学卒業後にbtrax社のインターンへ申込むために着々と準備を進めており、その会社を経営する方から直接連絡が来るというのは文字通り「まさか」の展開だったわけです。
後から伺ってみると、Brandonさんは僕がブログに書いたデザインとビジネスに関する記事を読み、興味を持って連絡したとのことでした。僕がブログを書いていなければ、恐らくbtrax社と接点を持つのは数ヶ月も後に遅れていたことでしょう。あるいは僕がtwitterを利用していなければ、ブログ記事がBrandonさんまで届くことすら無かったのではないかと予想しています。
数十年前にSix degrees of separationと呼ばれる「全ての人は6人を介せば全て繋がる」という仮説が立てられましたが、最近は「ソーシャルメディア上では全ての人と3人を介することで繋がることが出来る」という仮説が発表され話題になりましたよね。
これだけ個人間の距離が緊密になっているアメリカ社会では、ネットワーキングは就職において非常に重要な要素です。アメリカで本当に重要な役職は求人に載ることすらなく、人づてを経て紹介されると言われるほどなので、ソーシャルメディアを使ったセルフブランディングを行っておいて損をすることはまずないかと思います。
また米国企業のの採用担当者は応募者のソーシャルメディアを検索して人間性を確認することも多いので、プライバシー設定や公開する写真の適切性なども考慮する必要があります。
就職活動におけるソーシャルメディア活用が凄いのは、書類面接や面接のプロセスを全て省いて、CEOの方や担当採用の方と直接お話を出来る機会を得るチャンスがあるというところかも知れません。
ただし、一般的には履歴書やカバーレターと呼ばれる手紙を企業に送るのが王道です。これも非常に大切なので、個人的な経験も含めて以下に続けて書いてみたいと思います。
2. 英文resumeとcover letterは自分をマーケッティングする道具
resumeとcover letterはセットで、この二つがないとアメリカ企業への就職はまず出来ないと言っても過言ではありません。resumeとは履歴書のことで、cover letterとは企業へ自分をアピールするための手紙のことです。どのように企業を知り、自分がどのような価値を提供することが出来るのかを伝えます。
もう少しこの書類の重要性を確かめるために、試しにAmazon.comで「cover letter」とタイプすると、何と1万5千冊を超える書籍が見つかります。この数字からも、米国でどれだけcover letterが重用視されているのかが伺えるかと思います。
また企業の視点に立ってみればすぐに分かりますが、魅力的な会社であればあるほど応募者が殺到するため、採用担当者が目を通すresumeやcover letterの量は膨大になります。よってここでの勝負は、いかに自分を的確にマーケティングする(売り込む)かという一点に尽きます。
個人的な感想として、日本人が他のアメリカ人の方達と同じ方法で戦っても多くのハンデを負う上にレッドオーシャンになってしまうので、「バイリンガルマーケット(例え英語がビジネスレベルでも)」+「アメリカ人達と渡り合うことの出来る技術スキル」+「誰にも負けない何か一つの分野に対する情熱」、という3つの軸を持って挑むのがベストだと考えています。
ちなみに普段から親しくさせてもらっているアメリカ人の知り合いの方は、非常に魅力的なcover letterを書き、送信した数秒後に携帯に電話が入り、当日に採用が決まるという離れ業を成し遂げてしまいました。後からその会社のCEOの方に聞いた話しですが、彼は友人のcover letterだけを見てすぐに連絡したいと思われたそうです。
では、どうすれば採用担当の方に強烈なアピールをすることが出来るのか。この問いに対する僕なりの答えを、次に書いていきたいと思います。
3. 会社に対して何が提供出来るかを考える
医者は患者を問診することによって症状を探り、適切な薬を処方することが出来ます。このプロセスは就職する時も同じことです。
自分が企業に何を提供(薬)出来る考える時、1人で考えてしまっては全く的外れな提案になってしまいます。それは、それぞれの会社によって求めている内容(症状)が全く異なるためです。
実際に企業が抱えている問題を知らなければ、何を自分から提供出来るのかを考えることは出来ません。相手の問題を解決するために自分は何が出来るのか?という発想が、エンゲージ率の高い提案には欠かせないのです。
そこでまずは、希望する会社の事を徹底的に調べる必要があります。実際に僕もbtrax社に関するリサーチから多くを学ばせて頂きました。どれくらい調べたかというと、CEOであるBrandonさんとの最初の対談で「何でそんなbtraxの企業秘密的なことまで知ってるんですか?」と言われるくらいです。ある時は友人から「君はbtraxのストーカーなの?」と言われたこともありました。
しかし、オンラインでの情報収集には限界があります。会社の事をちゃんと理解している人に会社が何を必要としているかを聞くのは非常に重要なので、インターンの方にお話を伺ってみたり、現在働いているスタッフの方からお話を聞くのも有効です。例外なく僕もやりました。アメリカではイベント等でCEOの方を直接あたってみると、意外と収穫があったりもします。
こうしてオンラインとオフラインの情報収集を終えた頃には、企業が抱える問題や、必要としているスキルが見えてきます。それらの情報を元に、自分が何を提供出来るのかをresumeやcover letterを通して情熱的に表現することが、「何だこいつは!?」と良い意味で思われるような、「外国人とか関係なくめっちゃ会ってみたい!」と感じてしまうような、そして「もう電話をかけずにはいられない!」というアクションを取ってしまうような、そんなインパクトを与えるきっかけになるのではないかと思うのです。
ソーシャルメディアを活用し、情報収集も十分にして、resumeやcover letterを出し終えて一安心、と思っていてはアメリカでの就職はやっていけません。企業とのコンタクト段階で必ず必要となる「攻めの姿勢」についても、詳しく見ていきましょう。
4. 待たない姿勢を保ち続ける
「待つな。」これは僕の大学が行う就活講義で、学生達へ一貫して伝えられるメッセージです。このたった3文字に、攻めの姿勢とは何かが簡潔に表現されています。これこそ、アメリカ就職で僕たちが保たなければいけないスタイルだと言えます。
この「待たない姿勢」を理解することは、アメリカの就職活動文化を正しく理解することでもあります。またそれは日本の就職活動と全く異なる側面でもあるため、日本の感覚だけで進めようとすると失敗する可能性が高いかも知れません。
では具体的に何が違うのでしょうか。僕は大学の講義で教授が教えていた内容が、非常に印象的で今でも忘れられません。教授はこんな例を挙げていました。
「resumeやcover letterを出し終え、social mediaも活用し、君達に希望の企業から連絡が来たとしよう。そして企業が君に興味を持っている旨を伝え、数日後に連絡するので待って欲しいと言ったとする。さて、君達が次に取るべき行動は何かな?」
日本の感覚で言うと、ここから指定日に合わせてinterviewへの準備を万端にしたりすると思うんですが、その解答は僕の予想とは180°反するものでした。教授はこう続けます。
「企業から数日待って欲しいと言われても、決して待ってはいけない。アグレッシブかつジェントルな態度で毎日電話を入れるべきだ。企業が君のことを少し煙たがるぐらいが丁度いい。この段階で何が起きているかと言えば、企業は候補者を数名に絞る過程で振るいをかけている。その大切な選別を、運に任せてはいけない。ありとあらゆる手段を使って、彼等に君の情熱を伝えなければいけない。もしも毎日積極的に電話をかけてくるような学生が居れば、向こうもどれだけ君がその会社で働きたいのかを感じ取るだろう。この世界では情熱も立派なスキルであるということを、決して忘れてはいけない。」
ちなみに僕がBrandonさんから初めて頂いたメッセージは「近いうちにLAに行く機会があると思うので、その際にお会いしませんか」というものでしたが、僕が返信したメッセージは「今週末にサンフランシスコでお会いさせて頂けないでしょうか」というものでした。
実際に企業とコンタクトを取り始めるシチュエーションは様々な場合が考えられますが、どんな場合であっても丁寧かつ積極的なコンタクトを取り続ける事で、他の候補者達から差別化を図ることが出来るかも知れません。特に学生のスキルというのは僅差である場合が多いので、最後に命運を分けるのは個人が持つ情熱であるように思います。
こうして企業とコンタクトを取り始めることが出来れば、その先に待ち構えているのは待ちに待った面接です。いわゆる愛を告白する場所です。ここでは、いかにより突っ込んで自分をアピールすることが出来るかというのが大切になっていきます。
5. 面接という名のプロポーズ
面接はcover letterでは表現しきれなかった、一歩踏み込んだ愛をプレゼンする場であると認識するといいかも知れません。しかし、やはりアメリカでの面接は非常に厳しいです。慣れない英語での受け答えは当然のことながら、大学で面接トレーニングを受けたアメリカ学生達とも争わなければいけません。
それでも、日本人である僕達にも徹底的に出来ることが一つだけあります。それは、準備です。いかに一歩踏み込んだプレゼンを出来るかは、どれだけ準備に時間を費やしたかに比例すると思います。そしてそれは必ず、面接官へと伝わります。
皆さんは、アメリカ流のプロポーズを見たことがあるでしょうか?
このプロポーズには、一体どれだけの知力、費用、労力、時間が費やされているのでしょうか。彼は一体、どれだけの愛を持ってして彼女にプロポーズしたのでしょう。この15分のプロポーズに、一体どれだけの努力が必要とされたのでしょうか。
これは企業面接でのプレゼンに似ています。もちろん職種によって何をプレゼンするかは異なりますが、「相手が何を望み、それに対して自分が何を提供できるのか」を徹底的に考えるという原則は同じなのです。
相手の趣味趣向を知らずに告白しても、振られるのが関の山。それを踏まえて入念に準備してから、上記動画の彼のように準備万端でベストを尽くすと、Luck(運)が後からついて来るかも知れません。
6. 会社に大きな貢献が出来ないのであればインターンは採用されない
少なからず僕は最大限に貢献しようと、足りない頭を日々ひねっています。アメリカ学生の友人達もみんなどうやって企業に貢献するか、インターンをしながら必死に考えています。この不況で就職先がないアメリカの学生も多いという高倍率競争なので、まさに毎日が命がけです。
例として僕は場合は「btraxのオフィシャルwebサイトを新規事業内容に沿ってデザインし直す」というインターン採用試験を、Brandonさんと初めて会ったその日に期限付きで手渡されました。
上手くいけばインターン採用かつデザインも実際に利用されるという非常にやりがいのある課題だった反面、下手なデザインを提出するようであればインターン不採用という事実も事前にハッキリと伝えて頂きました。
アメリカではインターンに任せられる仕事の責任範囲が、正社員となにも変わらないことが多いです。そうした背景も手伝ってインターン採用は非常に厳しく行われ、個人の実力が重用視されます。
採用試験の結果、嬉しいことに僕のデザインは現在のbtraxのオフィシャルウェブサイトとして反映されています。企業の鏡でもあるオフィシャルサイトをインターンのデザインから採用するわけですから、言い換えればそれだけ責任とやりがいのある仕事をインターンに任せることの出来る環境が整っているということでもあります。
さて、採用のオファーを頂いた後は、どうやって自分という存在をアメリカの会社で主張していくかというプロセスが大切になっていきます。
7. ユニークに自分の存在感を出す
自己主張が当然のアメリカでは、自分の色を積極的に出さないと中々サバイバルしていけないという印象があります。まるで大学の授業で積極的に発言する生徒が高く評価される社会を反映するかのように、企業でも存在感を出しながら価値を貢献出来る人材が求められます。
個人的で率直な感想として、btraxで働いている方達は非常に優秀で、僕のような新米が何をどう貢献出来るのか探すのだけでも一苦労です。そこで、自分がどうすればユニークに自分の存在感を出すことが出来るのかということを、この2ヶ月間ずっと自問自答してきました。
btraxの事業活動を大まかに二分するとデザインとマーケティングとなります。僕はデザインとビジネスを何年も同時に勉強してきましたし、この二つの事業の間を円滑に繋ぐべく、両サイド的ポジションとして自分をアピールしていこうと決めていました。
結果的にデザインとマーケティングチームのどちらにも参加させて頂ける運びとなりましたし、今こうしてブログを書いているのも、文章を書くのが好きなので何か記事を書かせて下さいと僕から提案させて頂いたのが始まりです。
例え意見が採用されなくても、特に失うものは何もありませんし、アメリカではプラスに評価される可能性もあります。却下されることを恐れて発言しないくらいなら、何度断られてもいいので自分が出来ることを提案し続けた方が自分の存在感を出せるように思います。
8. 自分の将来のビジョンを持つ
今まで歩んで来た自分の短い人生を振り返ると、強烈にやりたいと思った事に対して突き進むことで、先にある予想もしていなかったような景色が次々と見えてくるという経験の連続だったように思います。
どうせ明日死ぬかもしれず、数十年しか続かない人生であれば、周りの声に耳を貸さずに、自分の心の奥深くにある声に耳を傾け、その欲求へ素直に従う生き方もいいと思うんです。
人生は誰もが平等に1度きり。それなら今、1秒づつ過ぎ去って行くこの瞬間に、時間を忘れて無我夢中になってしまう自分の大好きなことを思いきりやらずして、他に何をしろというのでしょうか。
僕はあるビジョンをもってアメリカへ留学しましたが、それは今でも色褪せることなく自分の中で育ち続けています。その想いがなければ、こうしてbtraxで働くという機会に恵まれることも無かったのではないかと思います。
高校受験に失敗した時に、親父からさりげなく渡された手紙を、今でも読み返すことがあります。寡黙で、いつも行動で道を示そうとする親父が、珍しく僕に書いた手紙の一文には、こう綴られています。
「人生は山あり谷ありです。
いつも順調に進まないのが人生です。
今、希望がかなわなくとも、再挑戦は可能です。
雅人が希望する方向を見失わないで頑張って行けば道は開けます。
まだ15歳です。焦らず、腐らず、一歩一歩進んでください。」
その優しさに対して、全く答えることの出来ない自分の不甲斐なさに、悔しさで一杯になったことも沢山ありました。それでも自分の進むべき道を見極めるべく、この手紙を何度も読み返しながら、どう人生を歩んでいくべきなのかを考え続けてきました。
幾度となく折れそうになっても、諦めずに続けて結果が、自分をこの新しいスタートラインに立たせてくれているんだと思っています。
また留学をサポートし続けてくれた家族や友人達が居なければ、ここまで歩いてくることは不可能であったように思うので、これから行動をもって感謝を示し続けていこうと考えています。
アメリカでの就職は大変のこともあるかと思いますが、アナタの選択を、そして自分の信じた道を、たとえ前が見えずとも突き進んでみて下さい。その先にはきっと、明るくて眩しい景色が、アナタを待ち続けていると、僕は思います。
P.S. togetterにも今回の記事内容をまとめました。 多くの方から反響を頂いておりますので、こちらも同時にご覧になって頂ければ幸いです。
筆者: Masato Brian Miura @rami2929
こんにちは。1月初旬からbtraxでインターンとして働いている秋吉 真衣と申します。日本の大学を今年卒業することが決まっており、学生時代に常々願っていた「日本企業の海外進出をお手伝いできる場所で働きたい」という想いを実現すべく、就職までの約3ヶ月間、こちらでお世話になる事になりました。 btraxでは社内ソーシャルメディアマーケティングや新規プロジェクト、ブログ更新など様々な場所で関わらせて頂いており、日々周囲のスタッフから多くの学びを得ています。今後は、主に担当しているソーシャルメディア関連の記事をブログで書かせて頂きます。
最近よく見かける、 FacebookやGoogle等のアカウントを使ってサイトにログインできるソーシャルログイン。そして今や殆どのサイトに設置されている、コメントやいいね!などのソーシャルプラグイン。両者がどれほどユーザのサイト滞在時間に強い影響を与えているかを視覚的に表した、分かりやすいInfographicsを見つけたのでご紹介します。
Infographicから言える結論:
ソーシャルログイン・ソーシャルプラグインの利用と、ユーザのサイト滞在時間には強い相関関係がある。
ファクト1 :
ソーシャルログインを通してサイトを閲覧するユーザは、ログインをしないユーザより1.5倍以上長い時間、サイトに留まっている。
(ソーシャルログインの場合平均で12 分間、通常のログインの場合8分間、ログインしない場合だと5 分間サイト内に留まっているという事が調査結果から判明した)
ファクト1の理由:
サイトにコメントを残すユーザは、全くサイトとの交流がないユーザの3倍以上長い時間サイトに留まっている。
(全くサイトとの交流がない場合は平均で5 分間、ログインした場合は10.3分間、コメントを残した場合は15.6 分間、内容を共有した場合は11.6分間、ニュースフィードに流した場合は12.5分間サイトに留まることが調査結果から判明した)
ファクト2:ソーシャルログインを通してサイトを閲覧するユーザは、 ログインをしないユーザより2倍以上多くのページを閲覧する。
(ユーザは、ソーシャルログインの場合平均10 ページ、通常のログインの場合5ページ、ログインしない場合は4 ページを閲覧する事が調査結果から判明した)
ファクト2の理由:
サイトにコメントを残すユーザは全くサイトとの交流がないユーザの2倍以上多くのページを閲覧する。
(ユーザは、全くサイトとの交流がない場合は平均4 ページ、ログインした場合は8ページ、コメントを残した場合は11 ページ、内容を共有した場合は11 ページ、ニュースフィードに流した場合は10.4ページを閲覧することが調査結果から判明した)
参考1 :
62%がFacebookアカウントを通してログインしている
(2011年8月時点ではFacebookを使ったログインは全体の39%。Googleが30%。Yahoo12%とTwitter8%)
キーとなるファクト: このグラフで気をつけなければいけない所が、40 %は未だFacebook以外のソーシャルログインが占めているという事である。従ってビジネスにおいては、サイトの入口として、ユーザに複数のログイン方法を提供してあげることを頭に入れて置かなければならない。
つまり、ソーシャルログインはユーザの個人的なサイト閲覧行動と、ユーザがオンライン上で有するネットワークを繋げる橋渡しの様な役割を果たしているのである。ソーシャルログインによって自身のオンライン上のネットワークと繋がる機会を与えられたユーザは、サイト内において、コメントを残す・内容を共有する・ゲームで遊ぶ・活動フィードなどのソーシャルプラグインを利用して自分の経験をネットワークと共有することが可能となり、他のユーザと交流するきっかけを持つことが出来るのである。
この結果から、ユーザは常にソーシャルでありたい、つまり他の人と繋がり、交流を持ちたいという欲求を持っており、ソーシャルログイン・プラグインはその欲求を満たすのに大きな役割を果たしているということが言える。
従って、自社のサイトに、よりユーザを深く関わらせ、より長い時間閲覧してもらうには、ソーシャルログインやソーシャルプラグインからユーザをサイトに引き寄せることが効果的である。またその際はFacebookやTwitter等のみでなく複数のログイン方法を提供し、ユーザが最も繋がりを多く持つSNSのアカウントからログインして「交流したい」欲求を満たせる状態を創り上げることが大切である。
by
Mai
以前にデザインが担うブランディング価値についてのポスト をしたが、ヴィジュアルデザイン以外の効果的なブランド構築方法として、ここ最近はソーシャルメディアが大きく注目されている。そもそもブランドイメージとは、発信側が与える”印象”と受け取り側との”やり取り”を中心に構成される事を考えると、インタラクティブな要素の強いソーシャルメディアは後者において、大変効果の高いメディアであると言える。
数あるソーシャルメディアチャンネルの中でもFacebookはその特性上、バイラル性も高く、個人的な利用以外でも、企業が提供する商品やサービス、そしてその企業自体のブランド構築ツールとしての側面も見られる。特にアメリカでは既に多くの企業がFacebook Pageを通して顧客、そして潜在顧客へのブランド構築を行っており、ここ数年の間、複数の事例を研究する事でFacebookページを活用したブランド構築における幾つかの方法論が見えて来た。
Facebook Pageとは企業や提供商品、サービス、そして個人に対する”ファン”が集まるページで、ユーザーがそのページを”Like”する事で、ファンの数を増やす事が出来る (例: btrax社のファンページ ) 。 ファンになったユーザーには、そのページ上で表示される新着情報や、キャンペーン、ユーザーとのやり取りが自身のステータス上に届けられ、企業側は効果的なブランディング展開が可能になる。実に全Facebookユーザーのうち、約51%がファンになっているページのブランドの商品やサービスを他のブランドより優先して購入すると答え、約60%が友達にそのブランドを勧めると答えている。(その他のFacebookに関する統計 )
その一方で、ページを単純なファン数だけでは、ブランディング価値が低いのも事実である。自社のページを”Like”してもらう以上に、多くのユーザーをEngageさせる必要がある。Engageとは日本語にするとユーザーの”取り込み”であり、効果的なコンテンツ提供を通して、興味を引き、やり取りに参加させ、そのブランドに対しての取り込みを行う。Facebook Pageを利用してのEngageには下記の7つのプロセスが考えられる。(7 Steps of Engaging fans on Facebook)
Facebookを使ったファン取り込み (Engagement) への7つのステップ
Step 1: Attention
ページの存在に気づいてもらう
Step 2: Participation
ファンになってもらう
Step 3: Interaction
Like等のアクションの誘発
Step 4: Leadership
他ユーザーへの影響
Step 5: Loyalty
ブランドロイヤリティ生成
Step 6: Superfan
熱狂的なファンへの成長
Step 7: Evengelist
エヴァンジェリストへ昇華
一方で、上記のようなプロセスを経てブランド構築をする際には、少しでもやり方を間違ってしまうと、逆効果も生み出してしまう。仮にページをLikeしていたとしても、興味を失ったファンは、Likeしていないユーザーと同等の価値しか望む事が出来ない。また、最悪の場合、kページを “Unlike” してしまう。最新のCMBによるユーザーアンケート統計によると、ブランドに興味を持たなくなったユーザーがFacebook Pageを “Unlike” する理由としては、1.ポストが頻繁過ぎる, 2.宣伝ポストが多過ぎる, 3. 同じようなコンテンツが多く、面白く無い 等が挙げられる。
上記の統計で分かる通り、ファンページ運営上、避けるべきポイントがある。例えばTwitterアカウントとFacebook Pageを同期しただけで、更新を全てTweetからの情報だけに頼るのは良く無い。また、ページを見に来るユーザーに対して何かしらの”特典”を提供する必要もある。もしユーザーの興味を起因に成功し、何かしらアクションを興してもらえれば、ステータス画面を通じその友達にもページの存在を知ってもらえる一つの要因となり、まさにソーシャルメディアが持つバイラル性を活用したブランディング戦略が展開される。
実例から見るファン獲得・エンゲージ方法
それでは、実際のケースを元に、Facebookを有効活用している企業が、どのようにしてユーザーをファンに転換し、その後アクティブなEngage戦略を行っているかを検証してみよう。
ポイント1: Facebook Pageがニュースソース以外の役割を果たす
繰り返し同じような情報ばかりが配信/記載されるだけのページだと、多くのユーザーが興味を失ってしまう。プラグインやアプリを活用して、ユーザーとのインタラクションを生み出すページ生成が必要になってくる。その辺を上手く展開しているのが、ファッションブランド: ideeliのFacebook Page (ファン数は20万弱)である。
彼らのページの運営戦略のポイントとしては:
頻繁にプロファイル画像を切り替え、フレッシュなコンテンツのイメージを提供している。
新しいユーザー獲得の為に、次々とプロモーションを行っている。最近では3つの旅行が当たるキャンペーンを行った。このようなプロモーションを実行、及び景品の宣伝を通して現在のファンの取り込みと新しいファンの獲得を行っている。
上記のようなプロモーションを定期的に行う事で、一度参加したユーザは他にもプロモーションが行われていないかを探すため、ページにある面白いアイテムを見て回り、また次のプロモーション情報を得る為に、頻繁にページに戻ってくる。
ファンページのタブ機能を利用し、ランダムに複数のプラグインを表示することで、常にユーザーはページ上を長時間ブラウズし複数のタブを試す。特に、”Shoes”のタブに注目すると、掲載されているフラットシューズが “上品か派手か?” について自分の意見を投票出来る様になっている。即座に開票結果が表示される投票に加えて、その靴のボックスの右下のコメントプラグインを使ってもっと詳細なコメントを入力できる。自分が残したコメントは直接自分のニュースフィードでシェアされる。ソーシャルシェアを形成する最適な方法の例である。
また、同タブで、コメントの右下のプラグインを介して小売商品クラブのメンバーになるように誘導し、同じページのヒット数を稼いでいる。
上記に加え、ideeliはシンプル且つクリエイティブな方法でeコマースの要素も実装した。一度に一種類だけ購入可能な靴の画像が表示されるローテーションエリアに購入ボタンを設置した。ideeliのFacebookファンページで過ごして いる間に、ユーザーは靴の写真をブラウズしながら、すべての写真を見ることができ、気が向いた時にその商品を購入する事も可能である。
最後に、RSSプラグインを利用して複数のタイプのコンテンツを表示している。例えば、芸能人のジェシカ・シンプソンからのコメントをフィーチャーし、ユーザーの興味を引く事に成功している。
ポイント2: ソーシャルシェアリングの創造
実に18%のユーザーが自分の好きなブランドを支持している事を友人に伝えたい事を理由に、Facebookに載っているブランドページのファンになっている (eMarketer)。このようなソーシャルシェアリングを後押しするためには、何をするべきであろうか?
ユーザーにシェアできる何かを与える! ユーザーは何をシェアしたいのか? 面白いあるいはおかしなコンテンツ、ジョーク、漫画、写真、ビデオ。ビデオコンテンツに注目したinfinitiのFacebookのページ では、新しいモデルの4本のコマーシャルが掲載されている。それぞれにページ専用のFacebookの「シェア」ボタンが付いており、ユーザーのニュースフィードに直接ビデオを送れるようにデザインされている。ニュースフィードで自分の友達すべてもそのビデオを見ることが可能。
ポイント3: ブランド親和性の創造
8%のユーザーがFacebook経由で初めて知ったブランドのファンになっている。そして6%がファン専用コンテンツにアクセスしている (eMarketer)。自分のユーザーを内部関係者のVIPのようにもてなし、この関係を表現する環境を構築することは、ブランド親和性を創造するのに役立つ。ブランド親和性を創造するため、Facebookファンページ上でinfinitiが実際どのようにページを利用しているか見てみよう。
infiniti JXコンセプトカーの8月公開に先立ち、infinitiはプロフィールのページに時間限定付きの回転型写真プラグインをインストールした。これにより、今までに見たことがないコンセプトカーの写真をそのページのファンだけに公開した。また、より一層の相乗効果を生み出す為に、ファンページ上で次の写真が追加される日時までのカウントダウンを表示し、ユーザーの期待をかき立てる事に成功した。
infinitiに加えて、 EA Sports SSXゲームのファンページ にも、興味深いファン向けのファン専用コンテンツが利用されている。
自社のゲームファンのために、 EA Sportsは、別々の日に1度に1つづつ、ゲームキャラクターをフィーチャーしたコミックコンテンツを発表している。毎回のリリースにあわせてユーザーはファンページに訪れ、コミックを閲覧する。リリースされた各コミックはファンページの訪問者だけがアクセスできる専用コンテンツの一部にする事で、ファンが感じる優越感も強化した。
Facebookファンページ以外にファンとの交流を育むにはどうしたら良いだろうか? ページ上に他のソーシャルチャンネルを記載・表示し、ファンに他のオプションを与える事も重要である。
infinitiの初期Welcomeページでも採用されいているように、Twitterからフィードインされたコンテンツを表示する。
同じくinifinitiのページでは、他のソーシャルチャンネルであるFlickr, YouTube, そしてTwitterへのリンクも記載する事で、ユーザーインタラクションの幅を広げている。
企業や商品/サービスにおけるブランド構築には、顧客に対するイメージ造りと、インタラクションから生まれる親和性の創造の両方が必要になってくる。優れたヴィジュアルデザインが前者を担う一方で、ブランド経験を提供するチャンネルは複数に及ぶ。その一方で、距離的な問題等で、直接ユーザーとのやり取りが困難である場合が、ソーシャルメディアがかなり威力を発揮する。特に日本から海外ユーザーに向けて正しいブランディング構築に於いては、Facebook pageを中心としたソーシャルキャンペーンを活用する事をお勧めする。
ちなみに、具体的なキャンペーン内容や、コンテンツ制作依頼に関してはこちら から。
筆者: Brandon K. Hill @BrandonKHill